太陽光発電を長期間稼働していると、太陽光パネルに汚れが蓄積してきます。定期メンテナンスの予定はまだ先なのに、汚れを見つけてしまったり、発電量が減っていたりしたら、自分で清掃できないか悩む方もいるかもしれません。今回は、太陽光パネルの掃除を自分で行う方法と注意点について詳しくご紹介します。太陽光パネルの汚れが気になってきた方や太陽光発電のメンテナンス方法を知りたい方などは、参考にしてみてください。
太陽光パネルの掃除を自分で行う方法
太陽光パネルを自分で掃除することは、感電したり故障させたりするリスクを伴います。基本的にはメンテナンス業者に依頼することをおすすめします。
業者のメンテナンスでは間に合わないときなど、どうしてもセリフ清掃が必要な場合は、十分注意な感電対策を行い注意を払って実施しましょう。それでは、太陽光パネルの掃除を自分で行う方法について紹介します。
枯れ葉やごみなどを取り除く
太陽光パネル表面に枯れ葉などのごみが付着している場合は、感電防止のためにゴム手袋を着用した上で、トングなどを使用しながら取り除いておきましょう。
太陽光パネル表面には、風などで飛ばされてきた枯れ葉や虫・その他ごみ類が付着してしまうこともあります。通常、雨によって流されることがほとんどではあるものの、パネル表面に付着し続けたり、下の方に溜まったりしてしまうこともあるため、必要に応じて掃除しなければいけません。
感電・パネル損傷のリスクもあるため、事故や破損に気を付けながら慎重に取り除いてください。
水による掃除は基本的に不要
太陽光パネル表面に付着している砂や粉じんなどの汚れは、基本的に雨で流れ落ちていきます。
自分で掃除する際は、水道水などでパネル表面を洗い流さなくとも問題ありません。また、パネル本体や周辺機器・接続部などに触れてしまうと感電事故を引き起こしてしまう可能性があるため、安全面を考慮して可能な限り放水を避けるべきです。
ただし、部分的に多量の粉じんや砂埃、泥などが付着していて雨で流しきれない場合や、ホットスポットのリスクも生じている場合は、局所的に水で洗い流す方法もあります。
マイクロファイバーモップなどでパネルを拭く
雨などで流れ落ちなかった汚れを取り除きたい場合は、マイクロファイバーモップやクロスを使用してパネル表面を拭きましょう。洗剤を使用したい場合は、中性もしくは弱アルカリ性のガラス用洗剤が適しています。
雑巾などで太陽光パネルを拭いたり、研磨剤の含まれる洗浄剤を使用したりしてしまうと、パネル表面に傷が付いてしまいます。拭き掃除の際は、太陽光パネルに合ったモップやクロス、洗剤の選定が重要です。
設備への接触は感電事故につながる可能性もあるため、雨などで落ちなかった汚れは、基本的には専門業者へ依頼しましょう。
太陽光パネルを自分で掃除する際のポイント
太陽光パネルを自分で掃除する際は、パネルの破損や事故といったリスクに気を付けながら作業を進めていくことが大切です。それでは、太陽光パネルを自分で掃除する際に押さえておくべきポイントを解説します。
太陽光パネルの上に乗って作業を行わない
太陽光パネルのごみを取り除いたり拭き掃除を行ったりする際は、パネルの上に乗って作業をしないよう注意する必要があります。
太陽光パネルの上に乗ってしまうと破損につながるほか、怪我や落下事故につながる恐れがあります。手で届く範囲で清掃し、難しいところは業者に依頼してください。
可能であれば純水で洗浄を行う
ホットスポットのリスクを避けるために部分的な汚れを落としたい場合は、可能な限り純水でパネル表面を洗浄しましょう。
純水は塩素などの成分が含まれていないため、水垢が残ってしまう心配がありません。一方、水道水には塩素(カルキ)などの成分が含まれており、パネル表面の洗浄に使用すると水垢の付着を招きます。
水垢でパネルが曇れば、発電力が低下する恐れもあります。水道水による洗浄を控える、もしくは水切りワイパーで水道水を残さないようにするのが大切です。
強く拭いてパネルを傷付けないよう注意する
太陽光パネルをマイクロファイバーモップなどで拭く場合は、強く擦らないよう注意する必要があります。砂や粉じんなどの汚れが付着している状態で強く拭いてしまうと、表面のカバーガラスを傷付けてしまうためです。
また、自分で掃除した際にパネル表面を傷付けてしまうと、メーカーの保証を受けられなくなってしまう可能性もあることを認識しておきましょう。
太陽光パネルの掃除が必要な理由
続いては、なぜ太陽光パネルの定期的な掃除が必要なのか、理由についてわかりやすく解説します。
