最近、太陽光発電について調べていると、「やめた方がいい」という意見を見かけることがあります。しかし、太陽光発電は今でも価値のある財産として購入することができます。なぜ、「やめた方がいい」という人がいるのでしょうか。この記事では、太陽光発電に対する否定的な意見が出る理由と、今後の太陽光発電の活用方法について解説します。
「太陽光発電はやめたほうがいい」と言われる理由
太陽光発電に対して「やめた方がいい」と言われる理由は何でしょうか。以下に、その主な理由を紹介します。
太陽光発電の投資収益性
太陽光発電に投資する場合、FIT制度（固定価格買取制度）による売電価格の低下が問題視されることがあります。しかし、この価格低下は設置費用の下落とも関連しており、太陽光発電の導入費用が大幅に削減されていることが挙げられます。例えば、5kWの設備の導入費用は2012年に233万円だったものが、2022年には80万円まで下がっています。また、太陽光パネルの性能が向上しているため、売電価格の低下にもかかわらず、元が取れる仕組みが確立されています。従って、売電価格が下がっても、長期的に見た場合には太陽光発電に投資することが有益であることが言えます。
太陽光発電システムの不具合
太陽光発電を設置する場合、業者の選び方が重要となります。自宅の屋根に太陽光発電を設置するには、専門知識と技術が必要となります。粗悪な業者に依頼してしまった場合、雨漏りなどの不具合が発生する可能性があります。業者選びでは、価格だけでなく、実績や口コミなども重要なポイントとなります。施工実績が豊富で、ベテランの職人が施工に携わる業者であれば、設置中・設置後のトラブルはほぼ起こりません。太陽光発電の導入に失敗しないためにも、業者選びは慎重に行うことが重要です。
思わぬ出費が発生
太陽光発電システムは設置したら終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要であることは間違いありません。一部の人は、設置費用だけを考えているため、メンテナンス費用が必要になることにより、利益が減ると感じるかもしれません。しかしながら、メンテナンスは一定の発電効率を保つためにも必要不可欠であり、また事故を予防するためにも必要です。太陽光発電システムは10年以上使用するものであるため、施工業者が責任を持って定期的に点検を行うことは安心材料となります。設置費用だけでなく、長期的な視野を持って契約内容を判断することが重要です。良心的な業者は、設置費用の見積もりの中にメンテナンス費用を含めたり、無料でメンテナンスを提供することもあります。見積もりを依頼する前に、メンテナンスに関しても確認しておくことが大切です。
太陽光発電での損得を左右する要因と成功するための秘訣
太陽光発電を導入して、うまくいったと感じる人もいれば、そうでない人もいます。なぜ太陽光発電で「得をした人」と「損をした人」が出るのか、その理由は何でしょうか。具体的に見ていきましょう。
太陽光発電についての正しい知識をもっているか？
太陽光発電システムには、多種多様なメーカーや機器があります。そのため、今後購入する予定がある場合は、自分にとって最適なメーカーやパネルがどのようなものなのか、また自分が住んでいる地域にどのようなパネルが適しているのかなど、ある程度の知識を持っておくことが重要です。購入前に事前に勉強をしておけば、業者からの説明に疑問がある場合はすぐに質問できますし、自分の希望も伝えることができます。もし「こんなはずではなかった」という状況を避けたいのであれば、購入前に不明な点をすべて解決しておくことが必要です。
1社だけで決定するのではなく複数の業者を比較しているか？
太陽光発電設備を購入する際には、複数の業者を比較検討してから契約することを強くおすすめします。多くの施工業者が存在しており、中には優良業者と悪徳業者が混在しているため、1社だけの見積もりを受けて契約すると適正な価格や内容がわからず、損をする可能性が高くなります。
複数の業者の見積もりを比較することで、適正な価格と内容で契約することができます。実際に、複数社と比較すると10万円～30万円程度の価格差が生じることがあります。
大きな出費になる太陽光発電設備の購入にあたっては、慎重な検討が必要です。複数の業者の見積もりを取り、納得のいく契約をするようにしましょう。
太陽光発電で利益を上げるためには、見逃せない自家消費による節約
太陽光発電を導入する魅力の1つは、余剰電力を売電できることです。しかし、最近は売電価格が低下し、電力会社の電気代が上昇しているため、自家消費（発電した電力を自分で使う）による電気代の節約が大きなメリットとなっています。
たとえば、夜間の電気代が安いプランに加入し、昼間は太陽光発電からの電力を使用して夜は安い電力を購入して使うことで、昼間の電気代を大幅に節約することができます。
さらに、昼間に電気を買わなくて済んだ分も太陽光発電による利益だと考えることができます。また、蓄電池を併用することで、昼間は太陽光発電からの電力、夜は蓄電池からの電力を使用することで、ほぼ0円の電気代で済ませることも可能です。
これからの太陽光発電は売電よりも自家消費がお得
太陽光発電で得られる電力を売電する場合、電力会社から買い取り価格が支払われます。しかし、その買い取り価格が、近年下がり続けていることが課題となっています。特に、設備の価格が下がる一方であるため、新規に太陽光発電設備を導入する場合は、投資回収までにかかる期間が長くなりつつあります。
