ソーラーパネルの価格は安くなっている?

ソーラーパネルの価格は安くなっている?

太陽光発電の設置を検討している方の中には、ソーラーパネルの価格について気になっている方もいるのではないでしょうか?ソーラーパネルの価格は、しばらく下落傾向で推移していました。しかし、新型コロナウィルスによる世界的な物流の停滞などで、ソーラーパネルの価格にも影響が出ています。

そこで今回は、ソーラーパネルの価格やこれまでの価格推移について分かりやすくご紹介します。ソーラーパネルの価格上昇について気になっている方や太陽光発電の初期費用を抑えたい方などは、参考にしてみてください。

ソーラーパネルの価格を決める要素

ソーラーパネルの価格を確認するために必要な計算は、設置費用総額÷ソーラーパネルのkW数です。

ソーラーパネルの価格は、メーカーや販売店の販売価格、ソーラーパネルの発電効率や1枚あたりのサイズ、設置工事にかかるコストなどで大きく変わります。そのため、1枚あたりの価格で比較してしまうと、正確な比較とはいえません。

そこで、ソーラーパネルの価格は、さまざまな要素を含めて表される「1kWあたりの価格」で比較する必要があります。

ソーラーパネルの価格はどのように変化している?

ソーラーパネルの価格の比較方法について把握したあとは、2022年現在までの価格変化について確認していきます。

ソーラーパネルの価格は、太陽光発電の普及や技術向上などによって下落していたものの、2020年より状況が変わりつつあります。

2020年まで年々安くなっている

ソーラーパネルの価格は、2020年頃まで安くなっています。

具体的には、経済産業省の資源エネルギー庁で公開している資料によると以下の通りです。

【出力10kW未満:2011年~2016年(全体平均、2012年~2016年は1~3月分)】

2011年 1kWにつき51.7万円
2012年 1kWにつき50.1万円
2013年 1kWにつき44.4万円
2014年 1kWにつき40.2万円
2015年 1kWにつき38.6万円
2016年 1kWにつき36.5万円

「電源種別(太陽光・風力)のコスト動向等について」(資源エネルギー庁)(https://www.meti.go.jp/shingikai/santeii/pdf/025_01_00.pdf)を加工して作成

また、太陽光販売店や施工業者などで公開している情報などでは、2010年頃の価格は、1kWにつき約57万円でした。その後は、2011年約52万円、2012年約47万円、2013年約42万円と年間数万円単位で安くなり、2020年に約25万円まで下がりました。

2010年頃の価格と比較した場合は、半額近い価格ということが分かります。

価格下落の主な理由は、2点あります。1点は、住宅用太陽光発電や産業用太陽光発電の普及による生産量の増加です。

もう1点は、ソーラーパネルの生産技術向上による生産コスト低下です。このような理由から2020年頃までソーラーパネルの価格下落が続きました。

2020年以降は新型コロナウィルスなどの影響で材料費高騰、

ソーラーパネルの価格は、2020年の新型コロナウィルスに関連した世界的なサプライチェーンの混乱、工場などの稼働停止や物流停滞で高騰しています。また、2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、さまざまな原材料や製品の価格高騰・納期遅延につながっており、ソーラーパネルの価格へさらなる影響をおよぼす可能性があります。

ただし、太陽光発電の販売店や施工会社のHPなどを確認してみると、1kWあたり20万円~29万円台のコストで提供しているケースがあり、販売価格へダイレクトに反映されないよう工夫・対策されています。

今後も原材料などの高騰はしばらく続くため、ソーラーパネルの価格上昇に備えて初期費用の予算を多めに確保しておくのも大切です。

主なソーラーパネルの販売価格

続いては、主なメーカーのソーラーパネルから1kWあたりの価格について確認していきます。なお、販売価格ではありませんので、混同しないよう気を付けてください。

ソーラーフロンティア

ソーラーフロンティアのソーラーパネルは、1kWあたり25万円~27万円台のシリーズもあり、比較的リーズナブルな価格帯です。

販売されているソーラーパネルは主にCIS系です。CIS系のソーラーパネルは、発電効率が15%~と比較的低いものの量産しやすく低価格の傾向および特徴があります。

多数のソーラーパネルを設置できる環境の方やコストをなるべく抑えたい方には、メリットの多いメーカーの1つです。

長州産業

長州産業のソーラーパネルは、発電効率の高い単結晶パネル「Bシリーズ」やヘテロ接合型の「Gシリーズ」などを販売しています。

高効率のBシリーズは、1kWあたり24万円~29万円程度で、比較的リーズナブルな価格です。単結晶シリコン型のソーラーパネルを探している方には、導入しやすいソーラーパネルです。

