オール電化住宅の電気代はどれくらい?後悔を避けるための理由と対策

オール電化住宅の電気代はどれくらい?後悔を避けるための理由と対策

オール電化住宅の電気代には気になる点がありますが、実際には家族構成や季節によって異なります。例えば、1人暮らしでも1万円以上かかることが分かっており、最近は電気代の値上げも行われています。では、オール電化を利用するときに後悔を避けるためにはどうすれば良いでしょうか?今回はオール電化のメリットや注意点、さらには電気代を節約する方法について解説します。

オール電化とは?

オール電化は、調理や空調、給湯など、生活に必要なあらゆる熱源に電気を使用する住宅のことを指します。

例えば、キッチン設備では、ガスではなくIHクッキングヒーターを使用して電気で熱を出します。お湯に関しても、エコキュートなどの電気を活用したシステムを導入します。オール電化の利点は、環境への負荷を低減し、省エネルギーを実現することです。また、電気を利用することで、火災リスクや燃料の供給不安といった問題も軽減されます。

オール電化は持続可能な住宅の一環として、エコロジカルなライフスタイルを実現するための選択肢として注目されています。

エコキュートとは?

エコキュートは、大きなタンクに溜めた水を電気で沸かし、常に使用可能なお湯を提供する省エネシステムです。

一般的な電気料金プランよりも割安な夜間電力を利用してお湯を沸かすことで、大量の電気を使用します。また、お湯を沸かす際に発生する熱を床暖房などに利用することもできます。

このようにエコキュートは、家全体でエネルギーを効率的に活用することができるため、省エネルギー効果が高く、電気代の節約にもつながります。化石燃料であるガスなどを使用する場合に比べ、環境に優しい発電方法である再生可能エネルギーを選択することができます。また、安全性に優れているので、ガスなどの火災リスクがなく、CO2排出量も少ないためオール電化に適したエネルギーシステムとして注目されています。

オール電化の電気代の平均額はどのくらい?

オール電化住宅の電気代について、関西電力の2020年〜2021年のデータから平均的な金額をまとめました(下記参照)。光熱費は冬と夏が高く、春や秋は比較的低くなる傾向にあります。ただし、2022年7月から関西電力では新規受付を停止し、夜間の電気代を値上げしています。2023年以降の平均光熱費は上昇している可能性があるのでご注意ください。

世帯人数 平均電気代
1人暮らし 11,415円
2人家族 14,303円
3人家族 15,873円
4人家族以上 17,738円

引用:関西電力 – オール電化の電気代平均額と節約方法

しかし、2023年1月からの政府の負担軽減策により電気・ガス料金が一時的に下がりますが、4月以降は多くの電力会社が値上げを申請しており、3割〜4割ほどの値上がりが予想されます。関西電力のデータによれば、4人家族のオール電化住宅の月の電気代は約18,000円となります。1人暮らしの場合でも1万円以上の光熱費がかかることが分かりました。世帯人数によってはオール電化が節約につながらない場合もあるため注意が必要です。

オール電化住宅で後悔する5つのこと

オール電化は省エネルギー効果が高く、環境に優しいというメリットがあります。しかし、設備や電気代などで多くの人が、オール電化導入後に後悔することがいくつか出てきます。

設備の初期費用が高い

オール電化住宅は設備の初期費用が高いため、どうしても予算をオーバーすることがあります。例えば、IHクッキングヒーターやエコキュートなど、オール電化住宅の設備は高価なため、初期費用がかかることが多いんですね。

電気代が高い

オール電化住宅では、熱源や調理、給湯など、すべての電気を使用するため、通常の住宅よりも電気代が高くなることがあります。また、電気代が割安になる夜間電力を使用することで、電気代を節約できるものの、それでも高い場合があります。

停電時の生活に不安がある

オール電化住宅は、電気がないと生活ができないので、停電時には不便な生活をしないといけない可能性がでてきます。停電時に備えて、蓄電池や発電機などの備蓄を考えることが必要ですが、それでも停電時には生活が不安定になることは避けられません。

修理やメンテナンスが難しい

オール電化住宅には、多くの電気機器が必要となるため、修理やメンテナンスが難しいことがあります。特に専門的な知識が必要なエコキュートなどの機器は、専門家の手を借りることが必要になり、修理やメンテナンスに時間やコストがかかることは否めません。

外部からの影響を受けやすい

オール電化住宅は、外部からの影響を受けやすいというデメリットがあります。例えば、大規模な自然災害や停電時には、電気が供給されなくなるという可能性が高まります。また、エネルギーを効率的に使うため、家全体を密閉してしまうことで換気が悪くなることがあったり、湿気やカビなどの問題が生じることもあります。

