エコキュートは、エコロジーと経済性を兼ね備えた給湯器として多くの家庭で採用されています。しかし、その選び方やメンテナンスには多くのポイントがあり、知らないと後悔することも。
この記事では、エコキュートの故障を未然に防ぐための選び方、メンテナンス法、修理・交換時の業者選びに至るまで、総合的な知識を提供します。
エコキュートを長持ちさせ、快適な暮らしを送るためのヒントが満載です。エコキュートの故障によるストレスや出費を大幅削減ために役立ててください。
エコキュートが故障!最初にするべき対応は?
エコキュートが故障すると、多くの人が「今、何をすればいいの?」と頭を抱えてしまうのではないでしょうか。そんな時に確実に行動できるよう、以下で状況別の対応方法を詳しく解説します。
メーカー保証期間中ならメーカーへの連絡が先決
エコキュートが故障した場合、メーカー保証期間内であれば最初にメーカーに問い合わせることが重要です。無償での修理や交換が可能なケースが多いため、このステップは絶対に外せません。
通常、メーカーの保証期間は1~2年ですが、有料の延長サービスを利用している場合は最大で3~10年にも及ぶことがあります。
メーカーに問い合わせる前に、エコキュートの型番や購入日、エラーコードなどの情報を控えておくとスムーズに対応してもらえます。
マンションや賃貸住宅なら管理会社に連絡
賃貸やマンションに住んでいる場合、エコキュートの故障が発生したら、まずは管理会社に連絡を取りましょう。特に賃貸物件では、給湯器の修理・交換は通常、管理会社の責任となります。
分譲マンションの場合は、費用は自己負担になることが多いですが、共用部分での工事が必要な場合は、管理者の許可が必要です。
そのため、賃貸・分譲に関わらず、エコキュートが故障した場合は、一度管理会社や管理者に連絡を取ることが非常に重要です。これにより、無駄な費用を支払うリスクを避けられます。
保証期間外なら複数業者の見積もりを比較
保証期間が過ぎている、または業者への修理依頼が必要な場合は、複数の給湯器専門業者から見積もりを取ることを強くおすすめします。業者選びで失敗すると、後々大きなトラブルにつながる可能性もあります。
見積もりを取る際には、「見積もり料金」が発生する業者もいるので、その点もしっかりと確認してください。また、口コミや評判も参考にすると、より信頼性の高い業者を選ぶ手助けになります。
エコキュートが故障する3つのパターン
エコキュートが故障すると、その原因は次の大きく3つのパターンに分けられます。
- 初期故障
- 偶発故障
- 摩耗故障
それぞれの故障パターンには独自の対処法がありますので、以下で詳しく解説していきます。
購入直後の「初期故障」
初期故障とは、エコキュートが新しく設置された直後に発生する故障を指します。
このような故障は、施工業者のミスやエコキュート本体の初期不良が主な原因とされています。
初期故障の場合、メーカーや施工業者に連絡をすれば、多くのケースで無償で対応してくれる可能性が高いです。
保証期間内であれば特に、故障や違和感を感じたらすぐにメーカーや施工業者に連絡を取ることが重要です。早めの対応で、後々の手間や費用を大幅に削減することが可能です。
予期せぬ「偶発故障」
偶発故障とは、設置後に時間が経過してから突然発生する故障を指します。
このタイプの故障は、施工業者のミスや小さな不具合が積み重なって大きな問題に発展することが多いです。証明が難しく、保証期間を遡って適用させるのは困難です。
そのため、エコキュート使用中にわずかな不具合を感じた場合でも、保証期間内に点検を受けることが大切です。これにより、未然に故障を防ぐ可能性が高まります。
長期使用による「摩耗故障」
摩耗故障は、長年の使用によってエコキュートの内部部品が摩耗し、故障が発生するケースを指します。
エコキュートの一般的な耐用年数は約10年~15年とされています。その期間を超えて使用している場合、新しいエコキュートに買い替えることを検討する方が賢明です。
長年使用していると、一部の修理では解決しきれず、他の部分にも故障が起きる可能性が高まります。そのため、摩耗故障が疑われる場合は、全体的な点検や買い替えを真剣に考えるべきです。
エコキュートの故障についてよくある事例とその原因
エコキュートの故障は多種多様ですが、一般的によく遭遇する故障事例をピックアップして、その症状や原因、そして対処法について詳しく解説します。
エラーコードが表示される
エラーコードが表示された場合、それはエコキュートが何らかの問題を検出したサインです。各メーカーによっては、エラーコードで故障箇所が特定できるようになっています。
