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【2023年最新】家庭用太陽光発電のメリットとデメリットまとめ

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太陽光発電を導入しようと検討している人の多くは、光熱費の削減や環境保護に貢献できるなどのメリットをすでにご存知かと思います。しかし太陽光発電のメリットはこれだけではありません。当記事では8つのメリットを紹介しますが、これらを知れば知るほど太陽光発電に魅力を感じられるのではないかと思います。

しかし、メリットばかりではありません。太陽光発電にはデメリットもあります。しかしながらデメリットの多く克服する方法が確立されているので、それも含めて2023年時点での最新情報を交えつつ太陽光発電のメリットとデメリットについて解説します。

太陽光発電のメリット8選

「地球に優しい」「お財布に優しい」というのは、太陽光発電の普及当初によく聞かれたメリットです。今はさらにメリットが多く(大きく)なっているので、ここでは太陽光発電のメリットを8つの項目で解説します。

光熱費の削減効果がどんどん大きくなっている

太陽光は無料で地球に降り注ぐ、莫大なエネルギーです。もちろん太陽のエネルギーは有限ですが、おそらく太陽が寿命を迎える時には地球も今の姿ではないので、実質的に無限のエネルギーです。この無料のエネルギーを電力に換えるのですから、光熱費の削減効果は絶大です。

しかも、2023年時点で電気料金の高騰が止まっておらず、太陽光発電を導入している家庭とそうでない家庭の格差はどんどん広がっています。

こちらは、資源エネルギー庁が発表した家庭用電気料金単価の推移です。2023年の2月だけは一時的に下落していますが、それ以外は右肩上がりの上昇を続けていることが分かります。

電気料金単価

画像引用:2023年6月の電気料金、なぜ値上がりするの?いくらになるの?(資源エネルギー庁)

インフレの進行やウクライナ戦争など、資源価格が高騰する要因は依然として横たわりつづけています。つまり、太陽光発電を導入することによる光熱費の削減効果はさらに大きくなっているということです。

売電で収入を狙える

太陽光発電で生み出された電力は、余った分を売ることができます。これを、売電といいます。以前と比べると単価が下がってはいますが、今も導入から10年間は固定価格での買い取りが保証されているので、少なくともこの期間は収入をある程度見込むことができます。

ただし、現在は売電価格の下落と電気料金の高騰が同時進行しているので、売らずに自宅で消費する自家消費モデルの普及が進んでいます。そのほうが経済的メリット大きいため、これについては後述します。

CO2排出削減、環境保護に貢献できる

太陽光発電が「環境に優しい」というのは、よく知られているメリットです。太陽光は再生可能エネルギーなので化石燃料を燃やすことがなく、発電時にCO2を排出しません。火力発電と比べると環境性能が高く、地球環境のために何か貢献したいと思う人にとってこのメリットは大きな意味があります。

断熱効果によって空調の効率が高くなる

家庭用の太陽光発電システムは、太陽光パネルを屋根に設置するケースがほとんどです。夏の暑い日は屋根が直射日光にさらされるためそこから熱が入り込み、エアコンが効きにくい問題が起きます。特に近年では夏の異常な高温によって従来の屋根の性能では断熱しきれない住宅も多く、エアコンの出力を上げることで電気代がかさんでしまいます。

その屋根に太陽光パネルを取り付けるとパネルが太陽光を受けるため、断熱効果を発揮します。簡単にいえば、屋根の上に大きな影を作るようなイメージです。これにより空調の効率を高めると電気料金の節約にもなります。

災害時、停電時の非常用電源になる

地震や台風などの災害発生時には、高い確率で停電になります。停電は比較的早く復旧できるといわれていますが、それでも全く電力がない生活は不便そのものです。太陽光発電システムへのダメージがなければ自立運転モードに切り替えて、発電した電力を自宅で使うことができます。

これだと晴れた日の昼間しか電力を使えませんが、それでもメリットは大きいのではないでしょうか。蓄電池を併用すると自宅で電気を貯められるため、より災害に強い家にすることができます。