それに対して、自家消費による電気代の節約は、直接的に現金的なメリットがあります。昼間に発電した電力を使うことで、電気代が安い夜間の電力を購入して使用することで、大幅な節約効果があります。夜間の電力代が、昼間の電力代よりも約半分となっていることが多く、その差額が節約できることから、自家消費によるメリットは大きいといえます。
さらに、蓄電池の導入により、太陽光発電から得られる電力を余すことなく自家消費することができます。昼間に発電した電力を蓄電池に貯め、夜間に使用することで、夜間に購入する電力量を大幅に削減することができます。蓄電池によって、自家消費による電気代の節約は一層実現可能となります。
以上のように、太陽光発電の自家消費によるメリットは大きく、投資回収期間も短縮できます。設備の価格が下がり、省エネによる節約の意識が高まる中、太陽光発電の自家消費は今後ますます注目されることでしょう。
本当に太陽光発電の設置をやめたほうがいいケースはあるのか？
太陽光発電の初期費用が高くて採算が合わない場合は、あきらめたほうが良いでしょう。例えば、スペースが狭かったり設置場所が特殊な形状をしている場合、設置できるパネルの数が少なくなります。しかし、パネルが少なくなっても初期費用は安くならないことがあります。パネル代は減るかもしれませんが、他の設備や工事費用はあまり変わらないためです。実際にかかる費用を何年で回収できるかは設置環境によって異なるため、事前にシミュレーションを行い、採算性を確認することが大切です。
ただし、現在の制度では10年間は固定価格で売電ができます。この期間中に設置費用を回収し、その後は自家消費によって電気代の節約ができます。長期的に見ると、太陽光発電のメリットがデメリットを上回る場合が多いです。ただし、太陽光発電の導入には多額の資金が必要であり、事前に計画を練ってから導入することが望ましいです。
屋根が老朽化していて太陽光パネル設置ができない場合
太陽光発電を設置する際には、古い屋根では設置ができない場合があります。施工マニュアルには設置基準があり、古すぎる屋根や垂木や野地板のない屋根などは設置ができないことがあります。また、急勾配の屋根も設置が難しい場合があります。太陽光発電を導入する前に、屋根の状態を確認し、必要に応じてリフォームが必要かどうか業者に相談することをおすすめします。
気象条件の影響で発電量が少ない場合
地域によっては、雪の多さなどの理由で太陽光発電の年間発電量が制限されることがあります。しかし、発電量が少ない地域でも、他の地域と比べてわずかに不利になる程度です。初期費用を短期間で回収することは難しいかもしれませんが、10年間の売電と自家消費による電気代の節約を考慮すれば、回収は十分可能です。
また、積雪が多い地域でも太陽光発電は十分に導入可能です。積雪による制約があるかどうかは、地域ごとに異なりますので、「NEDO（国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構）」のウェブサイトを参考に地点別の発電量情報を確認することをおすすめします（https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100113.html）。
太陽光発電は地域によって適応性があり、制約がある場合でもメリットを享受できることが多いです。専門家と相談しながら、自身の地域の条件を考慮して太陽光発電の導入を検討しましょう。
電気をほとんど使用していない場合
太陽光発電を設置する意味があるかどうかは、個々人の生活スタイルによって異なります。例えば、日中は外出していてほとんど電気を使用しない方や、早く寝るため夜間の電力をほとんど消費しない方にとっては、太陽光発電の設置はあまり意味がありません。
特に、2023年の売電単価が低くなっている状況では、売電による経済的なメリットは限定的です。そのため、電力を自家消費することが経済的にも有利な選択となります。
また、5年から10年以内に家の売却を検討している方にとっても、太陽光発電の導入は考え直した方が良いかもしれません。太陽光発電は素晴らしいシステムですが、将来のライフスタイルや計画に合わせて検討することが重要です。
太陽光発電の導入は個別の事情に応じて判断すべきです。自身のライフスタイルや将来の計画を考慮しながら、よく検討してください。
太陽光発電の活用は売電から自家消費へ！購入費用を安く抑えることもポイント
太陽光発電の導入において、作った電気の「自家消費」が今後のトレンドとなっています。電気代の上昇が続く現在では、売電収入だけを考えて太陽光発電を導入するのは時代にそぐわないかもしれません。
初期費用を早く回収するためには、売電単価にこだわるよりも、設置時のコストを抑える方法を検討することが重要です。特に電力使用量が多い家庭では、4年から5年で元が取れる可能性もあります。
設置費用を抑えるためには、複数の業者の見積もりを比較検討することがポイントです。和上ホールディングスでは、太陽光発電の導入に関して専門知識と経験を持ったスタッフがサポートいたします。ご希望に合わせた最適なプランを提案し、設置時のコスト削減に貢献いたします。
自家消費重視の太陽光発電導入に関するご相談は、和上ホールディングスにお任せください。皆様のエネルギー節約と経済効果の最大化をサポートいたします。
