太陽光発電の安定性や安全性について解説!

太陽光発電の安定性や安全性について解説!

太陽光発電は、ソーラーパネルで日光を吸収し、光を電気へ変換するというシステムです。そのため、火力発電や原子力発電と比較すると、電力の安定性という点で課題もあります。

そこで今回は、太陽光発電の安定性や設備の安全性について分かりやすくご紹介します。太陽光発電投資を検討している会社員の方や事業として太陽光発電の運用を考えている企業の方などは、参考にしてみてください。

太陽光発電の安定性や仕組みはどうなっている?

太陽光発電は、風力発電や火力発電、地熱発電などと同じくCO2を発生せず発電できる設備です。化石燃料の必要な火力発電とは異なり、化石燃料不要で稼働させられます。

しかし、太陽光発電について調べ始めた方は、発電の具体的な仕組みや安定性について分からないところもあるかと思います。

そこでまずは、太陽光発電の仕組みや電力の安定性について1つずつ確認していきます。

日中に発電し続けられる

太陽光発電は、日中に発電し続けられる発電設備です。電力の元となるエネルギーは太陽光(光)で、太陽光パネルを通じて光から電気を生み出します。

太陽光パネルは、多数の太陽電池が組み込まれたパネルです。また、太陽電池には、n型半導体とp型半導体という2種類の半導体が組み合わさっています。

太陽電池に太陽光が当たると、n型半導体からp型半導体へ電子が移動し電気が発生します。ただし、太陽電池で発電した電気は直流なので、家庭用の電化製品や企業の設備などに利用できるようパワーコンディショナにて交流へ変換されます。

なお、パワーコンディショナと太陽光パネルの間には、発電した電気をまとめるための接続箱が組み込まれています。

  1. 太陽光パネルで光を吸収
  2. 太陽光パネルで直流の電気を発電
  3. パワーコンディショナで交流の電気へ変換
  4. 分電盤を通じて自家消費もしくは電力会社へ電気を売却

そのため、太陽光発電を設置する際は、太陽光パネルだけでなくパワーコンディショナという変換装置も必要です。

火力発電と比較して不安定

太陽光発電のデメリットであり弱点でもあるのが、夜間など特定の環境で発電できないという点です。

太陽光発電で発電可能な時間帯は、5時~7時から17時~19時の間です。また、日中の中で発電量の増える時間帯は、正午や13時~15時台とされています。

反対に発電できない時間帯は、夜間および早朝です。さらに積雪や雨の日、曇りの日などは、日中でも発電量0もしくは晴れの日に対して発電量10分の1~3分の1程度に押さえられてしまいます。

このように一定の発電量を確保できない点や火力発電より不安定な点が、太陽光発電のデメリットでもあります。

再生可能エネルギーは「耐える力」が弱い

太陽光発電を含めて再生可能エネルギーは、「耐える力」が弱いという特徴もあります。

災害や事故などによって電圧や周波数に大きな変化が発生した場合、速やかに電力の安定供給を行えるよう出力の増減などに対応できる能力を「耐える力」と呼びます。

火力発電などのタービンを回して発電を行う発電設備は、変換機器を利用せずに交流の電気を供給できます。

一方、太陽光パネルで発電した電気は直流です。交流の電気として供給するには、パワーコンディショナを利用しなければいけません。さらにパワーコンディショナは落雷や災害などによって破損しやすいため、災害などの際に電力を安定供給できない可能性があります。

つまり、太陽光発電は「耐える力」の弱い側面があります。

家庭用の家電製品や工場の設備など多くの電気機器は、交流電気で稼働します。太陽光発電設備は、耐える力を強化しなければ、多くの施設や設備へ安定した電力供給が難しい状況です。

太陽光発電の安全性は高い?

続いては、太陽光発電設備の安定性や安全性について確認していきます。

耐用年数10年20年と長い

太陽光発電は、定期的なメンテナンスを行うことで10年・20年と長期間稼働し続けられます。

太陽光発電の部品点数は比較的少なく、定期メンテナンスや修理の際に交換してもらえます。また、太陽光発電の施工業者は、メンテナンスを含めたサービスを提供しているので、容易にメンテナンスや部品交換サービスを受けられます。