Bシリーズの発電効率は19%~20%程度、Gシリーズは20%台と高い性能を誇っています。

なお、Bシリーズに採用されている単結晶パネルは熱に弱い一方、発電効率20%台の高効率な特徴もあります。また、Gシリーズに採用されているヘテロ接合型は、異なるシリコンが組み合わされたもので単結晶と同じく高効率です。

京セラ

京セラのソーラーパネルは、1kWあたり30万円~38万円台と少し高めの価格帯です。

さまざまな屋根形状および環境に対応したソーラーパネルが販売されていて、屋根の形状や住宅用太陽光発電の設置環境で悩んでいる方にもメリットの多いメーカーです。

京セラでは、積雪に強い「多雪地域」や軽量化を実現した「エコノルーツ Lタイプ」、水切り加工が施されていて防汚性能も持つタイプなど、多種多様なシリーズが販売されています。また、発電効率は20%前後と、高効率という強みを持っています。

パナソニック

パナソニックのソーラーパネルは、1kWあたり20万円台後半から30万円程度のシリーズもあります。

パナソニックで販売しているソーラーパネルは、ヘテロ接合型や単結晶型を中心とした内容です。単結晶シリーズの発電効率は20%で、ヘテロ接合型の発電効率は14~19%台です。

また、工法にこだわりがあり、ソーラーパネル間の隙間を可能限り狭めたPS工法シリーズにも注目です。PS工法は、ソーラーパネル間の隙間を7mmにまで抑えられています。外観が美しいだけでなく、より効率よく設置できるのが強みです。

シャープ

シャープのソーラーパネルは、1kWあたり20万円台後半とパナソニックなどに近い価格帯です。

シャープの大きな特長は、自社オリジナルの「BLACKSOLAR」シリーズを選択できるところです。「BLACKSOLAR」シリーズは、住宅の屋根形状に合わせて設計されたソーラーパネルで、4種類の形状・サイズに分かれています。効率よく住宅の屋根に設置することが可能で、発電量を増やしたい場合などにメリットの多いタイプです。

太陽光発電の初期費用を抑えるには?

続いては、ソーラーパネルを含め太陽光発電設備の初期費用を抑える方法について紹介します。

相見積もりを行う

太陽光発電の初期費用を抑えるには、太陽光発電に関する相見積もりサービスを活用して見るのがおすすめです。

太陽光発電の相見積もりサービスは、複数の施工業者から見積もりを提示してもらい、同時に比較できるのが特徴です。さらに初期費用の安い見積もりを簡単に確認できるのが、利用メリットの1つです。

また、見積もり依頼は代行してくれるため、自身で1社ずつ比較する場合より負担を抑えられます。

補助金制度を活用

太陽光発電の初期費用は、補助金制度の活用で抑えられます。補助金制度を利用できる状態であれば、積極的に検討してみるのが大切です。

国主導の補助金制度に関しては、自家消費型太陽光発電や法人向けなどに限定されています。ただし、地方自治体の中には、住宅用太陽光発電や個人向けの太陽光発電全般に関する補助金制度を実施している自治体も存在します。

たとえば、2022年1月31日まで募集されていた「令和3年度目黒区住宅用新エネルギー及び省エネルギー設備設置費助成」は、太陽光発電システムや家庭用蓄電システムなどの本体設備価格に対して補助金を出してもらえました。補助金額は設備本体価格に対して3分の1以下で、上限10万円です。

まずは、管轄の自治体HPもしくは窓口で太陽光発電に関する補助金制度を確認してみるのがおすすめです。

ソーラーパネルの価格上昇などで購入できない場合は中古太陽光発電がおすすめ!

