自宅に取り付ける太陽光パネルは通常屋根が対象だと思うのですが、工法っていくつか種類があるんですか?
太陽光発電に太陽光パネルは必須で、通常は屋根の上に取り付けます。
これを施工と言い、その工法は5種類ほどあります。
対象となる屋根は、瓦、スレート、金属、鉄筋コンクリート、そしてこれは屋根ではありませんが、地面(野立て)です。
瓦屋根の場合、(1)支持金具工法は、差し込み金具を瓦の隙間から入れて、屋根板にビスで固定し、金具に架台を設置する工法で、現在一般的に使われる工法ですが、防水シーラーで隙間を塞いで防水性能を高める必要があります。
メリットは、見た目が綺麗で、パネルを撤去しやすく、跡が残りにくいことですが、古い瓦だと割れが出やすく、積雪地域には対応できないというデメリットがあります。
(2)支持瓦工法は、専用の支持瓦を入れて屋根版にビスで固定して、その金具に架台を設置します。
防水性が高く、最も安全な瓦工法で、設置が容易で、支持点部分の面積が広いので十分な強度が得られ、瓦自体に対する負担が少ないメリットがあります。
ただし、若干費用が高くなることと、支持部材と瓦が違う材質なので、その違いが目立つと言うデメリットがあります。
(3)アンカー工法は、瓦に穴を空けて、ブチルシートと変成シリコンを併用して防水し、アンカーボルトを屋根板や垂木にボルトで止め、そのボルトに架台を設置する工法です。
パネルの重量が屋根に直接かかるので、降雪地帯向きで、屋根との間の空間を風が抜けるため、パネルの温度上昇に有利というメリットがありますが、屋根とパネルの隙間が大きくなり、屋根から浮いたような外観になるというデメリットがあります。
スレート屋根や金属屋根の場合は、(4)打ち込み金具工法(直金具工法)があり、これは屋根に直接金具を固定する工法で、金属屋根の場合は、下穴をあけるため、ブチルシートと変成シリコンで穴をしっかり防水加工する必要があります。
金属屋根の場合は素材や下地材(バックアップ材)の有無などにより、施工が可能かどうかを判断する必要があります。
RCや地上設置(野立て)には(5)陸屋根工法が用いられますが、これは架台用の基礎を設け、そこに傾斜架台を設置する工法で、架台基礎をアンカーで固定する工法が主流ですが、しっかりとした防水工事も必要になります。