設備の耐久性や耐用年数に関しては、比較的良好です。

10年以上太陽光発電を稼働させるには、遠隔監視モニタによる発電量のチェックや実績の豊富な施工業者へメンテナンスや修理を依頼するのも大切です。

浸水などによる感電リスクに注意

太陽光発電を設置運用する際は、故障などによる漏電・感電リスクに注意が必要です。

太陽光発電の定期メンテナンスを怠ったり台風などによる災害で破損したりした場合は、太陽光パネルや配線、パワーコンディショナなどから漏電してしまう可能性があります。また、太陽光発電が浸水してしまうと、設備の周囲に溜まっている水たまりなどから感電してしまいます。

太陽光発電が故障したり浸水したりしてしまった場合は、近づかないよう気を付けてください。

太陽光発電の安全性を高めるには、設置場所の災害リスクを確認したり災害対策を施したりするのが重要です。

火災や二次被害のリスクに注意

太陽光発電は、災害による破損や経年劣化によって回路のショートおよび火災につながる可能性もあります。

台風や地震、土砂崩れなどといった災害時は、太陽光発電のパワーコンディショナや分電箱、配線、太陽光パネルを破損させてしまう場合もあります。

具体的には、以下のようなきっかけで出火する可能性があります。

  • 太陽光発電の配線を小動物がかじりショート
  • 劣化などによる太陽電池の破損
  • 施工不良による火災
  • アースの処理が行われていないために漏電、火災

経年劣化による破損や事故に関する損害は、メーカー側で補償してもらえる場合もあります。ただし、自然災害や外的要因による破損では、メーカー保証の対象外とされてしまいます。

太陽光発電を設置する場合は、火災保険への加入を検討するのが大切です。火災保険は、自然災害などを原因とした故障等にも対応してくれます。

■太陽光発電で電力を安定供給するには

太陽光発電の安定性向上は、再生可能エネルギーの普及や需要拡大につながります。また、太陽光発電投資家にとっては、売電収入や発電効率向上につながります。

最後は、太陽光発電で電力を安定供給するために必要なポイントを紹介します。

太陽光発電に適した場所で運用

太陽光発電の安定供給を目指す時は、設備の設置場所から慎重に比較検討する必要があります。

太陽光発電の発電効率は、設置場所や地域によっても変わります。また、周辺に建築物や木々などがあると、日陰による発電効率低下リスクにも注意しなければいけません。

太陽光発電用地を調べる時は、以下の点にも注目です。

  • 周辺に日差しを遮る建築物や木々などがない
  • 傾斜の少ない平らな土地
  • 日照時間が長い
  • 自然災害のリスクが少ない

太陽光発電に適した土地は電力の安定供給につながるので、時間をかけて調べるのがおすすめです。

変換効率の高い太陽光パネルやパワーコンディショナを購入

太陽光パネルやパワーコンディショナなどを選ぶ時は、発電効率や変換効率の高い機器を購入するのが大切です。

太陽光発電の供給能力を定める要素は、主に太陽光パネルとパワーコンディショナの2種類です。

太陽光パネルの変換効率は、一般的に10%~25%程度の間で推移しています。変換効率は、太陽光パネルで吸収した光をどれだけ電気へ変換できるか表したものです。変換効率20%台の太陽光パネルは、国内メーカーから販売されています。

パワーコンディショナにおける変換効率は、直流電力から交流電力へ変換できる能力を数値で表したもので、一般的に90%台です。

蓄電池との併用で供給力をカバー可能

夜間に発電できない太陽光発電ですが蓄電池の併用で、夜間や雨の日などでも電力の供給を続けることが可能です。

蓄電池は、太陽光発電で発電された電気を蓄えられます。蓄えた電気は、任意のタイミングで放電でき、自宅や自社設備へ供給したり電力会社へ売電したりできます。

たとえば、日中に発電した電気を蓄電池で蓄えておき、夜間など消費電力の多い時間帯に自家消費した場合は、電気削減効果を伸ばすことが可能です。

太陽光発電の安定性を高めるには、蓄電池も欠かせません。

太陽光発電の安定性を高めるには設置場所から考える必要がある

太陽光発電は、太陽光の出ている時間帯および状況であれば発電できます。しかし、天候や時間帯によって発電量が大きく変動します。さらに発電の持続力や対応力の「耐える力」という点では、火力発電より不安定です。

太陽光発電の安定性を高めるには、土地の選定から慎重に比較検討する必要があります。

太陽光発電の安定性を高めながら売電したい方や太陽光発電に関心を持ち始めた方は、今回の記事を参考に太陽光発電の用地や運用方法について検討してみてはいかがでしょうか。

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