太陽光発電の権利売買について関心を示している投資家や事業者の中には、設備idの確認方法がわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか?太陽光発電の権利を売却するには、設備idというidを用意し、新たなオーナーへ引き渡さなければいけません。しかし、設備idがわからないと手続きを進めることはできないため、事前に調べておく必要があります。
そこで今回は、太陽光発電の設備idに関する基本や特徴、調べ方について詳しくご紹介します。稼働済み中古太陽光発電の売却を検討している方や太陽光発電用地の権利売買を検討している方は、参考にしてみてください。
太陽光発電のidについて確認
太陽光発電の権利売買をする際は、まずidの種類と概要について把握しておく必要があります。そこでまずは、改正FIT法によって作られたidの種類と概要について確認していきましょう。
設備id
1つ目のidは、今回のテーマでもある設備idです。設備idは、太陽光発電設備に割り当てられるidで、事業計画認定の取得時に受け取れます。
FIT制度のみなし認定に関する移行手続きや変更認定申請をする際、設備idの提出が必要です。そのため、太陽光発電設備の売却や権利売買をおこなう場合は、事前に設備idを用意しておきましょう。
設備idを忘れてしまった場合は、FIT認定の通知書もしくは電子システムへログインすることで確認できます。電子システムのログインは、登録者idや設置者idがあれば進められます。
設置者id
2つ目のidは設置者idで、太陽光発電設備の所有者に割り振られています。FIT制度の事業計画認定を申請する際、idを受け取ることが可能です。設置者idを取得すると、登録者idの変更手続きや別の登録者idとの紐づけができます。
設置者idを忘れた場合は、事業計画認定の申請手続きをした際に届いたメールを確認しましょう。同メールには、設置者idが記載されています。
申請id
3つ目は申請idというidで、電子申請システムで必要書類を提出した際に割り振られます。電子申請システムで提出した書類の訂正や確認をする際、申請idが必要です。また、提出書類ごとに割り振られるので、申請idを整理しておくのも大切です。
申請idを忘れてしまった場合は、設置者idもしくは登録者idを用いて電子申請システムへログインします。後は、各提出書類に割り振られたidを確認しましょう。
登録者id
4つ目は登録者idで、電子申請システムの新規登録をする際に割り振られます。
電子申請システムへログインする際、ログインパスワードの他に登録者idが必要です。また、新たに太陽光発電の事業計画認定に関する申請をする際、登録者idを用いることで進めることが可能です。
万が一登録者idを忘れてしまった場合は、電子申請システムで登録時に設定した個人情報を入力すれば確認できます。
なぜ権利売買で設備iDが必要なのか
太陽光発電設備の名義変更の際は、設備idを用いなければ手続きを進められません。そのため、権利売買をおこなう時は、設備idを用意・確認しておく必要があります。
太陽光発電の権利売買では、単に土地を引き渡すだけでなく太陽光発電事業に必要なidも買い手へ預けなければいけません。太陽光発電事業では、FIT法に沿ってid管理、電力会社との契約手続きなど、さまざまな手続きが含まれています。
これから太陽光発電の権利売買を検討している方は、設備idについて確認しておくのが重要です。
次の項目では調べ方について詳しく解説していきます。設備idを忘れてしまった方やこれから権利売買をおこなう方も参考にしてください。
設備idの調べ方
設備idの調べ方は、3種類に分かれています。太陽光発電の出力やFIT制度の認定取得方法によって調べ方が異なります。それでは、設備idの調べ方を確認していきましょう。
FIT認定取得時の代行業者を利用している場合は業者へ問い合わせ
FIT制度の認定取得の際に代行業者を利用している場合は、担当者へ問い合わせることで、設備idを確認することが可能です。
万が一、電気工事会社などの代行業者で確認できない時は、経済産業省の資源エネルギー庁へ問い合わせてみましょう。資源エネルギー庁では、設備idに関しても対応してもらえます。
また、FIT制度の固定買取期間満了月から約4ヵ月前に、電力会社からメールを送付してもらえます。メールの中には設備idが記載されているので、状況によってはすぐに確認できます。
出力50kW以下の場合は買取通知書を確認
出力50kW以下の太陽光発電設備でFIT認定を受けている場合は、電力会社から送付される買取通知書を確認しましょう。
太陽光発電で発電した電気を電力会社へ売電する場合、電力会社から買取通知書という書類が毎月送付してもらえます。通知書には、1ヵ月の売電量や売電収益などが記載されていて、設備idも添付されています。
そのため、出力50kW以下の太陽光発電で売電をする方は、買取通知書から設備idを確認してみるのがおすすめです。
再生可能エネルギー電子申請で設備idを照会
設備idを忘れてしまった場合は、再生可能エネルギー電子申請システムのパスワード再発行ページから問い合わせてみる方法もあります。
再生可能エネルギー電子申請システムには、設備ID照会というページが用意されています。必要事項を入力し、なおかつ登録情報と一致していれば設備idを確認できるという仕組みです。
