太陽光パネルに火災保険をかけられる?相場や詳細についても解説

太陽光パネルに火災保険をかけられる?相場や詳細についても解説

太陽光発電の設置を検討している方の中には、太陽光パネルに火災保険をかけられるのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、太陽光パネルに火災保険をかけられるのか、保険の種類や重要性について詳しくご紹介します。太陽光発電における保険内容を把握したい方や、これから太陽光発電の導入を進めていく方などは参考にしてください。

太陽光発電の購入で適用されるのは原則メーカー保証のみ

太陽光発電および太陽光パネルに関する補償には、メーカー保証とメーカー以外から提供されている保険に分かれています。まずは、太陽光発電の導入時に適用されるメーカー保証について確認していきましょう。

出力保証とシステム保証は付帯

太陽光発電のメーカー保証とは、太陽光パネルをはじめとした機器に関する不具合を補償してもらえる制度のことです。

太陽光発電の購入時に付帯されているのが特徴で、一般的に出力保証とシステム保証を受けられます。

出力保証は、保証期間内にメーカー規定の数値を下回る出力を記録した際、太陽光パネルに関する無償の修理・交換サポートを受けられるものです。

一方、システム保証は、太陽光パネルを含む太陽光発電システムの製造過程で不具合が生じていた場合、無償で修理・交換サポートを受けられるサービスです。つまり、製造時の不具合で故障もしくは損失が発生した場合に、保証が受けられる制度です。

メーカーによっては自然災害補償が付帯される場合も

太陽光パネルや周辺機器メーカーによっては、メーカー保証に自然災害補償を付帯しているケースがあります。

自然災害補償は、主に台風や地震、洪水といった災害によって太陽光発電が破損した際に補償を受けられるものです。付帯状況はメーカーによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

火災保険とは何?

火災保険は、自然災害の他にも盗難や飛来物による太陽光発電の破損・損害に対して補償してくれる保険です。

なお企業の場合は、法人用の火災保険や企業総合保険などで太陽光発電の損害をカバーできます。内容は個人向けの火災保険と同様に、火災や爆発、風災、雪災、盗難、飛来物などによる損害の補償です。

火災以外にもさまざまな損害に対応してもらえるのが特徴で、太陽光発電の出力保証やシステム保証とは補償範囲が異なります。

太陽光パネルは火災保険の対象!

火災保険は、さまざまな損害に対して補償してもらえるのが強みです。また、太陽光パネルも補償の対象物としてみなしてもらえるので、太陽光発電を検討している方は要注目の保険と言えます。

続いては、太陽光パネルと火災保険の関係性や具体的な補償内容について詳しく解説していきます。

自然災害などによる損害を補償してくれる

自然災害などで太陽光パネルを含む太陽光発電システムが破損した際、火災保険によって補償してもらえます。

以下に主な補償内容を紹介します。

  • 火災による破損
  • 落雷による破損
  • 台風などの風災による破損
  • 雹(ヒョウ)や積雪による破損
  • 洪水といった水災による破損
  • 太陽光パネルなどの盗難
  • 飛来物の直撃による太陽光パネルの破損

また火災保険の場合は、残存物(被災後に損害を受けた設備や物など)の撤去や周辺の清掃に関する費用だけでなく、損害防止に関する補償まで対応しているのも強みです。

上記の火災保険と同様に、企業向けの企業総合保険も自然災害や盗難、飛来物といった損害に対して補償が適用されます。

住宅用太陽光発電の場合は家族の付随物として補償の対象

住宅用太陽光発電を設置している場合は、住宅総合保険や住宅火災保険で太陽光パネルや周辺機器の損害をカバーできます。

住宅火災保険は火災保険や企業総合保険と同じく、火災や風災、水災、落雷、爆発、飛来物による損害などを補償します。また住宅総合保険の場合は住宅火災保険よりも補償範囲が広く、他者からの暴力行為による損害、盗難、水漏れといった被害も含まれます。

産業用太陽光発電だけでなく住宅用太陽光発電も導入する方は、住宅総合保険や住宅火災保険についても確認してみましょう。

太陽光パネルに火災保険をかけるメリット

ここからは、火災保険および企業総合保険へ加入することで太陽光発電・太陽光パネルにどのようなメリットがあるのかわかりやすく解説していきます。

自然災害の影響を受けやすい太陽光パネルの損害リスクをカバー

自然災害や盗難といったリスクのある太陽光パネルの損害をカバーできるのは、火災保険ならではの強みであり、加入メリットの1つです。

メーカー保証のみでは、台風や火災といった自然災害、盗難や破壊行為などによる損害に関してまでは補償されません。さらに太陽光発電は外に設置されているため、台風や水災などによる被害も受けやすい環境です。

そこで火災保険へ加入しておけば、万が一自然災害や盗難などによる破損および発電停止などによる損失を受けても、保険で修理費用や損害をカバーできます。

電気的・機械的事故にも対応

火災保険および企業総合保険は、自然災害だけでなく電気的・機械的事故による損失にも対応しています。

電気的・機械的事故とは、補償対象設備のショートやスパーク、機械設備の動作によって発生した事故のことです。たとえば、太陽光パネルの破損によるショートおよび火災といったケースが電気的事故です。他にもホットスポットの発生・放置による発電量低下や火災事故は、電気的・機械的事故と言えます。ただし、経年劣化による事故は対象外なので注意しましょう。

