太陽光発電の屋根貸しとは何?導入メリットやデメリットを解説

太陽光発電の屋根貸しとは何?導入メリットやデメリットを解説

太陽光発電の屋根貸しは、PPA方式に近い運用方式です。売電収入を目的としたものではあないこと、メジャーな運用方法ではことから、どのように収入を得るのか分からない方もいるのではないでしょうか。また、導入メリットがあるのか気になるかと思います。

そこで今回は、屋根貸し太陽光発電の特徴や導入メリット・デメリットについて詳しくご紹介します。賃貸経営にも関心を持っている方や初期費用を抑えながら太陽光発電を設置したい方などは、参考にしてみてください。

屋根貸し太陽光発電って何?

屋根貸し太陽光発電って何?

太陽光発電の運用方法は、自宅の屋根もしくは地面に架台および太陽光パネルを取り付けるタイプに分かれています。

屋根貸し太陽光発電は、自身の所有する建物(一戸建て住宅、マンション、アパートなど)の屋根に太陽光パネルを取りつけるタイプです。しかし、一般的な太陽光発電とは、収入の仕組みなどが異なります。

まずは、屋根貸し太陽光発電の意味や特徴について紹介していきます。

自宅の屋根を太陽光発電用に貸し出す

屋根貸し太陽光発電とは、自身の所有する建物の屋根や屋上を太陽光発電事業者へ一定期間貸し出すビジネスモデルのことです。

太陽光発電事業ではなく、不動産経営の一種でもあります。太陽光発電設備の設置費用や維持管理費用は、発電事業者が負担します。オーナーは、各種費用や維持管理の負担を負わずに済みます。

売電によって発生した収益は発電事業者へ還元されるため、オーナー側に売電収入が入らない仕組みです。ただし、屋根・屋上の貸し出しによる賃料を得ることが可能です。

賃料に関しては、一般的に1㎡あたり年間200円前後で設定されています。たとえば、100㎡程度の面積を持つ屋上を貸し出した場合は、年間2万円程度の収入を見込めます。

PPAモデルと似た運用方式

屋根貸しとPPAモデルは、共通点の多い運用方式です。PPAモデル(Power Purchase Agreement)とは、自身の所有する建物の屋根や屋上を発電事業者へ貸し出すビジネスモデルのことで、20年間など一定期間賃料を得られます。

ただし、屋根貸しとPPAモデルは、いくつか違いもあります。

屋根貸し太陽光発電PPAモデル
・太陽光発電で発電された電気は、オーナーの建物で使用されず、売電

・オーナーは、太陽光発電の電気に関する利用や費用に関する負担や細かな取り決めなどない”

・太陽光発電で発電された電気は、売電だけでなくオーナーの建物内容で使用可能

・太陽光発電で発電された電気を使用した場合は、使用料を発電事業者へ支払う

このように屋根貸し太陽光発電は、PPAモデルと異なり太陽光発電の電気を使用できない代わりに別途電気料金の負担もありません。また、PPAモデルでは賃料を得られないものの屋根貸し太陽光発電は、賃料を得られます。

屋根貸し太陽光発電の始め方

屋根貸し太陽光発電の始め方

屋根貸し太陽光発電の意味を理解したあとは、契約の流れについて確認してみるのも大切です。屋根貸し太陽光発電を検討する際は、同ビジネスモデルに対応した太陽光発電事業者へ相談します。

続いては、屋根貸し太陽光発電の始め方について分かりやすく紹介していきます。

屋根貸し事業に対応した事業者へ問い合わせ

屋根貸し太陽光発電を始める際は、まず屋根貸し事業に対応した太陽光発電業者へ問い合わせます。太陽光発電関連サービスには、太陽光発電設備の施工事業者や太陽光発電所の売買に関する仲介会社、そして屋根貸しやPPAに対応した太陽光発電事業者などがあります。

屋根貸し太陽光発電サービスを調べる際は、Web検索で「屋根貸し 太陽光発電」と検索すると関連事業者を見つけられます。

見積もりおよび契約手続き

屋根貸し事業を手掛ける太陽光発電関連業者へ相談したあとは、担当者から事業内容に関する説明を受けたり現地調査を行ったりしてもらいます。

現地調査では、屋根や屋上の採寸、写真撮影など太陽光発電設備の設置および系統連系可能案状況下細かく調べられます。また、現地調査後に見積もりを作成してもらいます。

見積もりと契約内容に納得できれば、正式な契約手続きを結びます。屋根貸し太陽光発電は長期間の契約となるため、その他運用方法と比較した上で慎重に検討するのが大切です。

太陽光発電設備の設置工事前後に初回貸借料支払い

発電事業者は、FIT制度の申請手続きや電力会社との系統連系(接続契約)、太陽光発電設備の資材や機器発注を行います。あとは、屋根・屋上に太陽光発電を設置される流れです。

