メガソーラービジネスの失敗を知った上で対策を立てながら運用しよう

メガソーラービジネスの失敗を知った上で対策を立てながら運用しよう

メガソーラービジネスは、一定の利益を見込める一方、システムや施工不良などによって失敗してしまうリスクもあります。また、自然災害や気象条件などの影響も受けるため、慎重に事業計画を立てていく必要があります。

そこで今回は、メガソーラー投資で考えられる失敗や対処法について詳しくご紹介します。メガソーラービジネスに関心を持っている方や事業計画を立てている方などは、参考にしてみてくだい。

メガソーラービジネスにおける失敗とは何か

メガソーラーのリスクを知るうえで失敗の定義を明確にしておくことは、重要なポイントの1つです。

それでは、メガソーラービジネスにおける失敗とは何か考察してみます。

売電収入で各種費用をカバーできない

何らかの理由で売電収入を上回る支出が発生している状態は、メガソーラービジネスにおける失敗です。

当たり前ですが、黒字化できなければ事業を継続できませんし、設備の維持管理も行えません。売電事業を継続するには、黒字を維持する必要があります。

メガソーラー含む太陽光発電で赤字になってしまう主な理由は、売電収入の減少です。

初期費用は設置の際に確定するため、運用中に追加費用など発生しません。維持管理費用も、年間費用1kW5,000円と売電収入でカバー可能です。

対して売電収入は、日射量や太陽光パネルの発電効率、パワーコンディショナの容量などで大きく変わります。そのため、メガソーラーを含む太陽光発電には、赤字リスクがあります。

発電を継続できない

何らかの理由でメガソーラーの発電を継続できない場合、売電と自家消費どちらにしても失敗と考えられます。

売電収入を目的としている場合は、発電ストップによって維持管理費用や初期費用などを負担できず、利益を確保できません。また、自家消費型太陽光発電へ切り替えた場合でも、非常用電源の確保、電気代削減効果を見込めません。

メガソーラーにかぎらず太陽光発電を運用する時は、突発的なトラブルに対して早期復旧できるよう対策を立てておくのが大切です。

メガソーラーの発電を継続できない原因や事象については、後半で詳しく紹介します。

周辺の環境破壊

メガソーラーは、設置場所周辺の環境を破壊してしまう可能性があります。このような場合もメガソーラービジネスにおける失敗として捉えられます。

メガソーラーを設置するには、野球場やサッカー場と同等もしくはそれ以上の敷地面積を確保しなければいけません。そこで山林を開拓、造成しているケースがあり、地盤や周辺環境へ影響を与える可能性もあります。

さらに周辺環境の大きな変化は、地元住民の反発を呼ぶ原因の1つです。周辺住民や自治体の協力を得られなければ、事業継続は難しい状況です。

メガソーラーや土地付き太陽光発電を検討している時は、設置地域の環境の配慮や周辺住民への丁寧な説明も必要です。

メガソーラービジネスで考えられる失敗や問題点

メガソーラーにおける失敗とは何か理解できたあとは、失敗の原因や問題点について確認していきます。

自然災害による破損

地震や台風、ゲリラ豪雨といった自然災害は、メガソーラーにも大きな影響を与えています。

たとえば、震度7クラスの地震では、大きな揺れによる配線の切断や架台の破損、各種機器の故障などにつながる可能性があります。他にも以下のような自然災害および被害が想定されます。

  • 台風で太陽光パネルが飛ばされる、架台が折れる
  • 台風で石や金属片が飛来し、太陽光パネルに直撃
  • 台風やゲリラ豪雨、津波で太陽光発電設備が水没
  • 線状降水帯など豪雨で土砂災害が発生し、太陽光発電設備も巻き込まれる
  • 落雷による破損
  • 積雪の重みで太陽光パネルが破損
  • 塩害による錆びや腐食