火災保険および企業総合保険の電気的・機械的事故に関する補償項目は、太陽光発電のリスク対策を進めていくにあたって重要なポイントです。

法人の場合は動産総合保険でも火災保険と同等の補償

太陽光発電を運用している法人の場合は、企業総合保険の他、動産総合保険でも同程度の補償を受けられます。

動産総合保険とは、火災をはじめ台風や水災などといった自然災害による損害を補償してもらえる保険のことです。太陽光パネルやパワーコンディショナなどの太陽光発電システムも補償対象にできるため、補償を充実させる際にメリットがあります。

ただし、電気的・機械的事故に対する補償がないケースもあることから、各保険会社の企業総合保険や法人向け火災保険、動産総合保険を比較しながら自社の目的に合った保険を選ぶのが大切です。

太陽光パネルにおける火災保険の保険料相場

ここからは、太陽光パネルにかけることができる火災保険の保険料相場について確認していきましょう。

出力50kW程度なら2万円前後

保険会社や保険金額、太陽光発電の規模によって保険料は変わるものの、出力50kW程度なら年間の保険料の多くは1.5万~2万円台程度です。

一般的に火災保険の保険料は、保険金額および指定された保険料率で定められたり、太陽光発電の設備費用が計算に盛り込まれたりします。また設備規模が大きくなれば、その分保険料も上がります。

他にも太陽光発電の設置場所によっても保険料率が変わるため、相見積もりを取りながら慎重に検討しましょう。

動産総合保険は保険金額×3.0%前後

動産総合保険の保険料率は3.0%前後です。

たとえば太陽光発電の初期費用が2,000万円なら、「2,000万円×3.0%=年間6万円」程度です。電気的・機械的事故以外の損害を重視している場合や火災保険と組み合わせたい場合は、動産総合保険の保険料や内容についても比較検討しましょう。

火災保険以外にも太陽光パネルに重要な保険

太陽光パネルやパワーコンディショナなどの損害に備える場合は、火災保険だけでなく地震保険や休業補償保険といった保険についても検討してみるのが大切です。続いては、火災保険以外の太陽光パネルに関する保険を紹介していきます。

休業補償保険

休業補償保険とは、何らかの影響で太陽光発電の稼働が停止し、売電収入を得られなかった場合に補償してもらえる保険です。

具体的には、自然災害や火災などの発生時に太陽光パネルで発電できない状態に陥り、なおかつ本来得られるはずだった売電収入を失った際に補償される仕組みです。

補償対象期間は、発電停止中の他、太陽光パネルなどの部品交換や修理および取り寄せ期間とされています。

損害賠償責任保険

損害賠償責任保険(施設所有者賠償責任保険)は、自社で管理している太陽光発電所の管理不備もしくは自然災害で第三者に被害を与えてしまった際、賠償責任分の費用を補償します。

具体的には、第三者の所有する設備や建物の他、人に対して被害を与えた場合に保険で対応できるのが特徴です。また、残存物の撤去費用や第三者のお見舞い金についても、損害賠償責任保険で補償してもらえます。

たとえば、落雷で太陽光パネルが故障および発火し、近隣の店舗に延焼した際、損害額を損害賠償責任保険で対応できます。

地震保険

火災保険では対応していない地震に対する損害に備えられるのが、地震保険です。地震保険は火災保険とセットで加入するタイプで、個人・法人どちらの保険商品でも取り扱われています。

具体的には、地震を原因とする火災や補償対象設備の損壊、噴火による被害、津波による設備の流出や損壊などが補償内容とされています。

太陽光パネル向け火災保険の選び方

最後は、太陽光パネルに対する火災保険を選ぶ際に押さえておくべきポイントをわかりやすく紹介します。

保険会社ごとのプランに関する特色をチェック

太陽光パネルおよび周辺機器に対する火災保険をはじめとした保険を比較する際は、保険会社ごとのプラン内容や特色をチェックしておく必要があります。

火災保険や動産総合保険、企業総合保険などの基本的な補償内容は、どの保険会社でも比較的共通しています。ただし補償範囲や特約の内容、保険料率や保険金額などに違いがあるので、事前によく確認しておかないと「加入後に別の保険へ加入すればよかった」、「思っていた内容と異なる」といったケースにつながる可能性もあります。

そのため、保険を比較する時は「保険=どれも同じ」というイメージを持たないようにしながら確認していきましょう。

メンテナンスとセットのプランから比較検討する

太陽光パネルやパワーコンディショナなどの損害をカバーするために火災保険などへ加入する時は、「O&Mサービスの保険+メンテナンスサービス」を検討してみるのも大切です。

O&Mサービスとは、太陽光発電所の遠隔監視をはじめ、定期メンテナンスと修理交換、保険サービスまで対応している太陽光発電専門サービスのことです。

太陽光発電の維持管理を行うには、専門業者へメンテナンスの依頼および契約を交わす必要があります。保険とO&Mサービスを別々に契約すると、手続きに手間などがかかります。

一方、保険とのセットプランを用意しているO&Mサービスへ相談すれば、保険とメンテナンスサービスを利用できますし、1社にまとめることで特典を受けられる可能性もあります。

太陽光パネルの損害は火災保険でカバー!加入を検討すべき!

太陽光パネルやパワーコンディショナなどの損害は、いつ起きるかわかりません。そのため太陽光発電所のリスクを抑えるには、火災保険で備えるのも大切です。

太陽光発電のリスクに備えながら導入してみたい方や、火災保険や動産総合保険といった保険を含めて対応可能なサービスを探している方は、今回の記事を参考にしながらとくとくファームを検討してみてはいかがでしょうか。

弊社とくとくファームでは、稼働済みFIT型太陽光発電の売買仲介をはじめ、メガソーラーを含めた新規設置サービスを提供しています。また、導入後の運用保守まで対応いたしますので、火災保険の内容が気になる方もぜひお気軽にご相談ください。

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