2001年、コロナより販売が開始されたエコキュートですが、現在では非常に多くのメーカーが開発・販売に参入しており、どのメーカーの機種を選択するのかによって日々の給湯器としての使い勝手がかなり違ってきます。そのため、エコキュートの導入を検討した際には、どのメーカーのエコキュートを選択すれば良いのかイマイチ判断することができない…という声も少なくありません。
そこでこの記事では、2020年現在、エコキュートの人気メーカーとなっている「パナソニック・三菱電機・ダイキン・コロナ・日立」の5社について、各メーカーが販売するエコキュートの特徴やメーカー保証について簡単にご紹介していきたいと思います。
エコキュートのシェアについて
多くのメーカーがエコキュートの開発・販売を手掛けるようになってきた近年では、エコキュートの機種選びをするだけで一苦労だ…という声も多いです。もともとコロナというメーカーが世界で初めてエコキュートの販売を開始したのですが、給湯器として人気が高くなるとともにパナソニックや日立など、世界的にも有名な家電メーカーが開発に参入しています。そして、現在エコキュートを販売するメーカーの中でも以下の5社が5大メーカーとして君臨しています。
- パナソニック(シェア:25~30%程度)
- 三菱電機(シェア:25%程度)
- コロナ(シェア:15%程度)
- ダイキン(シェア:13%程度)
- 日立(シェア:13%程度)
2020年現在では、パナソニックと三菱電機のシェアが少し抜けている感じで、それにコロナ、ダイキン、日立が続いている形となっています。このようなシェアの違いは、同じエコキュートだとしても、開発するメーカーによって搭載されている機能が大きく異なることなります。以下でそれぞれのメーカーの特徴と保証内容について簡単にご紹介していきます。
パナソニック製エコキュートの特徴
まずは、家電メーカーとしても世界的人気のパナソニックのエコキュートからです。パナソニック製エコキュートの特徴は、なんといっても省エネ性の高い機能が多く搭載されていることでしょう。
例えば、パナソニック製エコキュートに搭載されている『エコナビ』は、浴室に人が入室したことを感知するセンサが初めて採用されており、人を感知して加熱を開始します。また、家族全員がお風呂を使用した後の残り湯に関しても、そのお湯の熱を再利用してお湯を作ることができる『ぬくもりチャージ』という機能が搭載されていて、夜間の沸き上げにかかるコストを削減することができるのです。また、『ソーラーチャージ機能』も搭載されており、太陽光発電の余剰電力を利用してお湯を作ることができるようになるなど、賢くエコキュートを利用して日々の給湯コスト削減が実現します。
メーカー保証について
パナソニック製エコキュートの無償保証は以下のようになっています。
メーカー | 無料保証 | ||
---|---|---|---|
本体※1 | 冷媒回路※2 | タンク(缶体) | |
パナソニック | 1年 | 3年 | 5年 |
※1 本体:タンク・冷媒回路以外の機器
※2 冷媒回路:圧縮機、熱交換器、配管など
上記に加えて、有償の「長期安心修理サービス」が用意されており、5年・8年・10年タイプの有償延長保証を受けることが可能です。
修理依頼は「修理ご相談窓口」や「長期安心修理サポートセンター」に連絡することで受けることができます。
パナソニック長期安心修理サポートセンター
電話番号:0120-911-822
受付時間:平日(月~金)9:00~17:30
パナソニック製エコキュートの保証詳細:パナソニック長期安心修理サービスはコチラ
三菱電機製エコキュートの特徴
次は『マイクロバブル』が有名な三菱電機製のエコキュートです。三菱電機のエコキュートは、独自機能のマイクロバブルの働きで入浴や入浴後の洗浄の手間が少なくなると人気です。
機能の一例をご紹介すると、『バブルおそうじ』機能で入浴後に浴槽の栓を抜くと、自動で配管や熱交換器の洗浄を行ってくれます。メーカーの実験データでは、バブルお掃除機能が搭載されていない機種と比較した場合、配管の汚れを約8割削減できたというデータもあります。他にも、『ホットあわー』と呼ばれる機能が搭載されており、この機能は微細なマイクロバブルが浴槽に放出されることで、入浴により肌の水分量を高めてしっとりとした潤いをもたらせてくれるという、女性に非常に嬉しい入浴機能となっています。
お風呂好きの方には三菱製エコキュートは非常にオススメです。
メーカー保証について
三菱電機製エコキュートの無償保証は以下のようになっています。
メーカー | 無料保証 | ||
---|---|---|---|
本体※1 | 冷媒回路※2 | タンク(缶体) | |
三菱電機 | 2年 | 3年 | 5年 |
※1 本体:タンク・冷媒回路以外の機器
※2 冷媒回路:圧縮機、熱交換器、配管など
上記に加えて、有償の「延長保証制度」が用意されており、5年・8年・10年の有償延長保証を受けることが可能です。
故障時などの修理に関しては、基本販売店への連絡が推奨されていますが、三菱電機システムサービスという相談窓口も用意されています。
三菱電機修理受付センター
電話番号:0120-56-8634
三菱電機の保証詳細:三菱電機延長保証についてはコチラ
コロナ製エコキュートの特徴
コロナというメーカー名はあまり聞き馴染みが無い…という方が多いかもしれませんが、上述したように世界で初めてエコキュートを開発したメーカーとなります。
