ESG投資とは?選ばれるために必要なポイントを解説

ESG投資とは?選ばれるために必要なポイントを解説

近年国内外で注目されている投資の1つが、ESG投資です。ESG投資先として選ばれることは、企業価値アップなどさまざまなメリットにつながります。しかし、そもそもESG投資についてよく分からない企業やどのような対策を施せば選ばれるのか分からず悩んでいる企業も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、ESG投資の特徴や投資先として選ばれるために必要なポイントを詳しくご紹介します。ESG投資に関心を持っている方や環境重視の経営へシフトしたい方は、参考にしてみてください。

ESG投資とは何か?

まずは、ESG投資の意味や特徴について分かりやすく解説します。

ESGの視点で投資先を決めること

ESG投資とは、環境(Environment)と社会(Social)、企業統治(Governance)を基準として投資先を決める考え方や行動、投資手法全般のことです。

たとえば、以下のような視点で投資先を考えることが可能です。

ESG
環境(Environment)再生可能エネルギー由来の電力で自社の生産設備を稼働させている企業へ投資
社会(Social)利益の追求だけでなく地域社会へ貢献している企業へ投資
企業統治(Governance)社内の倫理規定を明確に定めたり汚職防止に向けた対策を立てて実行している企業へ投資

これまでの投資手法は、基本的に「どれだけ儲かっているのか」、「財務状況はどうなのか」、「業績は今後も伸びるのか」など、業績を含む財務情報を基準に銘柄を選ぶ傾向でした。

しかし、2006年に国際連合が、機関投資家に対して投資先を判断する際にESGを取り入れるよう提唱したことで、一般企業や個人投資家などにもESGの考えた方が伝わるようにしました。

2022年時点では、証券会社のサイトにもESG投資に関する特集が組まれたりESG銘柄に関する情報が掲載されたりしています。

日本政府は世界と歩調を合わせてESG投資を推進

日本政府は、2050年の温室効果ガス排出量0を目標として掲げました。また、2021年には、サーキュラー・エコノミーに関するガイダンスを公開し、企業にとってESGへ取り組みやすい環境へ変わりつつあります。(サーキュラー・エコノミー:循環型経済)

「サーキュラー・エコノミーに係るサステナブル・ファイナンス促進のための開示・対話ガイダンス」は、投資家から投資先として注目してもらうためのポイント、ESG経営へシフトするために必要な方針策定やビジネスモデルの考え方など、丁寧に説明されています。

ESG経営についてよく分からない方は、まず経済産業省サイトから同ガイダンスをダウンロードしてみてみるのがおすすめです。

ESG投資の種類

投資家や投資会社などは、主に7種類の方法でESG投資先を検討します。

ESG
ネガティブ・スクリーニングESGに合わない企業を排除し、それ以外の企業への投資を検討していく引き算方式の選定方法。
ポジティブ・スクリーニングESGに合わせて経営を行っている企業を探し、評価及び投資を行う足し算方式の選定方法。
ESGインテグレーションESGの取り組み方と財務情報のどちらも重視し、長期的な成長が見込まれる企業へ投資を行う。
インパクト投資“環境や社会などに対して大きな影響を与える可能性のある事業を展開している会社へ投資を行う。主に大手以外の企業への投資が中心。”
サステナビリティ・テーマ投資“持続可能な社会につながる事業展開している企業へ投資を行う方式。主に日本で行われている投資手法。エコや水、再エネなどがテーマとして選ばれている。”
規範に基づくスクリーニング(Norm-Based Screening)ESGに合わない企業がある場合、その業界ごと投資対象から外す手法。
エンゲージメント・議決権行使投資手法の中で唯一、株主と企業間でコミュニケーションをとりながらESGに関する意見を取り交わす手法。

どの手法にも共通するのは、環境や社会、ガバナンスに関して問題のある企業および業界に対して厳しい対応がとられているという点です。

そのため、ESGに合わない業界で事業展開している場合は、再生可能エネルギーや省エネ、地域貢献につながる業種へ転換しなければESG経営をアピールしても投資先として評価されない可能性が高いといえます。

ESGと他の枠組みとの違い

ESGと比較されやすいのが、CSRやSDGsといった枠組みです。

CSR(Corporate Social Responsibility)は、企業社会的責任という意味を持つ枠組みで、企業視点の考え方などがまとめられています。具体的には、利益追求だけでなく倫理規定を守った経営、安全性の高い製品の製造などといった責任について定められているのも特徴です。

SDGs(Sustainable Development Goals)は、2030年までに持続可能で多様性と包摂性のある社会を実現するための国際的な枠組みです。また、SDGsの取り組みについて求められているのは、企業だけでなく個人や地域、国も含まれています。

CSRは企業視点の枠組み、SDGsは個人~国に向けた枠組み、ESGは投資家および企業向けの枠組みという点が、それぞれの違いです。

ESG投資先として選ばれるには?

