今回は、家庭の光熱費削減に大いに役立ってくれたり、地球環境問題に個人でも貢献することができる『自家発電設備』についてご紹介します。
自家発電設備については、一昔前まで稼働に大量なエネルギーを必要とする大企業の製造工場などで、積極的に導入していたというイメージなのではないでしょうか。しかし、近年では、一般住宅などでも屋根上のスペースなどを利用して太陽光発電システムを導入するなど、中小企業や一般世帯でも当たり前のように自家発電設備を導入するケースが増えています。この記事を読んでいただいている方の中にも、現在太陽光発電システムなど、自家発電設備の導入を検討している方も少なくないのではないでしょうか?
しかし、いざそういった設備の導入を考えた場合、自家発電設備にもいろいろな種類がありますので、どういった設備を導入すれば良いのか迷ってしまう…などというケースも多いようです。そこでこの記事では、一般家庭などでも導入できる自家発電設備の種類などをご紹介します。
一般家庭で利用できる自家発電設備の種類
それでは、自家発電設備の種類についてご紹介していきます。そもそも『自家発電』とは、その言葉からも分かるように「自力で発電を行う」ことを指しており、発電した電気をご家庭(企業)に必要な電力として利用し、光熱費削減などができるというものです。発電用設備の規模や消費電力量によっては、自家発電で施設に必要な電力を全てまかなうことも可能ですし、場合によっては売電による収入を得ることも可能です。
近年、日本国内では、台風や地震、豪雨災害などの自然災害が頻発していることから、万一に備えて自家発電設備を導入する家庭が増加しています。巨大地震などが発生した場合には、電気を含むインフラがストップしてしまうことも珍しくありません。そこで自家発電設備を備えていた場合、電力会社からの電力供給がストップしてしまったとしても、電気を利用できるという利点が大きな理由となっています。
なお、一般家庭などで利用される自家発電設備にもいろいろな種類がありますので、ここでは代表的なものをいくつかピックアップしておきます。
- 太陽光発電システム
自家発電設備として最もメジャーなのが太陽光発電です。これは、太陽光の照射を受ける屋根などにソーラーパネルを設置し、そのエネルギーを電力に変換する設備です。日射が無い場合は発電できません。 - 蓄電池付太陽光発電システム
上述の太陽光発電に蓄電機能を付与したものです。蓄電池を付与すれば、昼間に発電した電気を貯めて置き、発電できない夜間などでも自家発電した電気を利用できるのがメリットです。 - 家庭用燃料電池
エネファームなどと呼ばれる設備です。これは、水素と酸素を反応させて発電する設備となります。 - エンジン式発電機
ガソリンなどを燃料としてエンジンを稼働させ発電する設備です。工事現場などでよく利用されています。稼働させるのに非常に大きな『音』が出るのが難点です。
最近では、家庭用に小型風力発電設備なども登場していますが、現状一般家庭にまで普及しているとは言えません。
太陽光発電システムについて
一口に自家発電設備と言っても、前述のようにさまざまな種類が存在しています。その中でも、現在最も普及している自家発電設備が太陽光発電システムです。住宅用太陽光発電を導入する場合には、特段広い敷地が必要になるわけでもなく、屋根や外壁に設置することで用地が容易に確保できることや、参入業者が増えてきたことから価格競争が起こり、導入コストが低下しているのが大きな要因と言えます。
一般的にですが、住宅用太陽光発電システムを導入する場合、施工費用を含めて100万円程度で導入できるようになっています。ただし、導入する設備のサイズに応じて高額になる傾向があります。また、最近では非常用電源などとして、蓄電池付きの小型太陽光発電システムなども登場しており、このタイプは非常に低コストで導入できることもあり、普及が進んでいると言われます。
なお、太陽光発電システムは、導入時のイニシャルコストがかかるだけでなく、定期的なメンテナンスなどで維持費用も発生します。さらに、屋根に太陽光パネルを取り付ける時には、ビスで屋根材に固定するため、未熟な業者が施行した場合、雨漏りトラブルに発展するケースも多いので注意しましょう。
自家発電設備の注意点
それでは、実際に自家発電設備の導入を検討する場合の注意点も簡単に解説しておきましょう。ここでは、自家発電設備の代表ともいえる太陽光発電システムを例にご紹介します。
太陽光発電は、後に「システム」という言葉がつくように、単一の機械ではありません。この発電設備は、太陽光からエネルギーを吸収するための太陽光パネル、そのエネルギーを電力に変換するパワーコンディショナー、さらに配線や機材を載せる架台など、さまざまなアイテムによって構成されています。現在、一般家庭に導入されている太陽光発電システムは、このように最低限の構成になっており、発電された電気をリアルタイムに消費または売電するようになっているのです。
ここで注意が必要なのは、『リアルタイムに電気を消費するサイクルを繰り返す』という点です。太陽光発電は、日照のない夜間などは発電することができませんので、この構成では事実上、夜間は自家発電の電力を使用することはできず、電力会社から買電しなければいけないのです。特に、自然災害時のバックアップ電源として考えた場合、照明の光などが必要になる夜間は何の役にも立たない…ということになります。
したがって、太陽光発電を導入して、自家発電の電力のみで生活を目指す場合には、『家庭用蓄電池』の併用が必要不可欠となるのです。つまり、自家発電設備を導入する場合には、「何のために導入するのか?」ということをよく考えておかなければ、本当に効率の良い生活を実現させることは難しいと覚えておきましょう。
まとめ
今回は、一般家庭においても、非常に注目度の高い自家発電設備についてご紹介しました。自家発電設備を導入する意図としては「自家消費」と「売電」があげられるのですが、ここ数年自家発電のトレンドとして「売電」が人気だったものの、固定価格買取制度(FIT制度)の買取価格が年々下落していることから、売電による安定的な収入を得ることが難しくなっているとも言われます。
そこで近年では、自家発電のトレンドが「自家消費」に傾いている傾向にあります。しかし、太陽光発電システムの場合であれば、夜間に発電することができないため、昼間に発電した電気を貯めておく蓄電器の導入が必要不可欠となります。特に、2019年秋ごろより続出する固定価格買取制度が終了した住宅用太陽光発電では、売電価格が極端に下がると予測されているため、自家消費したほうがお得になるという情報も多いです。
消費する場合、売電する場合に関わらず、自家発電設備を運用する場合には、適切なシミュレーションが非常に重要になりますので、専門業者にアドバイスをしてもらうことがオススメです。現在、自家発電設備や蓄電器の導入をお考えであれば、お気軽に弊社スタッフまでご相談ください。経験豊富なスタッフが、お客様のご要望やご予算に最適なシステムをご提案させていただきます。