コラム

停電時に蓄電池が使えないケースとは?対処法や災害時の使い方についても!

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防災対策として家庭用蓄電池を導入する際、停電時の使い方を把握しておくのが大切です。使い方を確認せずに運用してしまうと、「停電時に蓄電池が使えない!」というトラブルにつながってしまいます。

そこで今回は、停電時に蓄電池が使えないケースや原因、対処法や使い方について詳しくご紹介します。防災対策として蓄電池を導入したい方や、蓄電池の機能を把握した上で購入を判断したい方などは、参考にしてみてください。

停電時に蓄電池が使えない理由は何?

停電時に蓄電池を使用できない理由は、故障だけではありません。初めて蓄電池を導入する方は、とくに理由を確認しておく必要があります。まずは、停電時に蓄電池が使用できない主な理由を紹介していきます。

自立運転モードへ切り替わっていない

家庭用蓄電池は、停電時に自立運転モードに切り替わっていないと使用できません。蓄電池の自立運転モードは、停電時に電力会社から送電されている送配電網から切断し、家庭内で電気を自家消費できる機能です。

メーカーや製品によっては、手動で自立運転モードへ切り替えなければいけないケースもあります。そのため、家庭用蓄電池を選ぶ時は、施工販売業者に自立運転モードの切り替え方法について確認しておきましょう。また設置後は説明書に目を通し、切り替え手順を確認しながら操作するのが大切です。

同時に使用している家電製品に対して出力が不足

停電時に同時使用する家電製品や住宅設備の電力に対して、蓄電池の出力が不足していると使用できない場合もあります。

蓄電池の出力とは、充電した電気を一度に放電できる量のことです。メーカーの仕様書には、kVAという表記で示されています。たとえば停電時の最大出力が5kVAなら、消費電力5,000Wまで対応できることを意味します。

太陽光発電の場合、停電時の自立出力はメーカーにかかわらず一律1.5kVAです。しかし蓄電池の場合はメーカーによって異なるので、事前に施工販売業者やカタログなどで確認しておきましょう。

蓄電容量不足

停電時に蓄電容量が不足していると、家電製品や住宅設備を稼働できません。蓄電容量は、家庭用蓄電池に蓄えられる電気の容量です。コンパクトな蓄電池は4kWhや5kWh程度の蓄電容量で、大容量タイプなら9kWhや10kWhです。

停電時に電気を使用できる場合の平均的な消費電力は、1日あたり4kWh前後とされています。そのため、5kWh前後の家庭用蓄電池を導入している場合は、太陽光発電で満充電しておく必要があります。

これから蓄電池を比較検討する場合は、停電時にどの家電製品や住宅設備を1日あたり何時間使用するのか計算しておきましょう。消費電力の計算は、各製品の「W数×使用時間」で求められます。

特定負荷型のため一部のコンセントでしか使用できない

全部屋で電気を使用できない時は、特定負荷型蓄電池を選択している可能性があります。

家庭用蓄電池には、特定負荷型と全負荷型の2種類があります。

特定負荷型蓄電池は、あらかじめ電気の供給場所・部屋を決めておく方式です。たとえば、停電時にリビングのみで電気を使用したい場合は、リビングへ電気を供給するための工事を行ってもらいます。

一方、全負荷型蓄電池は、全部屋のコンセントおよび照明・すべての住宅設備へ電気を供給できます。停電中も各部屋のコンセントから電気を使用したい、照明やIHクッキングヒーターなどを使用したいという場合にメリットの多い方式です。

災害で蓄電池もしくは住宅設備や家電製品が故障

震度7クラスの大きな地震や水害による浸水、噴火による火山灰の影響などを受けて、家庭用蓄電池や住宅設備、家電製品が故障してしまっている可能性もあります。

災害による各種製品の破損に備えて、電気を使用せずに在宅避難するための方法なども家族で話し合っておくのが大切です。また家庭用蓄電池を比較検討する際は、各製品の耐久性だけでなく、水没しにくい設置場所の検討など、防災対策にも力を入れましょう。

蓄電池を自立運転へ切り替える方法

続いては、停電時に家庭用蓄電池を自立運転へ切り替える一般的な方法について、わかりやすく紹介していきます。

手動の場合はブレーカから切り替える

手動で切り替えるタイプは、メーカーや製品によって手順が異なります。そのため、説明書を読みながら切り替えを行ってください。

一般的な切り替え方法は、まず主電源のブレーカ(遮断器)を切ったのち、住宅用太陽光発電のブレーカも切ります。次に、蓄電池用に設置された分電盤と蓄電池本体の設定を自立運転用に切り替えるという流れです。

なお最新の蓄電池の中には、モニタや専用のコントローラで簡単に切り替えられるタイプもあります。

弊社とくとくショップでは、各蓄電池の自立運転モードに関する操作方法もご説明しているので、お気軽にご相談ください。

自動切替なら切り替え作業不要

自動切替タイプの家庭用蓄電池を導入している場合は、とくに操作は不要です。

災害発生時は、避難や、倒れたり破損したりした家具や家電の整理などで大変な状況です。少しでも在宅避難生活における手間や負担を軽減したい時は、自動切替に対応している家庭用蓄電池から比較検討してみるのがおすすめです。

災害時に蓄電池の容量不足で悩まないためには?

