こんにちは、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』です。今回は、新築住宅にエコキュートを設置する、または古くなったエコキュートを新しいものに交換することを検討している方に向け、2024年度のエコキュート設置・交換をお得にしてくれる補助金制度の詳細をご紹介します。
地球温暖化など、さまざまな環境問題への取り組みが重要とされる中、日本でも2040年までにカーボンニュートラルの実現が目標と発表されています。そして、この目標を達成するためには、一般家庭での省エネやCO2排出量の削減が急務とされています。資源エネルギー庁の「エネルギー白書2020」によると、家庭で消費されるエネルギーの内、約3割を給湯が占めているとされているため、家庭部門での省エネを促進する目的で、高効率給湯器の導入を国が後押しするようになっています。
2024年度も、「住宅省エネ2024キャンペーン」の中で、給湯省エネ2024事業という補助金が用意されており、エコキュートなどの高効率給湯器の導入には手厚い補助金が拠出されることになっています。この補助金の情報が昨年11月に発表されていますので、この記事ではエコキュートの導入時にどれほどの補助金が出るのかを解説します。
目次
エコキュートの導入・買い替えに利用できる「給湯省エネ2024事業」とは
それではまず、一般家庭での給湯における省エネの促進を目的とする「給湯省エネ2024事業」の概要と、対象となる給湯器を解説します。
「給湯省エネ2024事業」は、住宅省エネ2024キャンペーン内の一つの事業で、一般家庭の給湯における省エネとCO2排出量の削減が主な目的で制定されています。2023年度も、同様の補助金制度が設けられていましたが、機器が年々進化していることもあり、対象となる製品の種類や機器に求められる性能などが微妙に変わっています。
給湯省エネ2024事業は、正式名称「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金」というのですが、この補助金は、消費者などによる高効率給湯器の導入を促進する取り組みに係る設備の導入に要する経費の一部を補助することで、高効率給湯器が広く普及し、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し」の達成に寄与することが目的となっています。
以下で、給湯省エネ2024事業の対象となる製品の要件をご紹介します。
給湯省エネ2024事業の対象製品要件
給湯省エネ2024事業は、「高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進」が正式名称になっているように、全ての給湯器の導入費用が補助されるわけではなく、以下のような高効率給湯器の設置・交換が対象となります。
①ヒートポンプ給湯機(いわゆるエコキュート)
エネルギーの使用の合理化などに関する法律施行令(昭和54年政令第267号)第18条第26号に掲げる電気温水機器であって、原則、「電気温水機器のエネルギー消費性能の向上に関するエネルギー消費機器等製造事業者等の判断の基準等(平成25年3月1日経済産業省告示第38号)」1(2)に規定する表における区分ごとの基準エネルギー消費効率以上の機器であること。
なお、「おひさまエコキュート」については、おひさまエコキュートに適した測定方法が確立されていないため、上記の基準エネルギー消費効率を満たしていないものも対象とする。
②ハイブリッド給湯機
一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)で、年間給湯効率が108.0%以上のもの。
③家庭用燃料電池(いわゆるエネファーム)
一般社団法人燃料電池普及促進協会(FCA)の製品登録に必要な要件を満たしたもの。
給湯省エネ2024事業の補助対象製品は、上記の通りとなっています。ただ、この条件はあくまでの基準となるだけで、機器の性能に応じた補助額の区分が設けられています。一定の性能を満たしていない場合、補助対象となる製品であっても、補助金が出ない場合もあるので注意しましょう。
参照:経済産業省公式サイトより
2024年度のエコキュート買い替えはいくら補助金が出る?