電力の自給自足が可能になる

先ほど蓄電池の併用について述べました。太陽光発電には夜間に発電しないというデメリットがありますが、昼間の余った電力を蓄電池に貯めておいて夜間などに使うという電力を自給自足モデルを構築することもできます。

もちろん災害時には絶大な威力を発揮しますが、それ以外の平時であっても電力会社から購入する電力量がぐっと少なくなるため、電気料金の大幅な削減につながります。

このように蓄電池を併用して電力の自給自足を確立する仕組みのことを、太陽光発電の自家消費モデルといいます。

再エネ賦課金を節約できる

私たちが支払っている電力会社への電気料金には、再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)と呼ばれる費用が含まれています。太陽光発電による電力を売ると一定期間は価格が保証されると述べましたが、再エネ賦課金はこうした買い取り価格の上乗せにも使われています。

再エネ賦課金は、年々上昇し続けています。導入初年度は1kWhあたり0.22円だったものが、10倍以上に膨れ上がっています。

電気料金単価

画像引用:再エネ賦課金の疑問に答える(自然エネルギー財団)

2023年は初めて減額されましたが、ゼロになったわけではありません。太陽光発電を導入すると再エネ賦課金を「もらう側」に回ることができます。

エネルギーが無限

先ほども述べたように、太陽光は実質的に無限のエネルギーです。石油や石炭はいつか枯渇することが必定ですが、太陽光はどれだけ利用しても無くなることはありません。無限に使えるエネルギーを文化的な生活に役立てるというのは、昨今よくいわれているSDGsのサスティナブル(持続可能)な社会の実現にも資するものです。

太陽光発電のデメリット5選

メリットの次には、太陽光発電のデメリットについても解説しておきたいと思います。ここでは5つのデメリットを紹介しますが、これらはいずれも克服できる方法がすでに確立されています。そこで、デメリットを克服する方法も含めて解説していきたいと思います。

導入費用が必要

太陽光発電システムを導入するには、少なくとも数百万円規模の費用が必要です。長い期間にわたって経済的メリットを生み出してくれるので先行投資ともいえますが、なかなかポケットマネーですぐに用意できる金額ではないでしょう。

以前は国の補助金制度がありましたが、今はそれもないので、自前で費用を用意する必要があります。

【導入費用の問題を解決する方法】

導入費用の目安は、家庭の5kW規模で137万円という経済産業省のデータがあります。今は補助金がないので自前で用意する必要がありますが、そもそも導入費用がかなり安くなっているので、現金で用意できる人もいると思います。

また、ソーラーローンなどローンを組んで導入することもできるので、初期費用を一度に用意するのが難しいという場合はこうしたローンを利用するのもひとつの方法です。また、自治体によっては今も太陽光発電に補助金を出しているところがあるので、お住まいの自治体にそういった制度がないかもチェックしてみてください。

夜間、悪天候の日は発電しない

太陽光発電は文字通り、太陽光を電力に変換する発電システムです。太陽が出ていない夜間や悪天候の日は発電ができないので、これは大きなネックになります。地域によって年間の日照時間に大きな差があるので、地域によっては太陽光発電に適していないところもあります。

【夜間、悪天候時に発電しない問題の解決方法】

光のエネルギーを電力に変換する仕組みである以上、夜間や悪天候の日に発電しない問題は解決できません。しかし、逆に晴れている日は電力が余るほど発電していることが多く、このギャップを埋めることが有効な解決法です。

そこで活躍するのが、蓄電池です。電力が余っている時は蓄電し、逆に発電ができない時は貯めている電力を使います。この自家消費モデルを完成させることにより、発電しない時間が長引いても電力を購入する量はぐっと少なくなります。

後付けだと建物に影響が及ぶ可能性がある

太陽光発電のない住宅に後からパネルなどを設置することを、後付けといいます。後付けの場合、注意したいのが雨漏りなど建物へのダメージです。そもそも屋根に何かを載せることを想定しない住宅に重い太陽光パネルを取り付けるのですから、無理がかかってしまうことがあります。

