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エコキュートをやめたい!?エコキュートからガスに戻す費用とガス給湯器にすべきではない理由をご紹介

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こんにちは、『エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップ』です。電気代の値上げが続く昨今、電気でお湯を沸かすエコキュートを導入しているお客様の中には、「エコキュートだから光熱費が高いのではないか?」と不安になり、エコキュートからガス給湯器に戻すべきなのかなと迷っている方も多いのではないでしょうか?

特に、オール電化やエコキュートなど、比較的高額な住宅設備は、飛び込み営業や訪問販売が盛んにおこなわれていて、営業マンの巧みなトークにより、エコキュートについてよくわからないまま導入しているという方も少なくありません。そのため、毎日のようにTVや新聞報道などでさまざまな面での物価高の情報を目の当たりにして、「今はエコキュートを使っているけど、もし壊れたら次は違う給湯器にした方がいいのかな…?」という考えを持っている方も少なくないようです。

それでは、その他の給湯器と比較して「給湯コストを大幅に削減できると言わるエコキュートをやめる」という選択肢は本当に正しいのでしょうか?当コラムでは、エコキュートからガス給湯器に戻すことができるのか、またどの程度の費用がかかるのかなどについて解説します。記事の後半には、エコキュートをやめる場合のメリット・デメリットも解説しますので、ぜひ最後まで読んでください。

エコキュートを「やめたい!」と考える方の理由とは?

エコキュートは、その他の給湯システムと比べると、給湯にかかるコストを大幅に削減することができる、給湯時のCO2排出量を削減できるなど、非常に大きな魅力を持っている設備です。

それなのに、「エコキュートをやめたい!」と考える方がいるという情報は驚きですよね。それでは、エコキュートを導入した方が、ガス給湯器に戻そうと考えるのはなぜなのでしょうか?ここでは、エコキュートをやめたいと考える方の代表的な理由をいくつかご紹介します。

①電気代の高騰が要因

エコキュートの導入を失敗と感じ「エコキュートをやめたい…」と考える方の第一の理由が、昨今の電気代高騰が要因でしょう。皆さんもご存知の通り、エコキュートは電気をエネルギーとしてお湯を沸かす給湯器です。基本的に、電力単価の安い深夜帯の電気を利用してお湯を沸かす仕組みになっていることから、ガスや灯油をエネルギー源とする給湯器よりも給湯にかかるランニングコストが安くなるというのが最大の魅力と考えられています。ところが、ロシアによるウクライナ侵攻など、昨今の国際情勢の不安定化などから、電気代が急騰しており、オール電化を導入しているご家庭の中には、月の電気代が5万円を超えるケースもあるようです。そして、この光熱費高騰の要因となっているのがエコキュートと考えられている訳です。

一般家庭向けの電気代(全国平均)は、2021年2月に19.43円/kWhという単価となっていたのですが、その後は右肩上がりで値上げが続き、2023年1月には31.25円/kWhと、なんと2年余りで1.6倍になっています。なお、これは全国の電気代を平均化したものですので、契約している電力会社によっては、2倍以上に高騰しているケースもあるようです。

昨今の電気代高騰の要因は、電気代に含まれている「燃料調整費」というものが関係していて、これは、火力発電などで使用する天然ガスや原油などの化石燃料調達にかかる費用を調整するためのものです。日本は、化石燃料のほとんどを輸入に頼っているため、電力会社は化石燃料の購入費用の上下について、一定の範囲内で電気代に反映しても良いという決まりになっています。現在、国際情勢の不安定化や円安問題などの影響を受け、世界中で燃料費の高騰が続いており、日本国内の電力会社もその影響をもろに受けているという状況です。

なお、この燃料調整費は、「電気の使用量」に対して課金される仕組みとなっており、オール電化住宅など、電気使用量が多いご家庭ほど電気代が高くなる仕組みになっています。つまり、エコキュートなどを導入している住宅は、その他の給湯器を使用しているご家庭よりも、電気代高騰の影響を大きく受けているということです。

このような電気代高騰という問題があり、エコキュートを導入しても、聞いていたほどの光熱費削減効果を実感できないと考え、エコキュートをやめたいと考える方がいるのだと思います。

データ参照:電気料金単価の推移電気料金単価の推移

②お湯切れリスクがある

ガス給湯器が広く普及していることから、エコキュート導入後にお湯切れリスクで交換したことを後悔する方が一定数います。

エコキュートは、瞬間式のガス給湯器と異なり、一日に使用するお湯をまとめて沸かしてタンクに貯めておくという『貯湯式』の給湯器になっています。そのため、家族構成に見合わない小さなタンクを選んだ時には、貯めていた以上のお湯を使用してしまい、一時的にお湯切れで使えなくなるという弱点があるのです。ガス給湯器は、お湯が必要な時に必要な分を沸かすという仕組み上、エコキュートのようなお湯切れ問題の心配がありません。