それでは、2024年にエコキュートの導入・交換を検討した場合、どれほどの補助金が出るのかについて解説していきます。上述したように、補助金額については、設置する給湯器の種類や性能に応じて区分されています。
例えば、一般的に「エコキュート」という名称で呼ばれているヒートポンプ給湯機については、基本額が8万円に設定されていて、一定の要件を満たすことで補助金額が増額され、最大で13万円までの補助金を受け取ることができるようになっています。
以下に、公式発表されている給湯器の種類ごとの補助金額をまとめますので、ぜひ参考にしてください。
①ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
まずは、エコキュートという名称で知られているヒートポンプ給湯器の設置に関する補助金額からです。上述したように、エコキュートの導入には、基本額で8万円の補助金が設定されています。なお、基本額の補助金を受け取るための要件は、「省エネ法上のトップランナー制度の対象機器である『エコキュート』であること。」が条件となっています。
さらに、設置するエコキュートについて、一定の性能要件を満たしているものは、その性能に応じた定額が加算されます。補助金額の詳細は以下のようになっています。
- 基本額:8万円/台
- A要件:10万円/台(基本額+2万円)
インターネットに接続可能な機種で、翌日の天気予報や日射量予報に連動することで、昼間の時間帯に沸き上げをシフトする機能を有するものであること。 - B要件:12万円/台(基本額+4万円)
補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、a又はbに該当するものであること。(a.2025年度の目標基準値(JIS C 9220 年間給湯保温効率又は年間給湯効率(寒冷地含む))+0.2以上の性能値を有するもの、又は、b.おひさまエコキュート)
なお、上で紹介したA、B両方の要件を満たしているものは、性能加算額が5万円となり、1台当たり13万円の補助金が受け取れます。
②ハイブリット給湯機
ハイブリット給湯機は、ヒートポンプ給湯機とガス温水機器を組み合わせて、ふたつの熱源を効率的に用いることで、高効率な給湯を可能としたシステムを指しています。以下の2つの要件を満たすハイブリット給湯機は、1台当たり10万円の補助金が基本額に設定されています。
- 熱源設備として電気式ヒートポンプとガス補助熱源機を併用するシステムで、貯湯タンクを持つ機器であること。
- 一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)で、年間給湯効率が108%以上のものであること。
さらに、以下の性能を満たす給湯器は補助金が加算されます。
- A要件:13万円/台(基本額+3万円)
インターネットに接続可能な機種で、昼間の再エネ電気を積極的に自家消費する機能を有するものであること。 - B要件:13万円/台(基本額+3万円)
補助要件下限の機種と比べて、5%以上CO2排出量が少ないものとして、以下の要件に該当するものであること。
(一般社団法人日本ガス石油機器工業会の規格(JGKAS A705)に基づく年間給湯効率が116.2%以上のものであること。)
上記、A要件、B要件両方を満たしている性能を持つ場合、加算額が5万円となり、総額15万円/台の補助金が出ます。
③家庭用燃料電池(エネファーム)
最後は、家庭用燃料電池です。これは、いわゆるエネファームと呼ばれる給湯システムのことを指しています。
家庭用燃料電池に対する補助額は、上で紹介した二つの給湯器よりも高額に設定されていて、基本額で「18万円/台」です。これを見ると、国がエネファームを推奨しているように感じるかもしれませんが、そうではなく単純に他の給湯器と比較すると、圧倒的に高額な給湯システムだからです。例えば、年々その導入台数が伸びているエコキュートは、導入にかかる費用相場が30~65万円程度と言われています。ただ、エネファームは安い機種でも100万円以上、高性能なものだと200万円前後の導入費用になるため、補助金額が高く設定されているのです。
なお、以下の要件を満たしているものは、補助金が加算されます。
- C要件:20万円/台(基本額+2万円)
ネットワークに接続可能な機種で、気象情報と連動することで、停電が予想される場合に、稼働を停止しない機能を有するものであること。
給湯省エネ2024事業の基本概要について
それでは、給湯省エネ2024事業の補助対象や補助金が出される期間などについてもご紹介します。
給湯省エネ2024事業の補助対象について
給湯省エネ2024事業の補助対象は、戸建、共同住宅などに関わらず、以下の住宅に高効率給湯器を設置する場合に補助金が出るとされています。
- 新築注文住宅:住宅の建築主が補助対象となります。
- 新築分譲住宅:住宅の購入者が補助対象となります。
- 既存住宅(リフォーム):工事発注者が補助対象となります。
- 既存住宅(購入):住宅の購入者が補助対象となります。
注意点としては、「給湯省エネ事業(令和4年度補正予算第2号)」において補助金の交付を受けた方は対象外となります。また、既存住宅のリフォームにて高効率給湯器の設置を行う場合でも、買取再販事業者は対象外されています。
給湯省エネ2024事業の対象期間について
補助金の対象となる工事は、令和5年11月2日以降に着手されたものとされています。なお「着工時期に疑義がある場合、追加調査等の対象になることがあります。」という注意書きがなされていますので、その点は注意してください。
この補助金制度の交付申請期間は、2024年3月中下旬~予算上限に達するまでとされています。予算の上限に達しない場合は、2024年12月31日まで交付申請が可能とされていますが、早期に予算上限に達するのではないかと予想されていますので、エコキュートの入れ替えを検討している方がいれば、補助金が利用できる間に動くことをおすすめします。
なお、交付対象製品の詳細は、2024年2月に公表される予定になっています。
電気温水器からエコキュートへの交換なら補助額がさらにUP!
