太陽光発電システムに日射計や温度計を付けることがあると聞きます。
でも日射量は発電量で分かるだろうし、別に日射計をつける意味があるんでしょうか?また、太陽光発電に温度は何か関係がありますか?
日射計では電気に変換する前の太陽光のエネルギーをある程度把握できます。
つまり、それでどれだけの効率で変換できているかを、概算ですが知ることができます。
例えば、日射量が1平方メートルあたり1000W(1000W/m2)で、設置面積と出力結果が分かれば、出力結果÷設置面積=単位発電量、単位発電量÷日射量=現在の変換効率です。
一方温度計は、太陽光パネル温度の計測のためで、特にシリコン系の太陽光パネルは、温度が高いほど電圧が下がり、発電効率が落ちる傾向にあります。
例えば、真夏の晴天日の昼間なのに発電量が落ちるという疑問は温度計を見れば、この高い温度ならばそれも仕方がないと納得できます。
ちなみに、夏の高温に強いのはシリコン系よりもCISと言うのが定説です。
ただし、発電効率の点では、シリコン系が20%近くまであるのに対してCISでは10数%しかないということは事実です。
したがって、日射計はともかくとして、温度計までは必要な無いのではとも思いますし、どちらがあっても、それで太陽光発電の発電量を増やすわけではありません。
もちろんこのような計器類を使用することは良いことですが、コストパフォーマンスのことも頭に入れるほうが良いと思います。
なお、発電量に関してはパワーモニターがありますから、発電量に疑問がある時にはそれを購入した先に点検を依頼することをおすすめします。