太陽光パネルを取り付けるまではなかった雨漏りが発生した、というトラブルはとても多いので注意が必要です。

【後付けによる建物への影響を解決する方法】

後付けによって雨漏りなどの問題が発生する場合の原因は、施工会社の技術不足や無理な設計であることがほとんどです。この問題は施工会社の技術力や提案力で解決できるので、後付けによる設置を予定している場合は施工実績や技術力について入念に比較検討をするようにしてください。

また、近年では後付けではなく最初から太陽光発電の設置が前提になっている住宅も多くなりました。新築での購入や家の建て替えを予定しているのであれば、太陽光発電の設置が前提になった住宅にすると、こうした問題を根本的に解決できます。

反射光によるリスクがある

太陽光パネルは表面が強化ガラスなので、太陽光が反射します。その角度によっては近隣の住宅などに光が差し込んでしまい、光害を生み出してしまうことがあります。全く悪意がないのに迷惑をかけてしまうため、無用な近隣トラブルのもとにもなります。

裁判になった事例もあるため、太陽光パネルの反射光リスクは事前に十分留意しておくべき問題です。

【反射光リスクを解決する方法】

施工会社の技術的向上により、太陽光パネルを設置した際の反射光をシミュレーションした上で施工をしてくれるところがあります。高度な技術やノウハウを要するため施工会社によって反射光シミュレーションにはばらつきがあります。そのため、反射光対策として明確な提案があるかどうかも施工会社選びの判断材料となるでしょう。

売電収入が少なくなっている

売電、つまり電力会社に電力を売る際の単価が下がり続けています。FITといって家庭用の場合は10年間の固定価格買い取りが保証されていますが、その価格が当初は42円だったものが、2023年には16円にまで下がっています。3分の1近くにまで下がっているので、以前のように売電収入によるメリットは実感しにくくなりました。

【売電収入低下の問題を解決する方法】

売電収入が下がっているのであれば、「売らない」ことが最大の対策になります。その一方で電気料金は高くなっているのですから、自宅で発電した分はすべて自家消費するのが合理的です。

これから導入する時に知っておきたいこと

太陽光発電のメリットとデメリットを解説した上で、現在検討している方に向けて知っておきたいことをまとめました。

今後は新築住宅に太陽光発電がセットになる?

東京都では小池都知事の強い意向により、新築の住宅には太陽光発電の設置が義務づけられる条例が制定されました。床面積が2,000平方メートル未満の新築住宅には太陽光発電の設置が義務となるため、戸建て住宅のほとんどがこの条件に該当します。

この動きが日本全国に広がるかどうかは未知数ですが、SDGsなど環境意識が高まり続けていることは間違いなく、他の自治体や国の方針にも波及するかもしれません。

もちろんこのように義務化するということは購入者に負担を求めることになるため、補助制度なども拡充が図られています。これから太陽光発電をセットに新築住宅を購入することを検討しているのであれば、この流れは追い風になるかもしれません。

蓄電池を併用するモデルの有用性が高まる

蓄電池は太陽光発電が根本的に抱えている弱点を根本的に克服できる設備です。当初は夜間や悪天候時に自家消費ができるとして有用性が注目されていたのですが、思わぬスピードで進む電気料金の高騰で状況は一変。自家消費をすることが最大の生活防衛になることが分かり、そのために必要な蓄電池への注目度が飛躍的に高まりました。

今後も電気料金の高騰は続くことがほぼ確実なだけに、太陽光発電の導入では蓄電池を併用した自家消費モデルを軸に検討することをおすすめします。

まとめ

太陽光発電のメリットは、以前と比べるとはるかに多様化しました。災害の多発や電気料金の高騰など社会情勢は常に変化しています。それに合わせて太陽光発電のメリットは大きくなり続けているので、まだの方はぜひこの機会に検討を具体化してみてください。

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