一部のエラーコードは自分で解消できる場合もありますが、貯湯タンクやヒートポンプに関するエラーは専門業者の介入が必要です。
例えば、パナソニックのエコキュートでは「U〇〇」といったエラーコードは自分で対処可能とされています。しかし、複雑なエラーコードが出た場合は、早めに専門業者に連絡を取ることが重要です。
タンクからの水漏れがある
タンクからの水漏れは、三方弁、混合弁、風呂循環ポンプなど特定の部品が壊れている可能性が高く、修理が必要です。
リモコンが操作できない
浴室リモコンや台所リモコンが反応しない場合、内部の故障が考えられます。この場合、新しいリモコンに交換する必要があります。
お風呂からお湯がでない
お風呂からお湯が出ない場合、多くの場合は湯はり混合弁、水量センサー、湯はり電磁弁、サーミスタなど内部の部品に問題があります。具体的な故障箇所は専門業者の点検が必要になります。
お湯の温度調整ができない
お湯の温度が適切に調整できない場合、混合弁や貯湯ユニット基板などが故障している可能性があります。冬場であれば、配管が凍結している場合も考慮に入れて、早めに専門業者に点検を依頼することが重要です。
お湯の量が設定通りではない
お湯の量が設定と異なる場合、水位センサーや貯湯ユニット基板に問題がある可能性が高いです。この故障も内部の不具合になるので、修理・点検をメーカーや業者に依頼する必要です。
断水や凍結で水もでない
断水や凍結によって水が出ない場合、それは厳密には「故障」ではありません。自然の復旧を待つのが最も安全な対処法です。
この状況で無理に操作を試みると、逆に本当の故障を引き起こす可能性があります。そのため、自然に状況が解消するのを待つことが推奨されます。
エコキュートの故障から修理完了までの時間と対処法
エコキュートの修理や交換にかかる時間は、故障の内容や状況、さらには工事の規模によって変わりますが、一般的には半日以内で完了するケースが多いです。
ただし、特定の条件下では1日以上かかる可能性もあります。例えば、以下のような状況では修理時間が延びる可能性が高いです。
- 部品が在庫切れで取り寄せが必要な場合
- 古いタイプの部品が必要で、それが取り寄せに時間がかかる場合
- エコキュート本体の取り替えや移動が必要で、基礎工事が伴う場合
もし修理が当日中に完了しないと、お風呂に入れなくなる可能性があります。そのような状況に備えて、以下のような対処法が考えられます。
- 銭湯やネットカフェで一時的に対処する
- 簡易追い焚き機を使用する
- 水不要のシャンプーやボディウォッシュを使用する
- 知人や親戚の家でお風呂を借りる
修理や交換が必要になる前に、どの程度の工事が必要かを事前に現地調査で確認することが大切です。それによって、どれくらいの時間がかかるのか、またどのような対処が必要かが明確になります。
エコキュートのメーカー保証期間は何年かしっかり確認
エコキュートが故障した場合、メーカー保証が適用される可能性があります。この保証は、基本的には無料で提供される「標準保証」と、別料金で延長できる「延長保証」の二種類が存在します。
以下は、いくつかの主要メーカーの保証期間の一例です。
メーカー | 標準保証 | 延長保証 |
---|---|---|
パナソニック | 1年 | 5年、8年、または10年 |
三菱電機 | 2年 | 5年、8年、または10年 |
ダイキン | 1年 | 10年 |
コロナ | 2年 | 5年、8年、または10年 |
日立 | 1年 | 7年または10年 |
延長保証は、購入後の一定期間内にしか適用できないので、早めに決断することが重要です。購入後に「調子が悪いから延長しよう」と思っても、その時には契約ができない可能性があるのでご注意ください。
エコキュートの修理や交換には、火災保険が適用されるケースもあります。特に「風災補償」が付帯している火災保険では、強風やその他の自然災害による被害が補償の対象となることがあります。
ただし、火災保険の契約内容によっては、このような補償が含まれていない場合もあるので、自分が加入している火災保険の詳細を確認することが重要です。
エコキュートの故障か寿命か?見極めのポイント
エコキュートが不調を示したとき、それが単なる故障なのか、それとも機器の寿命が近づいているのかを見極めることが重要です。ここでは、交換の判断基準となるポイントを詳しく解説します。
10年以上使っているなら交換の考え時かも
エコキュートの一般的な寿命は約10年~15年とされています。この期間を超えて使用している場合、交換を検討するタイミングが来ている可能性が高いです。
耐用年数を過ぎると、故障が頻発し、維持費が増加するリスクがあります。さらに、古いモデルでは部品が製造終了している場合もあり、修理が困難になることも考慮に入れましょう。