ここまでは、新規のエコキュートの設置や古くなったエコキュートを新しいものに交換する際の補助金額について解説しました。2023年度に実施されていたエコキュート設置の補助金は、1台当たり5万円だったことを考えると、性能要件を満たす必要はあるものの、最大で13万円の補助金が出るのは非常にありがたいと考えられるのではないでしょうか?これは、国がカーボンニュートラルの実現を強く推進しているのが大きな要因で、家庭部門での省エネ、CO2排出量削減が急務とされているからです。2024年は、今まで以上にエコキュートの交換がお得にできる年となるので、耐用年数近くの機種を利用している方は交換を検討してみてはいかがでしょう。
さらに、現在、電気温水器を利用しているお客様は、エコキュートへの入れ替えがさらにお得になります。給湯省エネ2024事業では、高効率給湯器の設置に合わせて、以下のいずれかの撤去工事を行う場合、その工事に応じて定額の補助金を出してくれます。
- 蓄熱暖房機の撤去:10万円/台(2台まで)
- 電気温水器の撤去:5万円/台(新規設置する高効率給湯器の台数まで)
このように、古くなった電気温水器を高性能なエコキュートに入れ替えするとなると、高効率給湯器設置に対する補助金として13万円、古くなった電気温水器の撤去に5万円の補助金が出ますので、合計で18万円の補助金額となります。
これからも分かるように、2024年度は、エコキュートの入れ替えが非常にお得になると思います。
まとめ
今回は、エコキュートの設置や交換にかかる費用負担を軽減してくれる補助金制度について解説しました。記事内でご紹介しているように、2024年度は、エコキュートの新規設置、交換が非常にお得になると考えられます。
高効率給湯器に対する補助金は、昨年も行われていたのですが、2023年度のエコキュートの交換に対する補助額は1台当たり5万円に設定されていました。補助対象になるエコキュートのグレードを考えると、この額でも約1/10を補助してもらえるわけですので、十分にありがたい制度とみなされていました。しかし、2024年度は、いくつかの要件を満たさなければならないものの、高性能なエコキュートを設置する場合、最大で13万円もの補助金が設定されているのです。当然、高性能なエコキュートを導入すれば、日々の生活にかかる給湯コストを大幅に削減することが可能です。つまり、エコキュート導入時にイニシャルコストを補助金により削減できるだけでなく、設置後の生活にかかる光熱費削減まで期待できるわけです。2024年は、今まで以上に高効率給湯器の導入に最適な年と言えますので、「そろそろ給湯器の交換が必要かな?」とお考えの方は補助金が利用できるうちに動くのがおすすめです。なお、記事内でご紹介した補助金の情報については、2024年1月時点に公表されているものとなります。今後も、補助金の対象となる製品番号などが2月以降に公表される予定となっていますので、公式サイトをたまに確認しておくのがおすすめです。
エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップでは、エコキュートの販売、施工だけでなく、補助金の手続きなども代行いたします。補助金を利用してエコキュートの設置をしたいとお考えのお客様は、お気軽にご相談ください。なお、多くの補助金制度は、予算の消化により申請が早期に締め切られる場合もありますので、なるべく早く動くことをおすすめします。