エコキュートの水漏れの兆候と症状とは?その対処法も解説!

エコキュートの水漏れの兆候と症状とは?その対処法も解説!

お風呂に入るため、料理をするため、洗濯をするためなど、日常生活でエコキュートは私たちにお湯を供給してくれます。しかし、使い続けることで時折故障が起こることもあります。特に水漏れは、そのまま放置するとエコキュートの性能低下はもちろん、水道代の増加や他の部品への損傷を引き起こす恐れがあります。

今回の記事では、エコキュートの水漏れの原因、対処法、そして修理費用について詳しく解説します。

エコキュートに見られる水漏れの兆候

エコキュートで水漏れが起こると、特定の兆候が見られます。水漏れが発生したときに、よく出る3つのサインを紹介します。

  • お湯が出ない、もしくはお湯が冷水に変わる
  • 水道代と電気代が異常に高い
  • 「お湯がなくなりました」の警告が表示される

これらの症状が出ても、すぐに水漏れと断定できるわけではありませんが、水漏れの可能性を考慮して、適切な対処をおすすめします。

お湯が出ない、もしくはお湯が冷水に変わる

いつまでもお湯が出ない、一度お湯が出たのに水に戻ってしまう症状があれば注意が必要です。水を出してすぐにお湯が出ないのは通常なので問題はありません。しかし同じことが何度も起こるようであれば、ほぼ確実に水漏れだと思って間違いありません。お湯が出なくなったり、水に戻ってしまったりする場合は、お湯の配管の水漏れの可能性が高いです。

エコキュートは、沸かした熱い湯を水と混ぜて適温となり蛇口から出てきます。お湯の配管から水漏れが起こり、お湯より水のほうが蛇口に届く割合が高くなり、お湯の温度が安定しなくなってしまうためこのような症状が起こります。

水道代と電気代が異常に高い

普段通りの使い方をしているのに、突然、水道代や電気代が高額になってない?と思ったとき、

これも水漏れの可能性が考えられるサインです。水漏れが発生すると、通常の使用量を超える水が無駄になり、その結果、水道代などの料金が増加します。

エコキュートには、水漏れを知らせる機能や視覚的に確認できる機能が部分が備わっているものもありますが、全ての水漏れに対応しているわけではありません。例え、水漏れを示す警告が表示されないときでも、水道代などの料金が通常よりも大幅に増えていると感じたら、水漏れが起きている可能性を疑ってみることを忘れずに。

「お湯がなくなりました」と警告が表示される

エコキュートのリモコンなどに「お湯がなくなりました」というメッセージが現れたら、注意が必要なサインかもしれません。エコキュートは通常、夜間にお湯を沸かし、そのお湯を日中使用します。そのため、1日に使用する十分なお湯が沸き上げられていることになります。それにもかかわらず、「いつもよりたくさんのお湯を使ったわけでもないのに警告が現れた」、「いつもより早い時間帯に警告が現れた」という状況が起きている場合、エコキュートが水漏れを起こしている可能性が高まります。

エコキュートの水漏れの原因は何か?

エコキュートが水漏れを起こす原因は、様々な要素によるものです。以下にその主な要因を挙げてみます。

  • エコキュートの耐用年数が過ぎている
  • 定期的なメンテナンスがされていない
  • エコキュートを長期間使っていない
  • 凍結によって配管が損傷している
  • エコキュートの設置場所を移動させた
  • これらの要因があてはまっていないか、水漏れの原因を探って、適切な対策をとりましょう。
  • 一つずつ見ていきましょう。

エコキュートの耐用年数が過ぎている

全ての製品には一定の寿命があり、エコキュートもその例外ではありません。エコキュートの寿命は一般的に約10年から15年とされています。ただしこれは大まかな数値で、エコキュートの設置環境や使用頻度によって変わってきます。

エコキュートの寿命が近づくと、装置自体が機能しなくなったり、長期間の使用による配管やゴム製のパッキンが硬化して亀裂が入り、それが水漏れを引き起こす可能性があります。

エコキュートを使い始めて10年から15年以経過しているのであれば、水漏れの可能性を疑い、メンテナンスを行うことをおすすめします。

定期的なメンテナンスがされていない

エコキュートは、定期的なメンテナンスを行うことで寿命を延ばしたり、水漏れなどの問題を未然に防ぐことができます。

メンテナンスというと、専門の業者に依頼する必要があると思われがちですが、自分で行えるメンテナンスもあります。例えば、浴槽につながる配管やフィルターを定期的に掃除することも、有効なメンテナンスの一つです。

また、自分でメンテナンスをするときは、貯湯タンクのケアを忘れないようにしましょう。日本の水道水は非常に高い水質基準ですが、微量の不純物は残っています。これらが蓄積すると、配管の詰まりや水漏れの原因になることがあるためです、

貯湯タンクのメンテナンスには、定期的な排水が必要です。排水を行うことで、不純物を定期的に排出し、配管の詰まりや水漏れを防止することができます。しかし自身で行うメンテナンスには限界があるので、年に一度は専門業者によるメンテナンスをおすすめします。

エコキュートを長期間使っていない

エコキュートは、単身赴任、長期間の出張や旅行などで長い期間使わないと、水漏れが発生することがあります。ただし、エコキュートを久しぶりに使用したときに、水抜き栓から水漏れが見られた場合、これは内部の減圧によるものなので故障ではありません。

一方で、お湯を出しているのにいつまでも水しか出てこないときは、水漏れの可能性があるので注意が必要です。長期の不在が予想される場合、予防策として、事前に貯湯タンクの水抜きを行っておくことをおすすめします。