2022年は、新型コロナウィルスやロシアのウクライナ侵攻などによってソーラーパネルを含むさまざまな原材料、製品価格の高騰が続いています。また、適正価格に戻る時期については、予測の難しいところです。

中古太陽光発電は既に設置されている設備なので、原材料高騰による生産コストアップなどによる影響を避けられます。また、自宅とは別の場所で運用できるため、近隣トラブルのリスクを抑えられますし出力の大きな設備で発電できます。

そこでここでは、中古太陽光発電の導入メリットについて紹介します。

土地と設備をセットで購入できる

中古太陽光発電物件の多くは、土地と設備がセットで販売されています。中古太陽光発電を売却したい方は、基本的に土地と設備をまとめて売りに出しています。

自宅とは別の場所で太陽光発電を始める場合は、土地の選定や設備の設置工事などといった手間がかかります。また、土地の選定を行う時は、日当たりや造成工事の必要性などについて確認する必要があります。

中古太陽光発電物件の購入時は、土地の選定やソーラーパネルや各部材の比較検討など不要です。さらに造成工事の費用は負担せずに済むため、初期費用を抑える上でも強みのある物件です。

太陽光発電投資に関するあらゆる手間を省きながら発電・売電を行いたい方や初めて自宅とは別の場所に太陽光発電を設置する方は、メリットがあります。

高い固定買取価格で売電できる可能性あり

中古太陽光発電投資は、新規設置より高い固定買取価格で売電できる可能性があります。FIT制度の固定買取価格は、FIT認定を受けた年度によって変わります。

たとえば、2022年度の固定買取価格は、出力10kW以上50kW未満であれば1kWhあたり11円です。一方、2012年度の固定買取価格は、出力10kW以上で40円でした。

固定買取価格は年々下落しているため、過去にFIT認定を受けた中古太陽光発電の方が高い利回りを期待できます。初期費用を抑えながら売電収入を伸ばしたい時は、中古太陽光発電の導入を検討するのがおすすめです。

スピーディに発電および売電を始められる

中古太陽光発電物件は、新規設置よりスピーディに発電および売電を始められるのも特長の1つです。

新規設置の場合は、土地の選定から購入、造成工事のあとに設備の設置工事などが必要です。さらにFIT認定を受けるまで固定買取価格で売電できませんし、電力会社との契約手続きなどがあるため、発電開始まで数か月から1年程度かかることもあります。

一方、中古太陽光発電は主に購入手続きと名義変更手続きの2点で済むため、最短1ヶ月程度で売電を始められます。

弊社とくとくファームでは多数の中古太陽光発電物件情報を掲載しており、購入手続きや名義変更などを含むあらゆる手続きをサポートいたします。実績豊富な中古太陽光発電サービスをお探しの方は、ぜひ1度お問い合わせください。

蓄電池との併用でより効率的に運用可能

中古太陽光発電は、新規設置と同じく蓄電池の併用によって効率よく売電・自家消費を進められます。太陽光発電向けの蓄電池は、蓄電・放電機能だけでなく、時間帯に応じた蓄電・放電の制御など細かな設定も可能です。

中古太陽光発電を導入する際は、蓄電池の導入を検討してみるのも重要です。

ソーラーパネルの価格は一時的に上昇しているものの次第に落ち着く

ソーラーパネルの価格は、原材料高騰などにより一時的に上昇しています。新型コロナウイルスの収束やロシアとウクライナの停戦などといった動きがあれば、ソーラーパネルの価格も落ちついていく可能性があります。

太陽光発電の初期費用負担を抑えたい方やソーラーパネルの価格上昇が気になる方は、今回の記事を参考に中古太陽光発電の購入を検討してみてはいかがでしょうか。

弊社とくとくファームは、中古太陽光発電所の売買仲介サポートをはじめ、名義変更手続きや保守点検などのアフターフォローまで一括対応しています。

また、無料個人セミナーでは太陽光発電の基礎知識から小さな疑問点までお応えしますので、是非1度お問い合わせください。

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