エラーメッセージが頻発するなら交換を検討するサイン
エコキュートは貯湯タンクとヒートポンプの2つの主要な部分から構成されていますが、これらは独立した設備ではなく、連動して動作します。そのため、一部で問題が発生すると、他の部分にも影響を及ぼす可能性があります。
頻繁にエラーが出る場合、修理や点検のコストがかさむため、新しい機種への交換を検討することが賢明です。
高額な修理費用がかかるなら、新しいエコキュートに交換する方が経済的
エコキュートの交換にかかる費用は、業者や工事内容によって異なりますが、一般的には約40万円~50万円程度です。修理の見積もりがこの金額を超える場合、新しいエコキュートに交換する方が経済的にお得な場合があります。
特に、古いモデルの場合、部品の取り寄せに追加費用がかかることもあります。このような状況では、新しいモデルに交換することで、長期的にコストを抑えることが可能です。
エコキュート故障時にかかる修理・交換費用の目安
エコキュートは、エネルギー効率の高い給湯器として日本の家庭で広く使われています。しかし、長い使用期間や不適切なメンテナンスによって故障が発生することもあります。エコキュートの故障でかかる修理や交換費用の目安についてご紹介します。
修理が必要な症状と原因
- お湯が止まらない:水位センサーの故障や循環口の汚れが考えられます。
- 足し湯機能で温かいお湯が出ない:エコキュートの基盤に不具合がある可能性があります。
- 水やお湯が出ない:止水栓のトラブルや断水、凍結が原因であることが多いです。
- 給湯温度が不安定:水栓の不具合やエコキュート自体の不具合が考えられます。
修理費用の相場
修理費用は故障の種類や必要な部品によって大きく異なります。以下は一例です。
- お湯に関する修理:約17,000~50,000円
- 水漏れが起きている:約15,000~75,000円
- 異音が響く:約20,000~35,000円
- ヒートポンプユニットの調子が悪い:約35,000~170,000円
人気メーカー別の修理費用相場
- パナソニック:15,000円から75,000円程度
- 三菱:10,000円から180,000円
- ダイキン:20,000円から70,000円程度
修理と交換、どちらがおすすめ?
エコキュートの使用年数が10年に近い場合、修理よりも交換を検討する価値があります。交換費用は、本体価格と施工費込みで350,000円から600,000円程度が相場です。
以上のようなことから、エコキュートの修理費用は、故障の種類やメーカーによって大きく異なります。修理が必要な場合は、まずは専門の業者に診断を依頼し、修理と交換のどちらが最も経済的かを検討することが重要です。
エコキュート故障時の修理依頼先を選ぶべきポイント
エコキュートが故障したとき、修理や交換を依頼する先は大きく「メーカー」と「給湯器専門業者」の2つに分かれます。それぞれの選択肢にはメリットとデメリットがありますので、以下で詳しく解説します。
保証期間内ならメーカーに問い合わせよう
もしエコキュートが故障した場合、まず確認するべきは保証期間内かどうかです。保証期間内であれば、メーカーが無償で修理や交換を行ってくれる可能性が高いです。
主要メーカーとその保証期間
メーカー | 標準保証 | 延長保証 |
---|---|---|
パナソニック | 1年 | 5年、8年、または10年 |
三菱電機 | 2年 | 5年、8年、または10年 |
ダイキン | 1年 | 10年 |
コロナ | 2年 | 5年、8年、または10年 |
日立 | 1年 | 7年または10年 |
保証期間内であれば、メーカーに問い合わせて修理や交換の手続きを進めましょう。
保証期間外なら給湯器専門業者がおすすめ
保証期間が過ぎている場合、メーカーに修理を依頼すると高額な費用がかかる可能性があります。このような場合、給湯器専門業者がおすすめです。
24時間365日対応している業者も多く、急な故障にも迅速に対応してくれます。ただし、給湯器専門業者にも悪質な業者が存在するため、口コミや評価をしっかりと確認することが重要です。
またよく見聞きするのが、見積もり段階で提示された費用と、実際に請求される費用が大きく異なること。事前の確認を怠らないことをおすすめします。
エコキュートの故障時には、保証期間や修理・交換費用、対応の柔軟性などを考慮して、メーカーか給湯器専門業者かを選びましょう。どちらにも一長一短がありますので、自分の状況に最も合った選択をすることが大切です。
信頼できるエコキュート修理業者の見分け方