一般的に貸借料(賃料)の初回支払い日は、太陽光発電設備の着工日です。また、賃料は、発電量に応じて増減します。

屋根貸し太陽光発電を始めるメリット

屋根貸し太陽光発電を始めるメリット

屋根貸し太陽光発電の特徴を理解した後は、屋根貸し太陽光発電のメリットについて確認していきます。屋根貸し太陽光発電は、不動産投資に力注ぎたい方やマンション・アパート経営を行っている方などには、メリットのある運用方式です。

マンション経営と同じく毎月賃料を得られる

屋根貸し太陽光発電は、マンションやアパート経営のように毎月もしくは毎年賃料を得られるのが強みです。

太陽光発電投資の売電収入は、発電量によって大きく異なります。日射量の少ない土地や日照時間の少ない冬などは、売電収入も減少してしまいます。

一方、屋根貸し太陽光発電は契約時点で賃料を設定してもらえるため、発電量に応じて多少増減したとしても収支を予測しやすい状況です。また、賃貸経営を検討している方やマンション経営を行っている方には、サイドビジネスとして導入しやすく分かりやすいビジネスモデルです。

初期費用の負担なしで設置できる

屋根貸し太陽光発電は、一般的な太陽光発電投資と異なり初期費用と維持管理費用の負担0円で設置されるのが特長です。住宅用太陽光発電は、自身で太陽光パネルや架台など設備一式を購入し、設置工事費用もオーナーで負担します。また、産業用太陽光発電も設備や設置工事費用は、オーナー負担です。

屋根貸し太陽光発電によって設置された設備は、発電事業者側で設備・設置工事・維持管理費用を負担します。そのため、建物の所有者であるオーナーは、資産や収入の状況にかかわらず設備することが可能です。

契約期間終了後は無償で譲り受けることも可能

屋根貸し太陽光発電のサービス提供事業者によっては、契約期間終了後に設備一式をオーナーへ無償で譲渡している場合もあります。

太陽光発電の売電や自家消費を検討している方には、費用負担なしで譲り受けられるため、メリットの多いサービスです。

なお、契約期間終了後に設備を譲り受けたい時は、PPAモデルを検討した方がいい場合もあります。PPAモデルは、契約期間終了後に太陽光発電設備を無償で譲り受ける契約です。

屋根貸し太陽光発電を始めるデメリット

屋根貸し太陽光発電を始めるデメリット

続いては、屋根貸し太陽光発電のデメリットについて確認していきます。

売電収入を得ることはできない

屋根貸し太陽光発電では、売電収入を得られません。

太陽光発電の売電収入は発電事業者の利益で、オーナーの収益源は賃料のみです。売電収入を目的としている方にとっては、特にデメリットといえるポイントです。また、契約期間終了後に設備を譲り受けられる場合もありますが、数年以内に設備を獲得できません。

見積もりで提示された賃料と売電収入を比較し、屋根貸し事業の方が収益を伸ばしやすいか確認するのも大切です。

雨漏りトラブルのリスクがある

自宅の屋根で屋根貸し太陽光発電を始めた場合は、雨漏りや反射光といったトラブルリスクも存在します。

住宅の屋根に太陽光パネルを設置する時は、屋根材に穴をあけ、ビスや固定用金具を組み込んでいく方式もあります。そのため、ビスの隙間から雨が内壁や室内へ流れ込んでしまう点に、注意が必要です。

他にも太陽光パネルの設置角度によっては、近隣へ反射光トラブルを招く可能性があります。さらに屋根貸し太陽光発電設備は自身の所有物ではないため、早急に設置工事を止めたり撤去を依頼したりすることができません。

屋根貸し太陽光発電を検討する時は、施工会社の評判や実績、施工不良時の保証制度などについて確認してみるのが重要です。

長期契約のため融通がきかない

屋根貸し太陽光発電の契約期間は、一般的に10、15年もしくは20年間と長期間です。

契約期間中は、無許可で太陽光パネルを取り外したり別のパネルを取り付けたりすることはできません。また、定期的なメンテナンスで都度足場を組むため、居住用住宅で屋根貸し太陽光発電を始める時は、ストレスを感じる可能性もあります。

なお、途中解約を求めた場合は、状況によって解約手数料や設備買取といった負担がかかります。

屋根貸し太陽光発電のメリットは比較的限定的ともいえるため、自身で太陽光発電を設置もしくは購入を検討した方がいい場合もあります。

主に不動産経営を行っている方が、マンションやアパートの屋上を有効活用する上で役立つビジネスモデルです。

屋根貸し太陽光発電は賃料を受け取るビジネスモデル

屋根貸し太陽光発電は賃料を受け取るビジネスモデル

屋根貸し太陽光発電は、自宅の屋根や自身の所有するマンション・アパートの屋上を太陽光発電事業者へ貸し出して、賃料を得るビジネスモデルです。また、賃料は発電量に応じて増減するため、日射量や日照時間の多い場所であれば収益を伸ばせる可能性もあります。

しかし、屋根貸し太陽光発電では、売電収入を得られません。売電収入を得たい方、長期間屋根や屋上を貸し出すリスクが気になる方などは、太陽光発電所の設置や購入を検討してみてはいかがでしょうか。

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