コロナのエコキュートは、万一の災害を考えられた作りになっており、耐震性を高めた転倒防止対策などがふんだんに施されています。そのため、大規模地震などによる停電時でもエコキュートに貯め置きしたお湯が簡単に取り出せるように配慮されています。他にも、低騒音設計や汚れ防止のためのコーティング、凍結防止対策など、ユーザーが長く快適にエコキュートを利用できるような工夫がたくさん施されているのが特徴と言えるでしょう。
メーカー保証について
コロナ製エコキュートの無償保証は以下のようになっています。
メーカー | 無料保証 | ||
---|---|---|---|
本体※1 | 冷媒回路※2 | タンク(缶体) | |
コロナ | 2年 | 3年 | 5年 |
※1 本体:タンク・冷媒回路以外の機器
※2 冷媒回路:圧縮機、熱交換器、配管など
コロナでも無償保証に加えて有償による『延長修理保証契約制度』が設けられています。これに加入することで、5年・8年・10年タイプの長期保証を選択することが可能です。
エコキュートの故障に関しては、「コロナ サービスセンター修理受付専用ダイヤル」で対応しています。
コロナ サービスセンター修理受付専用ダイヤル
電話番号:0120-919-302
受付時間:365日・24時間受付
コロナの保証詳細:コロナ延長保証についてはコチラ
ダイキン製エコキュートの特徴
ダイキンと聞けば、業務用エアコンなどをイメージする方が多いかもしれませんが、近年非常に省エネ性の高いエコキュートを製造していると人気が高くなっています。
ダイキン製エコキュートは、マイクロバブル入浴機能が搭載されており女性に嬉しい美容効果が期待できるお風呂が実現できるほか、お湯の温度を細かく設定できる『温浴タイム』機能など、日々の入浴にとても便利な機能が搭載されています。さらに、ダイキンのエコキュートが人気になっている理由は、他メーカーのエコキュートよりも入浴剤の使用制限が少ないということもあるでしょう。入浴剤は、エコキュートの故障原因となってしまうこともあり、にごり湯タイプのものは使用不可となっている機種が多い中、ダイキン製エコキュートはフルオートタイプでも使用可能な入浴剤が多いのです。
メーカー保証について
ダイキン製エコキュートの無償保証は以下のようになっています。
メーカー | 無料保証 | ||
---|---|---|---|
本体※1 | 冷媒回路※2 | タンク(缶体) | |
ダイキン | 1年 | 3年 | 5年 |
※1 本体:タンク・冷媒回路以外の機器
※2 冷媒回路:圧縮機、熱交換器、配管など
ダイキン製エコキュートは、有償の保証が用意されており、加入することで上記全てが10年間の保証を受けることが可能です。延長保証期間内は、回数・上限額も無制限で無料修理が可能となります。
ダイキンコンタクトセンター
電話番号: 0120-88-1081
ダイキンの保証詳細:ダイキン延長保証サービス(有償)はコチラ
日立製エコキュートの特徴
最後は日立製エコキュートです。多くのメーカーがエコキュートの開発を行う中でも日立製エコキュートは特に独自路線の機能が目立つ印象があります。
日立製エコキュートは『水道直圧給湯』を実現している機種が販売されており、水道直圧給湯のエコキュートであれば従来のエコキュートにはないメリットがたくさんあるのです。例えば、通常のエコキュートは貯湯タンクにお湯を貯めて、そこから給湯するというシステム上、飲用する場合は一度煮沸する必要があるとされています。しかし、日立製の水道直圧式エコキュートはそのまま飲用可能な給湯を実現しているのです。さらに、貯湯タンクにお湯を貯める際、減圧しなければならないため、シャワーの水圧が弱くなる…ということが弱点とされるエコキュートですが、水道直圧式なら、水道水の水圧を保つことができるため、快適なパワフルシャワーとなるのです。
他にも、最新モデルのエコキュートに搭載されている『ナイアガラタフネス』は、配管の詰りの原因となるカルシウムの流入を大幅に低減しているため、目詰まりによる故障確率を大幅に下げてくれます。この特徴により、ナイアガラタフネス搭載の機種は、井戸水を利用しているご家庭でも導入可能な場合が多いです。
メーカー保証について
日立製エコキュートの無償保証は以下のようになっています。
メーカー | 無料保証 | ||
---|---|---|---|
本体※1 | 冷媒回路※2 | タンク(缶体) | |
日立 | 1年 | 3年 | 5年 |
※1 本体:タンク・冷媒回路以外の機器
※2 冷媒回路:圧縮機、熱交換器、配管など
日立製エコキュートの基本的な無償保証は上記の通りです。ただし、ナイアガラタフネス搭載機種であれば、全てが5年の無償保証を受けることが可能です。また、有償の「日立TWGオール電化延長保証」に加入することで、7年もしくは10年の延長保証を受けることが可能です。
故障時の修理依頼は以下の場所で受け付けています。
空調修理コールセンター
電話番号: 0120-649-020
まとめ
今回は、2020年現在、エコキュートの5大メーカーと言われる「パナソニック・三菱電機・ダイキン・コロナ・日立」について、各メーカーが販売するエコキュートの特徴とメーカー保証についてご紹介してきました。この記事でご紹介したように、一口に『エコキュート』と言っても、開発するメーカーが異なれば、搭載されている機能が大きく違ってくるのです。もちろん、エコキュートが持つ他の給湯器にはない給湯コスト削減効果はどの機種を購入したとしても得られるメリットになるのですが、普段の生活の中で使用する給湯器としての使い勝手が違うというのは覚えておいた方が良いでしょう。
エコキュートの導入を検討した場合には、各家庭でどのような使い方をしたいのか、どんな機能があれば便利だと思うのかをよく検討し、各メーカーの機能を比較してみると良いでしょう。