設置面積の大きいメガソーラーは、飛来物が当たりやすかったり除雪作業の負担も増加したりと、リスク回避に向けた対策の難しい設備です。

施工不良による発電ストップ

太陽光発電施工会社の中には、利益を重要視するあまり施工品質をおざなりにしたり元々悪意を持って高額な費用請求を提示したりしている会社も存在します。

このような悪質な施工会社へ依頼してしまうと、間違った配線や中途半端な接続、架台の設置不良など、ずさんな工事をされてしまう恐れもあり注意が必要です。

また、悪質業者ではなかったとしても施工経験がすくない場合、意図しない施工ミスをされてしまう可能性も考えられます。

メガソーラーの故障リスクを軽減するには、施工会社の比較検討も重要です。

メーカー撤退による部品交換不可

メーカーの撤退や部品の取り扱い終了といった事態に直面した場合、メガソーラーの太陽光パネルや架台、関連機器も取り扱い中の部品や製品へ交換しなければいけません。

基本的に施工会社やメンテナンス会社は、部品を一定量調達しています。しかし、新たに部品調達できないため、長期的に同メーカーの製品を利用し続けることができません。

なお、国内メーカーの中には、2021年時点で太陽光パネルや関連製品の生産事業縮小や撤退を決定したメーカーもあります。たとえば、パナソニックやソーラーフロンティア、三菱電機などは事業縮小・撤退、京セラは海外拠点に生産能力を集約しています。

メーカー撤退や部品取り扱い終了、パネル生産減少の場合は、施工会社へ相談してみるのも大切です。また、状況によっては、新たな太陽光パネルメーカーや関連機器を早期に探す必要があります。

売電収入が少ないため初期費用を回収できない

メガソーラーの売電収入少ない、もしくは初期費用の負担が大きいために10年・20年で費用回収できない可能性もあります。

メガソーラーにかぎらず太陽光発電の固定買取価格は、年々下落していて、2021年も同様の傾向です。システム費用や設置費用の単価も太陽光発電の普及によって下落していますが、収支バランスを維持するのが難しい状況です。

なお、メガソーラーに関しては、2022年4月より変動価格のFIP制度へ移行されます。FIP制度は、電力需要に応じて売電単価も変わります。そのため、蓄電池を併用しながら発電・蓄電・売電を行うのが、収支を維持し続ける重要なポイントの1つです。

配線などの盗難による故障

メガソーラーにかぎらず太陽光発電は、盗難・いたずらといったリスクもあります。

たとえば、基盤や配線、太陽光パネルなどが盗難されたり太陽光パネルを壊されたりなどの被害も過去に発生しています。

メガソーラーや土地付き太陽光発電は、無人もしくは少数の管理者で運用しているため、侵入されやすい側面もあります。盗難などの被害リスクを抑えるには、防犯カメラの設置や防犯用の柵設置、遠隔監視装置による侵入者の早期検知なども重要です。

また、損害を減らすには、盗難損害補償などへ加入し、少しでも自己負担を抑えられる対策も検討してみてはいかがでしょうか。

詐欺被害に遭ってしまう

太陽光発電施工会社を装う詐欺にも注意が必要です。

  • メンテナンスフリーと偽り太陽光発電の設置をすすめてくる
  • 割安な価格で提示し、契約後に高額な費用を請求
  • 発電シミュレーションを偽り、なおかつ必ず儲かるという嘘の説明
  • 太陽光発電の偽投資ファンドをすすめる

消費生活相談窓口には、強引な勧誘などの相談事例も存在します。各種トラブルに遭ってしまった場合は、消費生活相談窓口へ相談するのも大切です。

メガソーラーや太陽光発電の詐欺手口は複数存在するため、太陽光発電の基礎知識について学んでおくのも重要です。

弊社とくとくファームは、太陽光発電の基礎も学べる無料のセミナーを実施しています。無料セミナーは、弊社サービスの専用フォームより応募いただけます。オンラインかつ指定日時に予約することが可能です。

