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蓄電池の損益分岐点はいくら?将来性や活用方法について解説

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家庭用蓄電池を検討している方は、費用負担や回収期間、損益分岐点といったコストに関する問題について気になっているのではないでしょうか。とくに損益分岐点を把握できれば、初期費用の回収が可能か、利益を伸ばせるのかなどがわかります。

そこで今回は、蓄電池の損益分岐点や将来性、効率的な活用方法について詳しくご紹介します。家庭用蓄電池の導入を検討しているもののコスパについて気になっている方や、蓄電池をこれから導入してもいいのか悩んでいる方などは、参考にしてみてください。

蓄電池の損益分岐点は?

蓄電池の導入には高額な費用がかかります。導入を検討するにあたり、蓄電池を活用することで得られるメリットが、蓄電池導入費用や維持費を上回る「損益分岐点」を知ることは非常に大切です。

蓄電池の損益分岐点について解説します。

1kWhあたり5万円前後の費用で経済的メリットを得られる

蓄電池を活用することで得られる経済的メリットが、蓄電池を導入する際にかかる費用や維持費よりも上回る「損益分岐点」は、現状では1kWhあたり5万円前後と言われています。

しかし、蓄電池を導入する地域の電力会社により買電価格が異なることや、契約しているプランなどによっても夜間や季時別などで買電価格に違いがあります。そのため損益分岐点も置かれている環境によって変わります。

近年では、燃料価格の高騰に伴い電気料金の値上げが続いており、電気料金が高くなればなるほど蓄電池を導入するメリットも大きくなります。また購入に際して自治体などの補助金を活用すれば、導入費用の回収期間をさらに短くすることができるでしょう。

太陽光発電の併用では損益分岐点があいまい

太陽光発電と蓄電池を併用している場合には、太陽光発電の設置されている場所の日照時間や状況により発電量が異なることもあり、損益分岐点があいまいです。

発電量以外にも、FIT制度を導入しているのか、自家消費を主な目的としているのかなどによっても、損益の計算方法などが大きく変わります。

また、電気の売電価格や買電価格も契約している電力会社で違うため、それぞれの状況に合わせて損益が出るのか出ないのかを考える必要があります。

蓄電池の損益分岐点や特徴からわかること

蓄電池は太陽光発電との併用によるメリットが取り上げられることが多く、蓄電池単体でのメリットがわかりづらいと思う方もいるでしょう。蓄電池単体での損益分岐点やその特徴からわかることを詳しく解説します。

蓄電池単体なら経済的メリットの計算を行いやすい

蓄電池を単体で導入する場合、電力会社から買う電力料金がプランにより異なることを利用して利益を得ることができます。

電力会社では安定的に電気を供給するため、日中の電気需要の高い時間帯であっても発電量が足りなくならないように、大規模な発電ができる設備を動かしています。

大規模な発電設備では発電量を需要量に合わせて細かく調整することが困難なため、夜間など電気需要が下がる時間帯であっても需要以上の電力を発電しているのです。

多くの電力会社は、電力が余っている深夜の時間帯にも電気を使ってもらうために、夜間の電気代を日中よりも低く設定しているプランを用意しています。

買電単価の安い夜間に蓄電池を充電して単価の高い日中に使用することで、電力会社に支払うべき電気料金を削減することができます。

このように蓄電池単体で利用する場合には、電力会社が設定している日中の時間帯の電気料金と夜間の電気料金の差額を元に計算を行うため、経済的なメリットはわかりやすいと言えます。

ストレージパリティの達成にはもう少し時間がかかる

ストレージパリティとは、蓄電池を導入しない場合と、蓄電池を導入した場合を比較した時に、導入している方が経済的なメリットが上回ることを言います。

蓄電池を単体で使用している場合には、電気料金の安い夜間の時間帯に蓄電池に電気を充電し、電気料金の高い日中に使用することで、本来かかるはずである電気料金との差額でどれだけ節約できたかがわかります。

しかし実際は、蓄電池の初期導入費用が高額であるため、電気料金を節約できるという経済的メリットのみでは、ストレージパリティへの達成には時間がかかってしまうのが現状です。