エコキュートの故障は、お風呂や日常生活に直接影響を与えることが多いため、修理・交換業者の選び方は非常に重要です。以下で、業者選びのポイントとその詳細について解説します。
素早い対応が可能な業者
故障が発生した場合、早急な対応が求められます。特に、お風呂が使えないなど日常生活に支障が出る場合は、24時間年中無休で対応してくれる業者がおすすめです。
土日祝日や深夜・早朝でも対応してくれる業者
故障は予測できないものです。そのため、土日祝日や深夜・早朝でも対応してくれる業者を選ぶことで、いつでも安心です。
資格保有者がいる業者
エコキュートの修理・交換には国家資格が必要です。そのため、スタッフが資格保有者である業者を選ぶことが重要です。
水道局指定の業者
各自治体が認める水道法施行令に定められた基準に合う業者は「指定給水装置工事事業者」として公表されています。これは、業者が信頼性を有している証拠です。
見積もりや出張料、キャンセル料が無料の業者
修理・交換を依頼する際には、見積もりを取ることが大切です。しかし、業者によっては見積もりで料金が発生する場合もあります。コストを抑えたい場合は、見積もりや出張料、キャンセル料が無料の業者がおすすめです。
実績豊富で知名度が高い業者
テレビCMを放送しているなど、知名度が高い業者は一定の信頼性があります。特に、多くの実績がある業者であれば、比較的安心して依頼できるでしょう。
口コミや評判もチェック
悪質な業者を避けるためには、口コミや評判も重要な判断材料となります。インターネットでのレビューを確認するなどして、事前に業者の評価をチェックしましょう。
エコキュートの修理・交換業者選びは、多くのポイントに注意を払う必要があります。特に、素早い対応、資格保有者の存在、料金の透明性などは重要な要素です。これらのポイントを押さえて、最適な業者を選びましょう。
エコキュートを新しくするときの選び方とメンテナンス法
エコキュートを新しく購入する際や、既存のものを長持ちさせるためには、何を基準に選び、どのようにメンテナンスすればよいのでしょうか。以下で詳しく解説します。
エコキュートの選び方
- 予算に合わせて選ぶ 予算は、多くの人にとって最も重要な選定基準です。しかし、安さだけで選ぶと後で手をかけることが多くなる可能性もあります。
- 設置場所の広さに合わせて選ぶ 設置場所の広さによっては、大きなエコキュートが設置できない場合もあります。そのため、スペースを効率よく使えるサイズを選びましょう。
- 家族構成でタンク容量を選ぶ 家族が多い場合や、一度に多くのお湯を使う場合は、タンク容量が大きいものを選ぶと便利です。
- 居住地域の気候に合わせて選ぶ 寒冷地に住んでいる場合は寒冷地仕様、海辺に住んでいる場合は耐塩害仕様のエコキュートがおすすめです。
故障を防ぐためのメンテナンス法
- 日常的なお手入れ ふろ循環アダプターの掃除 リモコンの掃除
- 月に1回程度の点検 時刻の確認 漏電遮断機の確認
- 年に2~3回程度の点検
逃し弁の点検
貯湯ユニットの掃除
配管の点検 - 半年に1回程度の点検 ふろ追いだき配管の清掃
- プロによる定期点検 メーカーの推奨するメンテナンス以外にも、定期的に専門業者による点検を受けることで、未然に故障を防ぐことが可能です。
エコキュートの選び方とメンテナンスは、その寿命や性能を大きく左右します。予算や家族構成、居住地域の気候などに合わせて選び、日常的なお手入れから専門業者による定期点検まで、しっかりとメンテナンスを行うことで、エコキュートを長持ちさせましょう。
まとめ:エコキュート故障時は修理か交換かの見極めが大事
エコキュートは日本の多くの家庭で利用されている給湯器ですが、その選び方やメンテナンスには様々なポイントが存在します。
選び方については、予算、設置場所、家族構成、そして居住地域の気候によって最適なモデルが変わります。また、日常的なメンテナンスが故障を防ぐカギとなります。頻度に応じたお手入れや点検が必要で、これによって故障のリスクを低減できます。
故障が起きた場合の対処法や、修理・交換を依頼する業者選びも重要です。特に保証期間や業者の信頼性は、修理・交換費用を抑えるために不可欠です。
これらの要素を総合的に考慮することで、エコキュートを長持ちさせることが可能です。この記事を参考に、エコキュートの故障を未然に防ぎ、快適な暮らしを手に入れましょう。
エコキュート交換専門店とくとくショップでは、オール電化導入のためのご相談、お見積もりやお問い合わせ、エコキュートの入れ替え・取り替えをお考えのお客様へ特別価格にてご提供いたします。
少しでも関心をお持ちの方は、ぜひメールやお電話、LINEでも受け付けておりますのでお気軽にお問合せください。