そのため、最初のタンク選びで失敗した…という方の中には、「エコキュートをやめたい…」という考えを持つようになるようです。なお、この問題に関しては、最初のタンク容量選びを間違わなければそこまで心配する必要はありません。

③水圧問題

これも、ガス給湯器とエコキュートの仕組み上の違いから生じる問題です。

上述したように、エコキュートは沸かしたお湯を一時的に貯湯タンクに保管し、必要な時にタンクからお湯を供給するという仕組みになっています。そのため、貯湯タンクが水圧で破損してしまわないようにするため、減圧弁という水圧を抑える装置が取り付けられています。

皆さんも、「エコキュートは水圧が弱点!」という話を耳にしたことがあると思うのですが、この減圧弁という装置が付いているからです。したがって、特にシャワーを利用する際には「ガス給湯器よりも水圧が弱い…」と物足りなく感じる方が一定数いるようです。

なお、現在販売されているエコキュートは、水圧問題を解消するための機能が搭載されているものが登場しています。しかし、エコキュート選びの際に、水圧の面を見落とすなど、しっかりと機能性を確認しないことから、導入後にがっかりして「エコキュートをやめたい」と感じる方がいるようです。

④エコキュートの稼働による騒音問題

エコキュートの騒音問題は、過去に裁判沙汰にまで発展したケースがあるので、皆さんもご存知だと思います。ただ、エコキュートは、騒音問題を引き起こすような著しく大きな音を発生させる設備だというわけではありません。エコキュートによる騒音は、エアコンなどにも使用されているヒートポンプの稼働によるものです。見た目も運転音もエアコンの室外機とほとんど同じなのですが、エコキュートが深夜電力を利用して光熱費削減を目指すという仕組みから騒音問題に発展するケースがあるようです。

エコキュートの基本的な活用方法は、安い深夜電力でお湯を沸かすというものですので、ヒートポンプが運転するのは、周囲が寝静まっている深夜〜明け方の時間帯になります。つまり、周囲が静かな分、エコキュートの運転音が目立ってしまう訳です。

さらに、エコキュートのヒートポンプからは、低周波音が発せられるという点も注意が必要です。通常、低周波音は人の耳では聞き取れないとされているのですが、設置方法を間違うと、建物を介して振動として伝わってしまう場合があります。そして、人によっては、低周波音でめまいや圧迫感などの健康被害が生じてしまうことがあるとされていて、過去に裁判にまで発展したケースがあります。

当然、エコキュートの導入をきっかけとして、近隣トラブルが発生したり、自分たちが騒音に悩まされるようになれば「エコキュートをやめたい…」と感じるでしょう。

エコキュートからガス給湯器に戻せる?またその費用は?

それでは、上記のような理由から「エコキュートをやめてガス給湯器に戻したい!」と考えた場合、実際にガス給湯器に戻すことが可能なのでしょうか?

結論から言ってしまいますが、エコキュートを導入していた方が、ガス給湯器に交換することは当然可能です。

特に、もともとガス給湯器からエコキュートに交換したという方であれば、過去に利用していたガス給湯器用の配管を再利用することも可能かもしれませんので、そこまでコストをかけることなくガス給湯器に戻すことができるかもしれません。

ただ、新築でオール電化を選び、エコキュートを設置したという方の場合は注意が必要です。この場合、敷地内までガス管が引き込まれていないと思いますので、給湯器の交換工事とは別に、ガス管の引き込み工事などが必要になり、給湯器の交換にかなりのコストがかかるでしょう。また、ガス管の引き込み工事は、それなりに時間がかかるので、給湯器の交換が完了するまで、最低でも1カ月程度かかると考えておきましょう。

エコキュートからガス給湯器に戻す際の費用とは?

ガス給湯器の購入費用は、15~25万円程度が相場となります。エコキュートからの交換工事の場合、ここに設置工事費用や廃材の処分費が別途かかりますので、さらに10万円前後の費用がかかると考えてください。

なお、新築でオール電化を選んだ方がガス給湯器に交換したいという場合は、ガス管の引き込み工事が別途必要になります。ガス管の引き込み工事は、15~20万円ほどが費用相場となります。

エコキュートをやめてガス給湯器に戻すメリットとは?