凍結によって配管が損傷している

寒冷地でのエコキュートの使用には注意が必要です。北海道や東北地方など、冬季に気温が大きく下がる地域では配管が凍結し、それが原因で水漏れが発生することがあります。寒い季節に備え、配管に保温材を巻いたり、紫外線から守る遮光テープを使ったりして、凍結防止対策を行ってください。

しかし気温が極端に下がると、上記のような対策を施しても配管が凍結することがあります。そんな時は、慌てずに配管を布やタオルで包み、ぬるま湯をゆっくりとかけて凍結した配管を解かします。ただし、急速に温度を上げることは避けてください。高温のお湯を直接かけると、配管に急激な温度変化が生じ、ひび割れや劣化を引き起こす可能性があります。凍結解除は慎重に、そして急がずに行いましょう。

エコキュートの設置場所を移動させた

エコキュートの設置場所を変更すると、ホースがずれたり、配管が歪んだりして、水漏れの原因になることがあります。これは自分でエコキュートを動かしたときに起こりやすいこと。専門業者に依頼すれば、配管やホースのズレや歪みを適切に管理し、水漏れのリスクを最小限に抑えることができます。「ちょっとだけの移動だから」と自分でエコキュートを動かすことは、リスクがあることを知っておきましょう。

はじめは問題なく使えても、時間とともに小さなズレや歪みが大きくなって、水漏れを引き起こす可能性があります。エコキュートの移動は、たとえ少しの距離であっても、専門業者に依頼することを検討することをおすすめします。

対処が必要ない水漏れ

エコキュートを使っていて、水漏れを疑ってしまう状況はしばしばありますが、以下のような時には対処は必要がないこともあります。

安全弁からの水漏れ

エコキュートには安全装置としての「安全弁」が付いています。この弁は、内部の圧力が異常に高まったときに働き、安全のために水を外部に放出します。そのため、一時的に水が漏れることもありますが、これは正常な作動です。しかし、連続して水が出続ける場合は、専門家に相談してください。

長期間使わずに水抜き栓から水が出る

エコキュートを長期間使わなかったときに起きる水漏れで、これは内部の減圧によるものであり、故障ではありません。そのため、特に対処は必要ありません。

初期動作時の水滴

新しくエコキュートを設置したときや、長期間使っていないエコキュートを再稼働させるときに、初期動作として一時的に水が滴ることがあります。これは正常な動作であり、問題ではありません。ただし、一度配管の水を拭き取り、配管にひびや亀裂がないかの確認を念のためにしてください。

エコキュートが水漏れした時の応急処置

対処が必要な水漏れが発生した時は、専門家に修理を依頼するのが理想的ですが、すぐに来てもらえない場合もあります。その間、水漏れが放置されると、無駄な水道や電気代がかかったり、、他の部分に影響をおよぼす可能性があるので、応急処置を必ず行なってください。

まずは、エコキュートの停止です。停止方法はメーカーによって異なりますが、一般的には以下の手順で停止できます。

  • ・リモコンから電源をオフ
  • ・コンセントを抜く
  • ・元栓や止水元栓を閉める
  • ・本体内部のブレーカーを落とす

これらの操作ができない、またはどうすればよいかわからない場合は、メーターの近くにある止水栓を閉めてください。しかし止水栓を閉めてしまうと、家全体の水利用ができなくなるため、最終手段だと思ってください。

修理費用を節約のために、自分で配管などをさわるのはできるだけ避けてください。逆に問題を悪化させ、修理費用がかさむことがあるためです。

エコキュートの水漏れ修理にかかる費用

エコキュートの水漏れ修理にかかる費用は、漏れている箇所や規模により変わります。

メーカー修理と専門業者による修理にかかるおよその費用を紹介します。

メーカー修理の場合

エコキュートが保証期間内であれば無償修理が可能です。ただし、保証期間を過ぎている場合や保証が適用されない場合には費用が発生します。メーカーの修理費の目安は以下のとおり。

  • 水漏れの場合:約16,000円~70,000円程度
  • 本格的な修理や交換を行う場合:約85,000円~170,000円程度

※特に、室外機ヒートポンプユニット内部の冷媒回路故障の場合は、この上限を超える場合があります。

ただし、メーカーが推奨していない使い方や、自然災害などが原因の故障であれば保証期間内でも修理費用がかかることがありますので注意してください。

専門の修理業者を利用する場合

設置業者や他の専門修理業者に依頼した場合、メーカーの保証は適用されないことが一般的です。その場合の費用目安は以下の通り。

  • 配管周りの修理だけの場合:約10,000円~30,000円程度
  • 基盤全体・ヒートポンプ内部品の交換が必要な場合:10万円以上
  • 貯湯タンクの全体の交換が必要な場合:30万円以上

配管周囲のみの修理であれば、メーカー修理よりも安く済むことがあります。ここでいう配管周りの修理には、配管の一部やパッキン部分の修理も含まれます。

対処が必要なエコキュートの水漏れは早急に対応を

エコキュートを使っていれば、水漏れなどの問題にはいずれ直面することになります。しかし見て見ぬふりをしたり、まだ大丈夫だろうと軽視すると、エコキュート本体の交換や買い替えが必要になるなど、大きな問題に発展しかねません。

また、故障が継続すると水道代や電気代が高くなり、他の部位まで故障するリスクが高まります。足が痛くてかばっていたら、反対の足まで痛み出すみたいな人の体と同じようなものですね。

水漏れなどの症状が見られたときは、早め早めの応急処置をして、メーカーや専門の修理業者に対応を依頼しましょう。それが大きなトラブルを未然に防ぐことにつながります。

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