近年、太陽光発電をより効率的に利用するため、家庭用蓄電池も併せて導入するご家庭が増加しています。太陽光発電は、それなりの導入費用がかかるものの、数年でそのコストを回収でき、回収後は壊れない限り永久的に発電し続けるため、経済的なメリットが大きい商品として人気です。
そして蓄電池は、その言葉通り「電気を蓄えることができる」設備で、災害時などの停電時に非常用電源として役立つのはもちろん、上述の太陽光発電と併用することで、昼間に発電した電気を貯めておき、夜間に使うことができるのです。
最近では「エコ住宅」や「ヘムス」などという言葉をよく耳にしますが、こういった『エコ』を考えた住宅で積極的に導入されているのが太陽光発電や蓄電池なのです。それでは、太陽光発電設備と蓄電池を組み合わせて利用すると、どのようなメリットが生まれるのでしょうか?家庭で利用する電気を「できるだけ効率的に使いたい!」と考えるのは誰でも同じだと思いますので、こちらでは、この二つのアイテムを組み合わせることによって生まれるメリットをご紹介します。
太陽光発電と蓄電池を併用することのメリット
それでは、太陽光発電と家庭用蓄電池を組み合わせることで得られるメリットをご紹介していきましょう。この二つ設備を併用した場合には、以下の5つのメリットがあると考えられます。
- 電気を賢く貯めて、効率的に電気料金を削減できる
- 台風や地震など、万一の停電時でもバックアップ電源として利用できる
- 効率的な売電運用が可能
- 節電意識が高まる
- 社会問題ともなっている「電力不足」の解決に貢献できる
他にも多くのメリットがあると思いますが、主に先に述べた5つのメリットがあると考えられます。以下で、それぞれのメリットについてもう少し詳しくご紹介します。
電気を賢く貯めて、効率的に電気料金を削減できる
太陽光発電というものは、太陽の光エネルギーを電気に変換するものですので、ある程度の日照量が無ければ、十分に発電することはできません。
したがって、太陽が出ている昼間であれば太陽光発電で作った電気を利用できるのですが、夜間や悪天候時には発電することができないため、電力会社から買電しなければならないのです。この場合、家庭用蓄電池を設置しておけば、昼間に発電した電気のうち、余った電力を貯めておくことができますので、夜間は蓄電池では足りない量の電気を買うだけで済みます。つまり、買電量を少なくすることができ、効率的な電気利用を実現するのです。
さらに、電力会社の電気料金形態は、深夜帯の電気料金が昼間に比べて安く設定されています。そのため、昼間は太陽光発電で作った電気を利用・余った分を売電し、夜間は安い深夜帯の電気料金で蓄電するなど、効率的に電気代を削減することも可能なのです。
台風や地震など、万一の停電時でもバックアップ電源として利用できる
本来、蓄電池というものは、自然災害などで電気の供給がストップした際のバックアップ電源として、産業用に利用されていた設備です。しかし、東日本大震災を契機に、一般家庭での非常用電源として家庭用蓄電池が俄然注目を浴びるようになったのです。
蓄電池の容量はそこまで大きくないため、長時間の放電には適していないのですが、それでも台風や地震で停電した…などの非常時に備えることはできます。蓄電池があれば、照明や冷蔵庫など、いろいろな家電を半日程度は動作させることが可能となるのです。
また、太陽光発電との併用であれば、電気を作りながら貯めておくことが可能なので、長時間の停電でも安心です。
効率的な売電運用が可能
上でも少し触れましたが、太陽光発電と蓄電池の併用であれば、太陽光発電で作った電気の売電量を最大化することも期待できます。電力会社の電気料金は、深夜帯の方が格安となっているため、電気料金が安い深夜帯に電気を貯め、それを日中に使用するという運用も可能です。つまり、昼間に太陽光発電で作る電気をマルっと大量の余剰電力として電力会社に売電することも可能なのです。
蓄電池と太陽光発電との併用は、ご家庭の生活スタイルに合わせて最も効率的な売電運用を選ぶことができます。
節電意識が高まる
太陽光発電や蓄電池を導入した場合、「1日にどの程度の電気を使用したのか?」や、「今現在どのぐらい電気を使用しているのか?」「現在の発電量はどのくらいか?」などを目で見て確認することができます。
今までは何気なく使用していた電気かもしれませんが、使用量が逐一確認できるようになると、「できるだけ無駄に使いたくない!」という意識が芽生え、ご家族の節電意識が高まることも期待できます。
社会問題ともなっている「電力不足」の解決に貢献できる
ここまででご紹介した4つメリットは個人的なものとなりますが、他にも社会的問題となっている電力不足の解決にも貢献できるなど、社会的なメリットも考えられます。
近年、日本の夏はどんどん猛暑化していると言われており、真夏ともなると40℃近い気温になることも珍しくありません。そのため、猛暑日ともなると、エアコンの稼働もあり電力需給がひっ迫し、いつ大規模停電が起きてもおかしくない状況になっていると言われます。
この電力不足問題は、蓄電池がもっと普及し、多くの家庭で日中のピーク時に蓄電池に貯めておいた電気を利用するという状況になれば、一気に解決に導けるのではないかと考えます。さらに、太陽光発電で作った電気であれば、化学燃料を減らすことにもつながり、CO2排出量削減など、その他の環境問題の解決にも貢献できるのです。
まとめ
今回は、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることによって得られるメリットについてご紹介しました。この記事でもご紹介したように、太陽光発電と蓄電池を上手に利用すれば、効率的な電気の利用や売電量の最大化など、大きな経済的メリットを得ることが可能です。さらに、環境問題や電力不足など、さまざまな社会問題にも貢献できるため、子供たちの将来のため地球環境にも優しい暮らしを実現することも可能なのではないでしょうか。
現在、太陽光発電設備の導入をご検討であれば、ぜひ蓄電池を組み合わせて導入することも考えてみてはいかがでしょうか。