エコキュートは、上手に利用することができれば、その他の給湯システムよりも大幅に給湯コストを削減できると言われています。例えば、エコキュートメーカーとしても有名なパナソニックによると、エコキュートの給湯コストは、都市ガス利用のガス給湯器と比較すると、約1/3にまで安くなるとされています。

このように、光熱費削減効果が非常に高いエコキュートですが、ガス給湯器に戻す場合、どのようなメリットが得られるのでしょうか?

参考:エコキュートのランニングコストについて

交換にかかる費用が安くなる

ガス給湯器は、小型化が進んでいる分、エコキュートと比較すると、本体の購入費用や設置工事にかかる費用が安価になるという点がメリットです。

一般的に、エコキュートの交換にかかる費用は「本体+設置工事」で35~50万円が費用相場と言われています。しかし、ガス給湯器の場合、この交換費用は15~30万円程度にまで安くなります。

エコキュートもガス給湯器も、10~15年に1度の頻度で交換が必要になる設備で、その都度、交換費用がかかると考えると、それなりに大きなメリットに感じるはずです。

水圧が強くなる

エコキュートは、シャワーの水圧に不満を感じる方が多いです。これは、エコキュートが貯湯式の給湯器であることが要因です。一方、ガス給湯器は、水道水を直接加熱して蛇口から出湯する『水道直圧式』になっていますので、同時に複数の場所でお湯を利用しても、水圧の強いシャワーを楽しむことができます。

エコキュートの水圧に不満を感じて「ガス給湯器に戻したい」と感じた方にとっては大きな魅力になると思います。ちなみに、エコキュートの中にも水道直圧式を実現した機種が登場していますので、水圧問題はガス給湯器に戻さなくても解決することは可能です。

お湯切れの心配がなくなる

上述しているように、ガス給湯器は、お湯が必要な時、「必要な分」を沸かすという瞬間式の給湯器です。つまり、貯湯式のエコキュートのように、使いすぎるとお湯切れする…と言った不安がなく、自由に好きなだけお湯が使えます。

この点は、ガス給湯器の明確なメリットになると思います。

騒音問題の心配がない

エコキュートからガス給湯器に戻すことで、低周波音などを原因とした騒音問題の不安は完全になくなると言えるでしょう。

もちろん、ガス給湯器を運転する時にも、多少の運転音が生じるのは間違いないのですが、エコキュートの騒音問題は、「深夜帯の安い電気を利用してお湯を沸かす」という仕組みが主な原因です。ガス給湯器であれば、周囲が寝静まっている深夜にお風呂に入るなんて使い方をしない限り、運転音が原因となる騒音トラブルは確実に防ぐことができるでしょう。

エコキュートからガス給湯器に戻すべきではない理由

ここまでの情報だけを見ると、家庭の給湯器としては「エコキュートよりもガス給湯器の方が優れているのかな?」と感じてしまう方が多いかもしれません。しかし、エコキュートに不満を感じている方でも、ガス給湯器には戻さない方が良いと考えられる理由もたくさんあります。

上で紹介した「ガス給湯器に戻すメリット」についても、水圧やお湯切れ、騒音問題に対応した機能を持つエコキュートはすでに開発されていて、きちんと自分たちに合う機種を選べていれば、現在感じているエコキュートへの不満は感じていない可能性が高いのです。

さらに、ガス給湯器に戻すことで、下に紹介するような致命的なデメリットが生じてしまう恐れもあります。ここでは、「エコキュートをやめたい」と感じた時、絶対に見落としてはいけない「ガス給湯器に戻す際のデメリット面」をご紹介します。

ランニングコストを含めると、ガス給湯器の方が割高になる

イニシャルコストに関しては、ガス給湯器の方が安くなるのは事実ですが、長い目で見るとエコキュートを利用していた方が給湯周りのコストを安く抑えられます。エコキュート最大の利点は、そのランニングコストの安さにあり、給湯にかかるランニングコストは、ガス給湯器利用時の約1/3にまで抑えられるのです。

例えば、関西電力エリアの場合、エコキュート利用時とガス給湯器利用時の年間コストは以下のようになります。

  • エコキュートの年間ランニングコスト:20,400円
  • ガス給湯器の年間ランニングコスト:84,000円

もちろん、導入する機器の性能によってかかるコストは多少上下すると思いますが、それでも最大で年間6万円もの差額が生じるケースがあるのです。給湯器は、10年程度に1度の頻度で交換するのが一般的なのですが、10年間それぞれの給湯器を使用した場合で比較すると、なんとエコキュートの方がトータルで60万円ほどコストを抑えられるわけです。

