地絡過電圧継電器(OVGR)について教えてください。
電気は発電所から直接住宅に流されるわけではありません。
水は高いところから低いところに流れていきますが、電力も同様で高いところから低いところに流れていきます。
そのため、発電所では高い電圧で電力を流し、一次変電、中間変電所、配電用変電所、柱上変圧器を経て電圧を降下させていくことで電力が流れるようになっています。
OVGRは電流や電圧が急激な変化したときに電気回路を保護するための装置で、配電線の地絡事故をすべて検出してしまいます。
地絡事故とは地面を通じて電気が流れていくことで、電線が切れて地面に設置した場合などに起こる事故のことです。
このように太陽光発電システムと関係のない地絡事故でも太陽光発電システムのOVGRは反応してしまいます。
そのため配電用変電所の方が先に反応するようになっています。
また、住宅用太陽光発電システムでは、余剰電力を売電することができますが、これはパワーコンディショナが余剰電力を送電線に送ることで実現します。
これを逆潮流といい、大規模な発電設備の場合には、高圧系統から特別高圧系統に電力が流れるバンク逆潮流が起こります。
このバンク逆潮流によって配電線に不調が生じることから配電変電所の遮断器が先にトリップするようになっています。