オール電化と太陽光発電・蓄電池の相性が抜群

オール電化は環境にやさしく、健康的な暮らしをするために最適な選択肢なのですが、一方で電気代が高いといった弱点も。でも太陽光発電と蓄電池を併用することで、この弱点を補うことができます。

太陽光発電は、太陽光を利用して発電するので日照時間内に発電します。このため、電気代が高い昼間に発電することで電気代を抑えます。また、余った電力を蓄電池に貯めておくことで、夜間や曇りの日でも電気を使うことができます。

さらに停電時には、蓄電池から電力を供給することで、ライフラインを維持できます。なぜなら、オール電化と太陽光発電・蓄電池の相性は抜群で、オール電化の弱点を補い、経済的で安定した電力供給を実現できるからですね。

オール電化住宅で電気代を節約する5つの方法

オール電化住宅は、省エネで地球環境にも優しいという良いイメージがある反面、電気代が高いと感じる人もいます。オール電化住宅での電気代を少しでも安くするため、節約するために5つの方法をご紹介します。

電化製品の選択

オール電化住宅では熱源として電気を使用するため、電化製品の選択が重要になってきます。エネルギー消費量の少ないエアコンや照明器具などを選ぶことで、節約効果が期待できます。塵も積もれば山となる、ですね。

断熱性能の確保

断熱性能が低い住宅は、冬場の暖房や夏場の冷房でエネルギーを大量に消費してしまいます。それはオール電化住宅でも同じで、断熱性能を確保することで、冷暖房効率を上げて電気代を抑えることができます。

時間帯別電気料金プランの活用

時間帯別電気料金プランを活用することで、夜間や休日に電気を使用すれば割安になるというメリットがあります。エコキュートなどの熱源機器も夜間電力を活用することで、より効率的に運用することが可能になります。

太陽光発電の導入

太陽光発電を導入にすることで、自家発電した電気を使用すれば電気代を削減できます。また、余った電気を蓄電池に貯めておけば、停電時にも利用することがでるのでおすすめです。

省エネ生活の取り組み

省エネ生活の取り組みとして、電気の無駄使いをしないことも大切になってきます。スタンバイ電力のオフやLED照明器具の導入など、家庭内のエネルギー消費を見直すことで、より節約効果が期待できます。

オール電化住宅を使用するときに注意したい3つのこと

省エネや環境に配慮するなど、オール電化住宅には多くのメリットがありますが、使い方によっては不便さやトラブルも発生することがあります。オール電化住宅を快適に利用するためにどんなことに注意すれば良いか、そのポイントを3つ紹介します。

電力需要量の見極め

オール電化住宅は、電力需要量が多くなると、それに比例して当然電気代が高くなることがあります。普段から電気を使用する量を抑える工夫や、ピーク時の電力需要を考慮して電気使用量を調整することが大切になってきます。

適切な保守管理

オール電化住宅は、設備に異常が生じるとトラブルにつながることがあります。特にエコキュートや蓄電池などの設備は、定期的な点検やメンテナンスが必要です。適切な保守管理を行うことで、故障やトラブルを未然に防ぎ、快適な暮らしを維持することができます。

断熱性能の確保

オール電化住宅は、空調設備や給湯設備などを電気でまかなうため、断熱性能が高いことが重要になります。十分な断熱性能があれば、冬場は暖房効率が上がり、夏場は冷房効率が向上します。そしてそれは、外気の影響を受けにくくなり、快適な室温を保つことにもつながります。

オール電化住宅での電気代高騰に備えて、太陽光発電とのセットアップが必須!

オール電化は住宅にとって多くのメリットがありますが、電気代の高騰には注意が必要です。それらのメリットとデメリットをしっかりと把握して、導入を検討することが大切です。しかし、現在の異常な電気料金の値上がりに対しては、昼間と夜間の電気代の差があまり意味を持たなくなっています。そのため、オール電化と太陽光発電をセットアップし、自家消費できるようにすることも検討の余地があります。

もし、オール電化のメリットを十分に受けたいけれど、電気代の値上がりが気になる場合は、太陽光発電とセットアップを検討することをおすすめします。太陽光発電により、自家発電で使用することで電気代を抑えられるうえ、停電時でも多くの家電製品を使用できます。オール電化だと停電時には使えませんが、太陽光発電でその弱点を補うことができます。

太陽光発電はかつては非常に高価でしたが、現在は100万円以下で実用的なサイズが設置できます。蓄電池の価格も下がりつつあり、2023年度には国が補助金を提供するなど、ますます一般化が進んでいます。すでにオール電化を導入済みの方、または今後導入する方は、太陽光発電と蓄電池を組み合わせることでオール電化の弱点をカバーできるということも念頭におきましょう。

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