環境破壊につながる可能性

メガソーラーの設置場所や設置方法、管理・解体方法に問題が生じていると、のちのち環境破壊につながる可能性もあります。

たとえば、メガソーラーの設置予定場所が森林の場合、森林を一定伐採しなければ設置できません。森林の伐採は、周辺環境の悪化につながります。さらに地盤の弱い場所へ設置してしまうと、土砂崩れ、地滑りの危険性もあります。

他にも太陽光発電の解体業者が、不法投棄を行うことによって環境破壊につながります。

メガソーラーを設置する上で環境や周辺環境に配慮するのは、事業を継続させるためにも重要なポイントです。

メガソーラーの失敗を防ぐために必要なこと

最後に、メガソーラーの失敗を防ぐために必要なことを分かりやすく紹介していきます。

初期費用回収のシミュレーションを慎重に行う

メガソーラー投資を始める時は、設置前に発電や売電シミュレーションを行ったり初期費用を確認したりしておくのも大切です。

計画を立てずにメガソーラービジネスを始めてしまうと、固定買取期間中に初期費用回収できず事業を終了せざるを得ません。

シミュレーションの結果、初期費用の回収が難しい場合、融資額を抑えられるよう金利の低いローンを探したり自己負担額を増やしたりといった対策を建てられます。他には、2021年の固定買取価格よりも売電単価の高い中古メガソーラーを検討することも可能です。

中古メガソーラーの中には、2012年や2013年など固定買取価格の高い時期に承認を受けた設備もあります。

弊社とくとくファームは、2012年にFIT承認を中古太陽光発電所も取り扱っています。お気軽に物件を確認してみてください。

実績豊富な施工会社へ依頼

メガソーラーの設置およびメンテナンスは、実績豊富な施工会社へ依頼するのが基本です。

効率よく発電するには、太陽光パネルの設置角度や向きの微調整が欠かせませんし、適切な配線工事も行ってもらう必要があります。防犯・防災対策についても知識や経験のある施工会社であれば、防犯カメラの設置やその他対策を施してもらえます。

出口戦略を考えながら事業計画を立てる

メガソーラービジネスを始める際は、出口戦略も設定した上で運用します。

固定買取価格期間に売電収入を確保し、初期費用を回収できた場合は、ひとまず成功と捉えられます。しかし、運用開始から20年経過後は、固定買取価格で売却できませんFIT制度終了後の売電単価は、1kWhにつき10円未満の可能性が高い状況です。

さらに電力会社が、買取を継続してもらえる保証はありません。

メガソーラーの運用を始める際は、出口戦略として設備売却や売電以外の運用方法を検討しておくのが大切です。

中古メガソーラーの購入を検討

メガソーラーを検討している時は、中古メガソーラーも含めてみてはいかがでしょうか。

中古メガソーラーは、新規設備とは異なる特長を持っています。

  • 発電や売電実績を確認できる
  • 設備の状況(故障個所や劣化している部分など)を資料でも確認できる
  • 新規設備よりも安く購入できる場合がある
  • 土地も含めて一括購入可能
  • 設置工事の依頼やFIT申請などの諸手続きを省略できる

発電や売電実績を確認できるということは、年間の収支や黒字化の判断を行うことが可能です。さらに手続きは一部省略できるため、スピーディに稼働を始められます。

ただし、中古メガソーラーの固定買取期間は、前オーナーの運用期間から差し引かれます。前オーナーが5年運用している場合は、残り15年間固定買取価格で売電できます。

メガソーラービジネスには失敗があることも理解しておく

メガソーラービジネスは、事業計画や出口戦略を立てたりさまざまなリスク対策を行ったりしなければ失敗してしまいます。また、FIT制度やFIP制度について理解することは、メガソーラーを成功させるために重要なポイントです。

太陽光発電投資やメガソーラーを活用したビジネスを検討している方は、今回の記事も参考に準備を進めてみてはいかがでしょうか。

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