2021年12月2日に、日東エルマテリアル様の災害対策製品「スマートエルラインライト」の勉強会を行いました。講師としてお越しいただいたのは日東マテリアル株式会社で営業統括部門の谷様、そして株式会社山善で施工管理を担当されている坂下様です。
この「スマートエルラインライト」が目指しているのは、災害時の電力供給です。もう言うまでもありませんが、日本は世界的にも知られている災害大国です。地震はもちろんのこと、台風や豪雨、大雪など気象による災害もあちこちで起きています。自然災害を完全に防ぐことはできませんが、万が一の事態になっても生活への影響を最小限に食い止めるための備えをすることはできます。特に今では電力の重要性が以前と比べ物にならないほど高くなっているので、災害時に停電になっても電力を供給できる仕組みはどんな家庭、企業であってもきわめて重要です。停電してしまうと意外なものまで止まってしまうので、生活に大きな不便と危険をもたらします。
そのために太陽光発電が注目されたことは、ご存じの方も多いと思います。東日本大震災では太陽光発電によって昼間の電力を確保できた、という話がとても多く聞かれたので災害対策が太陽光発電のメリットとして意識されるきっかけにもなりました。
私たち和上ホールディングスに災害対策という視点から太陽光発電や蓄電池へのお問い合わせやご相談をいただくことが多くなったのも、この時期からです。
しかし、太陽光発電を活用する場合にはどうしても避けて通れない問題があります。それは、太陽光がなければ発電しないという当たり前すぎる事実です。そのために蓄電池と組み合わせるシステム構成が推奨されるわけですが、それをさらに進化させて今の時代の生活にマッチさせたのが今回の勉強会で説明をいただいた「スマートエルラインライト」です。
「スマートエルラインライト」がユニークなのは、太陽光発電+蓄電池の構成ではなく、そもそも蓄電池を必要としないことです。ではどうやって電源を確保するのかというと、今や多くの家庭に普及しているエコカーです。「プリウス」「アクア」といったハイブリッド車やEV(電気自動車)、さらにはプラグインハイブリッドといってほぼEVに近いようなハイブリッド車など、走行用のバッテリーを搭載した車のバッテリーは大容量なので、これを活用します。
万が一の停電が発生したら自宅にあるエコカーから「スマートエルラインライト」が給電を行い、約3日間も電力源として活用できます。もちろん昼間は太陽光パネルからの電力を供給するので、極力エコカーの電力は使いません。
こうした仕組みによって停電時にも電力があればテレビやラジオ、スマホを使うことができるので情報収集ができますし、特にスマホを使えるのは連絡用にも威力を発揮するので、その安心感は想像以上だと思います。
その他にも照明や冷蔵庫が使えることの便利さと安心感も、いざ自分がその状況になったらとても大きいだろうと感じました。
これだけのシステムを導入しようとすると電気系統の大幅な更新が必要なのかと思ってしまいますが、それほど大規模な工事が不要、しかも初期費用が不要でこれだけの安心感が得られるのですから、全家庭に普及してほしいと思いました。