ここからは、災害および停電時に蓄電容量不足で悩まないための対策を1つずつ確認していきましょう。

停電時に使用予定の家電製品について調べる

停電発生時に使用したい家電製品の消費電力を調べるのが、蓄電容量不足対策という点で重要なポイントです。

家庭用蓄電池の蓄電容量は大きいタイプでも10kWh台なので、エアコンやテレビ、電子レンジ、冷蔵庫、ドライヤーなどを複数同時かつ長時間使用すると、1日で蓄電容量不足に陥ってしまう可能性があります。

在宅避難生活中は、生活に必要な家電製品を最低限使用するのが大切です。具体的には、なるべく電気の使い過ぎを防ぎつつ、ラジオなどで情報収集したり、調理や衛生面で必要な家電製品や機器の使用を極力抑えるようにしたりすることです。

災害優先モードで充電しておく

台風や豪雨など災害の発生が予想される時、防災優先で蓄電池を利用していきたい時は、家庭用蓄電池の災害優先モードといった、充電優先の機能を利用するのも重要です。

たとえば、京セラの家庭用蓄電池には、強制充電モードという充電を最優先にした機能が搭載されています。

またニチコンのトライブリッド蓄電システムには、気象警報・早期注意情報自動制御が搭載されています。システムがインターネットと接続されているので、気象警報などの情報を受け取ると、自動で充電優先の機能へ切り替わります。

このように充電優先モードを活用すれば、停電発生時でも満充電の状態から電気を使用することが可能です。

太陽光発電と併用する

蓄電容量不足対策には、住宅用太陽光発電も欠かせません。

容量の大きな家庭用蓄電池でも、長期にわたり停電が続くと、いずれ電気を使い切ってしまいます。そこで住宅用太陽光発電を設置しておけば、停電発生でも充電状態を継続できます。

また、住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池を併用することで、電気料金削減効果を高めることもできます。家計負担軽減という点でも、住宅用太陽光発電と家庭用蓄電池はメリットの多い住宅設備といえます。

自宅に合った家庭用蓄電池の選び方!

最後は、停電時の使用という点から、家庭用蓄電池の選び方について詳しく紹介していきます。

蓄電容量を確認する

家庭用蓄電池を比較検討する際は、まず蓄電容量を確認しましょう。

停電中でも消費電力の大きな製品を使用しなければいけない、照明やエコキュートなども稼働させたいといった場合は、なるべく蓄電容量の大きな蓄電池から選ぶのが大切です。蓄電容量の大きな家庭用蓄電池は、一般的に10kWh以上です。

一方、電気の使用を必要最低限に抑えられるのであれば、5kWhなどの標準的な家庭用蓄電池から選ぶのもいいかもしれません。

また、蓄電容量を決める時は、1日にどの家電製品や住宅設備をどれくらいの時間使用するのかを整理し、合計の消費電力を計算した上で判断しましょう。

各蓄電池の定格出力を確認

定格出力を確認するのは、蓄電池の比較検討において欠かせないポイントです。

定格出力は、1回に使用可能な電力量を指しています。出力5kVAなら、合計で5,000Wの家電製品や住宅設備を同時に使用することが可能です。

定格出力の数値は、家庭用蓄電池の仕様書などに記載されていますし、施工販売業者へ確認してもらうことでも把握できます。

200V対応が必要になるのか確認

200V機器は、食器洗い乾燥機やIHクッキングヒーター、エアコンといった消費電力の大きな家電製品および住宅設備です。とくにオール電化住宅で暮らしている場合は、IHクッキングヒーターやエコキュートなど、複数の200V機器を使用しています。

そのため、家庭用蓄電池を選ぶ際は、200V対応のタイプから検討するのが大切です。たとえば、ニチコンのトライブリッド蓄電システムESS-T3シリーズは、全負荷型でなおかつ200Vに対応しています。

停電時に蓄電池が使えない理由を把握した上で導入・運用しよう!

停電時に蓄電池が使用できない場合は、自立運転モードへ切り替えていない、出力や蓄電容量不足、故障といった原因が主に想定されます。また、停電対策として家庭用蓄電池を導入する時は、機能やサイズの他にも容量や出力、200V対応といった点を比較しながら導入することが大切です。

停電中の夜間にも電気を使用したい方や、停電中の在宅避難生活について考えている方は、今回の記事を参考にしながら家庭用蓄電池を比較検討してみてはいかがでしょうか。

蓄電池専門店のとくとくショップでは、ニチコンやシャープなどさまざまなメーカーの家庭用蓄電池を取り扱っています。また、施工後は、製品保証10年、施工保証15年、災害保証10年を付帯しているので、アフターフォローも充実しています。

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