放置状態は発電量の低下を招く
太陽光パネルの定期的な掃除は、発電量低下を抑える上で欠かせません。
長期間掃除をせずに太陽光発電を稼働させていると、砂埃や粉じん、枯れ葉、虫、泥などの汚れが少しずつ蓄積します。すると、カバーガラスから光を取り込みにくくなってしまい、発電量を低下させてしまいます。
発電量の低下が見られた場合には、太陽光パネルに付着した汚れが原因の可能性を考え、追加でパネル清掃を依頼すると良いでしょう。
鳥のフンなどの汚れがホットスポットを招く可能性もある
鳥のフンなどが付着した状態を放置していると、局所的に発電できなくなることでホットスポットを招く可能性があります。
ホットスポットとは、部分的に発電ができなくなっているセルで電気抵抗が上昇し、発熱を引き起こし、発電量低下や発火を招く不具合のことです。主な原因は、太陽光パネル内部の不具合による内的要因、鳥のフンなどをはじめとした外的要因にわかれています。
太陽光パネルの一部に鳥のフンなどが付着したまま稼働していると、こうしたトラブルが生じてしまいます。そのため、定期的な清掃が必要となるのです。
太陽光パネルの掃除に適した時期
一般的に梅雨の明ける7月頃が、太陽光パネルの掃除に適した時期とされています。花粉やその他天候の影響を受けにくい時期に実施すると良いでしょう。
たとえば、1~5月頃は黄砂や花粉の飛散する時期のため、太陽光パネルを掃除してもすぐに汚れが付着してしまいます。冬場の場合は雪が積もりやすく除雪作業をしなければいけないため、パネルの清掃には向きません。
太陽光パネルの掃除を自分で行うリスク
これまで自分で太陽光パネルの掃除を行うリスクについても少し触れてきましたが、ここからは具体的なリスク、自分で行うべきではない理由を含めて解説します。
太陽光パネルに傷を付ける可能性がある
太陽光パネルの掃除を自分で始めた場合、パネル表面を傷付けてしまう可能性があります。
記事の前半で解説したように、パネル表面を強く拭いてしまうと、表面に付着している砂埃や粉じんなどの影響でカバーガラスに傷を付けてしまいます。他にも自己流で高圧洗浄機などを使用することで、水圧によって太陽光パネルが割ってしまうケースもあります。
カバーガラスなどに傷が付くと、雨水や鳥のフンといった汚れが侵入して、太陽光パネルの故障や発電率低下につながる恐れがあります。
作業中に落下や感電事故の危険性がある
太陽光パネルの掃除中は落下や感電といった危険性もあるため、専門業者へ依頼するのがおすすめです。
太陽発電の接続部分や太陽光パネル、周辺機器などに触れてしまうと、感電事故につながる可能性があります。とくに太陽光発電のプロではない方は設備構造を理解しきれていないため、事故を起こしやすいです。
また落下や感電事故の際に太陽光発電設備が破損した場合、メーカーの保証対象から外されてしまいます。修理コストを考えても、セルフ清掃はおすすめとは言えません。
太陽光パネルの掃除を含むメンテナンスはO&Mに依頼
太陽光パネルの掃除をプロに任せたいときは、太陽光発電専門のO&Mサービスへ相談するのがおすすめです。
太陽光発電のO&Mは、太陽光発電所の運用管理と保守点検を専門に扱っているサービスを指しています。サポート内容は、定期的な電気点検から機械点検、敷地内の清掃や太陽光パネルを含む掃除・洗浄、常時監視など多岐にわたります。
中でも太陽光パネルの掃除に関しては、専用の洗浄剤や水を使用しながら丁寧に洗浄してもらえるほか、防汚コーティングを依頼することも可能です。
オーナー側で事故リスクを負うことなく太陽光パネルを掃除・洗浄できるのは、O&Mサービスを利用する大きなメリットです。
太陽光パネルを自分で掃除することは可能だがおすすめできない!
太陽光パネルを自分で掃除することは可能です。しかし、太陽光パネルに傷を付けたり汚れを落としきれなかったりする恐れがあります。さらに感電や転落事故の危険性があるため、専門的な知識を持たない方が実施するのは推奨できません。
太陽光パネルの掃除を実施したいときは、今回紹介したO&Mサービスへ相談してみてはいかがでしょうか?
とくとくサービスは、スクイージや高圧洗浄、拭き上げ作業で、パネル表面に付着した鳥のフンや砂埃、粉じん、車の排気ガスなどさまざまな汚れを落とします。耐久年数10年以上の防汚コーティングを塗布できるため、雨だけで汚れを落としきれるようになります。
太陽光発電の運用管理方法に悩んでいる方は、電話やメールからお気軽にご相談ください。