地球温暖化の影響による自然災害が増えていること、再生可能エネルギーのさらなる効率的な有効活用のために、蓄電池の普及が促進されています。

そのため、蓄電池の初期費用が今後は下がることが予測されており、また補助金なども活用することができれば、より初期費用を抑えることができるでしょう。

初期費用を抑えることができれば、より早く導入費用の回収ができるようになります。

損益分岐点は電気料金の単価によっても変わる

蓄電池を単体で使用している場合には、夜間と日中の電気料金の差を利用することで導入のメリットを受けられることはすでに説明したとおりです。

しかし、電力会社ごとに電気料金のプラン設定は違います。そのため、電力会社が設定する日中の時間帯の電気料金と夜間の電気料金の単価によっても損益分岐点は変わってきます。

また、日中に在宅していて電気使用量が多い場合と、日中に外出していて電気使用量が少ない場合でも異なります。

このように、蓄電池を設置する地域や電気の使用状況により損益分岐点が変わることを覚えておきましょう。

蓄電池の損益分岐点のみで検討すべきでない理由

蓄電池の導入を検討する場合には、蓄電池単体での損益分岐点のみで判断するべきではありません。

蓄電池を導入することで得られる金銭以外のメリットや、他の設備との同時利用で得られるさまざまなメリットとあわせて考えることで、蓄電池の導入が本当に適切なのかを判断できるでしょう。

蓄電池を活用するさまざまなメリットを紹介します。

非常用電源として活用できる

日本では、大きな地震が発生した際に大規模な停電が起こっています。また最近では、大型の台風などの自然災害で広範囲にわたる停電が発生し、復旧に時間がかかることがありました。

日中に電気が使用できないことは不便ですが、夜間でも停電が続く場合は、とくに災害時においては不安も大きくなります。

しかし蓄電池を導入していれば、停電している間でも貯めていた電気を非常用電源として使用することが可能です。

たとえ必要最低限であっても、非常時に電気を使用できることは大きな安心につながります。

そのため、災害対策の非常用電源として蓄電池が導入するケースが増えています。

卒FIT後の太陽光発電で自家消費する際に役立つ

FIT制度(固定価格買取制度)を活用している場合、国が定めた固定価格で電気を売電できる期間が決まっています。固定価格買取期間が満了すると、売電による収入は減少してしまいます。

しかし、近年は燃料費の高騰が続き買電単価も高くなってきています。また現時点では卒FIT後の売電価格も値下がり傾向にあるため、発電した電気を自家消費に切り替えた方が得なケースが増えています。

蓄電池があれば、日中の余剰電力を夜間に活用したり、買電価格の安い夜間に貯めておいた電気を日中に使用することができるので、電気代の削減が可能です。

電気自動車やV2Hとの組み合わせでより効率的な活用が可能

地球温暖化防止対策のため、電気自動車の普及が加速しています。太陽光発電を自家消費している場合には、CO2を排出しないクリーンエネルギーを電気自動車の充電に充てることができ、電気代の節約にもなります。

さらにV2H(Vehicle to Home)であれば、普通充電器よりも最大2倍の速さで電気自動車に充電できます。

電気自動車とV2Hをより効率的に活用できる設備が蓄電池です。たとえば日中に太陽光で発電した電気を貯めておけば、自動車を利用していない夜間でも充電を行うことができます。

V2Hの特長は、電気自動車に充電された電気を家庭の電源としても使用できることです。災害時には蓄電池と併せて使用すれば、非常用電源として大いに役立つでしょう。

蓄電池の損益分岐点は1kWhあたり5万円前後!

蓄電池を導入する際にかかる費用や維持費よりも、蓄電池を活用することで得られる経済的メリットの方が上回る「損益分岐点」は、1kWhあたり5万円前後であることがわかりました。

蓄電池単体での損益分岐点は比較的計算しやすいですが、蓄電池単体の損益分岐点だけでは蓄電池の導入メリットが判断できないことも理解できたと思います。

燃料費の高騰による電気料金の値上がりが続く中、太陽光発電と蓄電池の併用でより効率的に電気を使用することで、電気料金の削減が実現できるでしょう。

また蓄電池の導入は、自然災害などで起こる停電などの非常用電源としても活用できるなど、経済的なメリットだけに留まりません。

さまざまな観点から導入するかを検討する必要があるでしょう。

しかし、一般家庭に普及し始めてまだ間もない設備ということもあり、自宅に導入するメリットが本当にあるのかどうかを個人で判断するのは難しく感じる方も多いと思います。

とくとくショップでは、さまざまなメーカーの製品を取り扱っており、お客様の目的や予算条件に合わせた最適なご提案を行っています。

蓄電池単独での導入、太陽光発電との併用など、蓄電池の導入にあたって少しでも気になっていることがありましたら、ぜひお気軽にお問合せください。

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