設備id照会に必要な情報は以下のとおりです。
- 事業者名
- 太陽光発電設備の設置場所を示す郵便番号と住所
特に注意すべきポイントは、住所の入力方法です。新規登録の際に何丁目何番地とした場合、設備id照会で「数字-数字」という表記にすると、エラーが生じます。
つまり、何丁目何番地として登録したら、設備id照会を行う時も丁目・番地を打ち込む必要があります。
太陽光発電のidを整理する時は混同に注意
設備idの調べ方を確認したり各idを整理したりする際、どの場面でどのidが必要なのかわからなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、太陽光発電の設備idを含む各種idの使い方や必要な場面について整理していきます。
登録者idと設置者idは電子申請システムにログイン可能
登録者idと設置者idは、電子申請システムシステムへログインする際に必要です。前半でも触れましたが、登録者idと設置者idはFIT認定および太陽光発電事業に関する書類申請を電子申請システムで進める際に用いられています。
具体的には、以下の役割が与えられています。
- 登録者idは太陽光発電設備の申請書類を誰が作成・申請しているか示す情報
- 設置者idは誰が太陽光発電設備の所有者なのか示す情報
電子申請システムによる手続きは、名義変更や相続、贈与といったさまざまな場面で必要なので、登録者idや設置者idの準備も重要です。
設備idは名義変更などの際に必要
今回のテーマでもある設備idは、太陽光発電の権利売買および名義変更の際に必要です。中古太陽光発電所の売却や発電権利の売買をする際、設備idも買い手へ伝えなければいけません。
太陽光発電のFIT認定に関する権利は、認定から3年以内に稼働開始しなければ失効します。そのため、特にidの権利売却を検討する際は、早期に設備idを確認したり必要書類を準備したりしておく必要があります。
なお、弊社とくとくファームでは、中古太陽光発電物件やFIT認定の権利を取得した土地の売買仲介に関するサポートサービスを提供しております。太陽光発電設備の売却やidの権利を含む売却を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。手続きに必要な情報や資料作成など、あらゆる点からサポートいたします。
太陽光発電の権利売買で用意しておくべきもの
最後は、太陽光発電の権利売買で用意しておくべきものを紹介していきます。
過去の収支や発電実績
中古太陽光発電物件を売却したい時は、過去の売電収入や維持管理にかかった費用、発電量の実績をまとめたデータ・資料を作成しておく必要があります。
年間の収支や固定買取価格、発電実績、土地の情報などは、買い手にとって重要な情報です。万が一、情報が欠けていると、購入希望者を募れません。また買い手が集まらない場合は長期間設備を維持しなければならず、維持管理費用に関する負担もかかります。
実績豊富な中古太陽光発電の仲介業者へ依頼できれば、発電実績や収支、利回りの計算、売却価格の査定など、必要な情報や資料を作成してもらえます。
中古太陽光発電の売却や権利売買に関して検討している方は、仲介業者の比較検討も進めておきましょう。
idをまとめて保管
太陽光発電のidに関する権利付き土地、FIT認定を受けた中古太陽光発電を売却したい時は、各idや電子申請システムのパスワード、システム内に登録された情報を紙にまとめておきましょう。
権利売買および名義変更を進めるには、今回解説している設備idや電子申請システムのログイン情報などが必要です。また、idを忘れてしまった場合に備えて、設備idを含む調べ方を確認しておくのも重要です。
スムーズな売却は、FITの認定権利を失効させないためにも欠かせません。売却の相談をする前にidやパスワードを確認しておきましょう。
実績豊富な仲介業者を探しておく
太陽光発電の権利を売却する際、仲介業者を調べておくのが特に大切です。
id権利の売買を買い手と直接交渉してしまうと、契約書類の準備や名義変更に必要な情報の整理と適切なすり合わせ、土地や設備、権利の売却金額を受け取るための手続きなど、さまざまな準備や作業を売り手側で進めなければいけません。
仲介業者は、前述のような各種手続きや契約トラブルを防ぐための対策など、あらゆる点からサポートしています。そのため、売り手は、仲介業者の利用を前提として、さまざまなサービスの比較を進めていきましょう。
太陽光発電の設備idを含む各種idメモおよび保管しておくことが大切!
FIT認定済みの中古太陽光発電設備やFITの権利付き土地を売却する時は、設備idや電子申請システムのログイン情報も用意しておく必要があります。万が一、設備idが分からない時は、電子申請システムでの問い合わせや買取通知書など、いくつかの調べ方を実践することで確認できます。
FITの権利付き土地を手放す予定の方や稼働済み中古太陽光発電の売却を検討している方は、今回の記事を参考に太陽光発電売買の仲介業者を検討してみてはいかがでしょうか?
弊社とくとくファームでは、中古太陽光発電所や太陽光発電用地の売買仲介業務に関するあらゆるサポートを行おこなっております。
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