ここからは、ESG投資先として選ばれるために必要なポイントを紹介します。

再生可能エネルギーの導入など環境配慮された経営

ESG投資のE(環境)視点で取り組む場合は、再生可能エネルギーの活用や脱炭素経営など、環境に配慮された経営や製品の提供を行っていく必要があります。

たとえば、以下のような取り組みを検討してみるのが大切です。

  • 再生可能エネルギー由来の電気で自家消費
  • 省エネ機器や設備の導入
  • リサイクル可能な製品の生産
  • リサイクルやリユース事業の展開

中でも太陽光発電の導入は、多くの企業にとって検討しやすい対策の1つです。太陽光発電を取り扱っている販売店や施工業者は、国内に多数あります。また、太陽光パネルやパワーコンディショナのメーカーは技術向上に努めていて、年々発電・変換効率も向上しています。

さらに太陽光発電は、さまざまな場所に設置可能な設備です。具体的には、別途土地を取得して設置できますし、自社の屋根やカーポート、空き地などに設置できます。また、売電収入を得ることはもちろん、自家消費によって環境価値を重視し、電気代削減効果を伸ばすことが可能です。

多様性を認めた社内体制

ESG投資のS(社会)視点で経営を行っていくには、ダイバーシティ(多様性)とワークライフバランス(仕事と生活の両立)を軸に対策を講じていくのが大切です。

ダイバーシティについて取り組みたい時は、求人募集に性別や国籍といった点で差別的な内容が含まれないよう注意しておきます。また、社内で差別的な言動や行動が行われていないか、職場環境のチェックと体制の見直しを図るのもおすすめです。

障がいを持つ方を受け入れる場合は、けがや負担につながらないよう障がい者にも働きやすい環境づくり、バリアフリーな設備の導入が必要です。

ワークライフバランスについては、有給休暇の取りやすい社内体制の仕組みづくり、育児休暇などでしばらく休暇を取っても職場復帰しやすい環境づくりなどが求められます。

社内の倫理規定を定める

ESG投資のG(企業統治)視点で取り組みを行う場合、リスク管理や透明性の確保といった点を重視しながら経営を進めていく必要があります。また、企業統治に関しては、投資家からの評価を上げるだけでなく、自社の成長にとって特に重要なポイントです。

リスク管理については、社内の不正や不祥事のリスクを抑えるための社内規定や監視体制の強化などを行っていくのが基本です。また、コンプライアンスの遵守が求められるので、社内研修でモラルや法律の遵守や説明を行ったりパワハラなどの問題意識を持ってもらったりするのも重要な行動です。

社内のモラルや法令順守の意識向上、倫理規定の策定などが、企業統治を進める上で取り組むべきことの1つといえます。

ESG投資先に選ばれるための行動において注意すべきポイント

続いては、ESG投資先として選ばれるための行動を行う際、特に注意すべきポイントを紹介します。

短期間で成果は出にくい

ESGに取り組む上で注意すべきポイントは、短期間で目に見えた成果を感じにくい、見えにくいという点です。

ESGは、財務状況の改善ではなく企業価値の向上を目指した経営です。

CO2削減量や社内の有給取得率などは数値で確認できるものの、モラルの向上・コンプライアンス意識の浸透・社員同士の関係性向上などは数値で確認することが難しいといえます。

投資家から評価されるには時間がかかるため、長期的な視点でやれることを1つずつ地道にこなすことを理解しておくのも大切です。

ESGの定義や考え方があいまい

そもそもESGの具体的な基準や定義については、調査団体や投資会社などによって異なります。

さらに統一された指標がないため、どの調査会社や投資会社の基準に沿って対策を講じるべきか難しい側面もあります。

投資家やESGの指標に振り回されないよう注意する必要があります。

たとえば、ESGを実践している企業を参考に少しずつ取り組みを始めて、急な経営方針変更による失敗を避けるのが大切です。また、太陽光発電導入など短期間で成果を感じやすく、なおかつアピールしやすい分野から取り組むのもおすすめです。

特に太陽光発電は、売電収入や自家消費で電気代削減効果を得られますし、災害時に非常用電源として活用できます。

ESG経営の事例

最後は、ESG経営に取り組んでいる企業を紹介します。

キリングループ

キリングループの場合は、「社会との共有価値の創造」という理念を掲げ、4つの課題に取り組んでいます。

  • 酒類メーカーとしての責任:社会におけるアルコール問題への対応
  • 健康:免疫機能の維持と支援
  • コミュニティ:人権リスクの高い農産物サプライチェーンへの対処
  • 環境:温室効果ガスの排出量削減

また、各課題の設定と成果指標の策定、課題を解決するための具体的な対処方法の検討と実行、成果指標の目標年設定といった、具体的な計画作成と行動を行っているのが特長です。

イオングループ

イオングループでは、ESG視点に基づいた経営の推進を行っています。

以下にカテゴリと取り組みの一部を紹介します。

  • 環境:気候変動対策や生物の保護、資源の再活用など
  • 社会:個人情報保護、人権教育の推進、労働環境の改善と維持など
  • ガバナンス:リスクマネジメントに対応した体制構築など

イオングループの場合は、環境分野だけで6つのカテゴリへの取り組みを行っています。また、社会やガバナンスに関する数のカテゴリへ取り組むなど、ESG経営の中でも大規模かつ対応範囲の広さが、同社の特長です。

今後はESG投資を理解した上で経営を進めていくのが重要

ESG投資は、投資家が注目しているトピックの1つです。環境と社会、ガバナンスの3つの課題に取り組んでいる企業は、投資家から評価されやすくなる可能性があります。ただし、ESGの定義や指標はあいまいな部分も多いため、無理のない範囲で取り組むのも大切です。

ESG投資先として選ばれるための取り組みを始めたい方や負担の少ない方法でESG経営へシフトしたい方は、今回の記事を参考に太陽光発電について検討してみてはいかがでしょうか?

太陽光発電投資は、ESG経営の中でも導入コストを抑えやすく、なおかつ電気代削減効果や売電収入による収益を早期に得やすい投資です。

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