昨今では、電気代高騰を理由として「エコキュートをやめたい…」と考える人が増えていると思うのですが、ガスの原料も輸入に頼っている日本では、ガス代も同じく高騰しています。つまり、光熱費をできるだけ抑えたいと考えている人にとってはガス給湯器に戻すメリットはほとんどないと言っても良いのではないでしょうか。

電気代の参考:パナソニック公式

オール電化住宅はエコキュートをやめることで割引がなくなる

エコキュートだけでなく、IHクッキングヒーターも導入しオール電化にしている住宅が増えています。そして、こういった住宅にて、エコキュートをやめてガス給湯器に戻すと決断した時には、光熱費全体が上昇してしまう恐れがあるので注意してください。

多くの電力会社では、オール電化でエコキュート(もしくは電気温水器)を使用している場合、特別に電気代を5%割引するというメリットを付与しています。つまり、エコキュートをやめ、ガス給湯器に戻すことで、この5%割引の適用が受けられなくなるのです。ガス給湯器に交換するだけで、エアコンや照明などにかかる電気代が5%上昇するとなると、かなりの負担になると思いますので、注意してください。

災害時の不安が増大する

エコキュートは、地震や台風などの災害時に強い給湯器としても有名です。これは、エコキュートが貯湯式の給湯器であることから、災害による停電や断水が発生したとしても、一定量の非常用水を確保できるという点が大きいからです。この点は、ガス給湯器にはない明確なメリットです。

さらに、大規模災害が発生して、電気や水道、ガスなどのライフラインがストップした場合、電気の復旧の方がかなり早いと言われています。例えば、内閣府がまとめた首都直下地震などによる東京の被害想定によると、各ライフラインの復旧目標日数は「電気:6日、上水道:30日、ガス(都市ガス):55日」となっています。ガスの復旧は、電気の10倍はかかるという想定がなされるなど、万一の際にはかなり困ってしまうことになるのです。

これらのことからも、災害の多い日本では、エコキュートの方が心強い設備と考えられるでしょう。

中長期的に見るとエコキュートのままの方がお得!?

昨今の電気代高騰により、電気でお湯を沸かすエコキュートは「不利なのではないか?」と感じる方が増えていると思います。そうでなくても、エコキュートには、水圧問題や騒音問題、湯切れ問題など、ガス給湯器にはない弱点が指摘される場合があります。

そのため、ちょっとしたことでエコキュートに不満を感じた時には「エコキュートをやめてガス給湯器に戻そうかな…」と考える方が増えているのだと思います。

しかし、エコキュートとガス給湯器は、中長期的に見るとエコキュートを使用していた方がお得になる可能性が高いです。確かに、イニシャルコストの安さはガス給湯器の方が優れているのは事実ですが、ランニングコストはエコキュートの方が大幅に安くなるご家庭が多いです。「電気代が高騰している今ならガス給湯器の方がランニングコストも安いのでは?」と考えるかもしれませんが、ガス代も電気代同様にかなり値上がりしていますので、今すぐにガス給湯器に交換しても、給湯コストを大幅に削減できる可能性は低いです。

なお、エコキュートの水圧や騒音、湯切れに関する問題については、そのほとんどが解消されていますので、導入する機種を間違わなければ「エコキュートをやめたい…」と思うほどの不満を感じることはないと思います。

現在値上げが続いている電気代については、いずれ国際情勢が安定すれば下がっていくはずですので、将来的なことを考えると、エコキュートを維持する方がお得になると思いますよ。

まとめ

今回は、「エコキュートをやめたい」と考えた時、エコキュートからガス給湯器に戻すことにメリットが存在するのかについて解説しました。

記事内でご紹介したように、エコキュートを導入している方がガス給湯器に戻すことで得られるメリットは、給湯器交換時にかかるイニシャルコストを抑えられるということぐらいなのではないかと思います。ガス給湯器は、小型化が進んでいますので、本体価格や施工費はかなり安くなると思います。しかし、給湯器としてのランニングコストは、エコキュートの方がかなり安くなるので、10年以上利用することを考えると、ガス給湯器にコスト的なメリットはあまりないのではないかと考えられます。昨今、電気代の高騰が問題視されていますが、ガス代についても電気代同様、かなり高騰していますので、「電気代の高騰」を原因としてガス給湯器を考えているのであれば、とてもおススメできる選択とは言えません。

エコキュートとオール電化専門店 とくとくショップでは、お客様のご要望やご予算に合わせて、最適な機種のご提案を行っています。既存エコキュートに不満を感じている場合、機種選びに失敗している可能性が高いので、ぜひ弊社にご相談ください。経験豊富なスタッフが、最適な機種の選定や、お得なエコキュートの使い方までご提案させていただきます。

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