電気自動車は太陽光発電で充電がおすすめ!V2Hについても詳しく解説

電気自動車は太陽光発電で充電がおすすめ!V2Hについても詳しく解説

近年、世界的に電気自動車の需要が高まっています。一方で車の充電で気になるのは「電気代」。実は太陽光発電で電気代を抑えることが可能です。電気自動車の購入を検討しているならば、同時に太陽光発電を利用することも視野に入れてみるのも良いでしょう。

今回は電気自動車と太陽光発電の充電に関するおすすめ情報について解説していきます。

電気自動車を家の太陽光発電で充電する理由

電気自動車を家の太陽光発電で充電する理由

電気自動車は、ガソリン車と違って二酸化炭素を放出しないため、環境に優しい車として全世界で開発が進められています。また、最近のガソリン価格の高騰により、車の維持費に頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか?

なぜ、電気自動車を家の太陽光発電で充電する事がおすすめなのか、そのメリットについて解説します。

電気自動車を家の太陽光発電で充電するメリット

電気自動車を家庭の太陽光発電で充電するメリットは、大きく分けて3つあります。それぞれのメリットごとに、理由を解説していきます。

電気料金の節約

1つめの理由は、電気料金の節約です。太陽光発電を導入すると、電気自動車の充電を自家発電で賄う事ができるため、燃料代の大幅な節約になります。エネルギー問題により最近ではガソリン価格が高騰しているため、電気自動車の導入を検討する人も多いのではないでしょうか?

燃費がリッター10キロのガソリン車で月に1000キロ走行する場合、レギュラーガソリンがリッター150円とすると、月のガソリン代は約15000円になります。

満充電で300キロ走行できる電気自動車の場合、1回の充電にかかる電気代は約1000円程度となるため、単純にガソリン車と比較しても、月の燃料代は4〜5分の1程度まで抑える事が可能です。

さらに、太陽光発電を導入して自家発電で電気自動車を充電した場合、家庭で使用して余った電力を車の充電に回す事が可能となるため、その分燃料費が節約できます。

蓄電池の役割になる

2つめの理由は、電気自動車の蓄電機能です。電気自動車は太陽光発電の蓄電池としても利用できます。そのため大地震などの災害時に停電したとしても、太陽光発電で日頃から電気自動車に蓄電しておけば、家庭用の電力供給源として利用する事が可能です。

例えば、40kWh/62kWhのバッテリーの日産リーフ(ZE1型)であれば、フル充電しておけば停電時に一般家庭の約2〜4日分の電源として活用できます。

電気自動車は、一般的な家庭用蓄電池よりも蓄電量に優れているため、いざというときの備えの一つとしても、非常に有用だと考えられます。

社会的な環境保全への貢献

3つ目の理由は、太陽光発電そのものがクリーンエネルギーであると言う事です。太陽光発電はその発電方式にCO2の発生を伴わないため、エコなクリーンエネルギーとして環境保全にも貢献できます。

しかしその一方で、太陽光パネルの廃棄問題や無計画な森林伐採による環境破壊などが問題視されているため、システム管理者は法令を遵守し、定期点検を怠らないなどの努力が求められます。

電気自動車と太陽光発電に不可欠「V2H」とは?

電気自動車と太陽光発電に不可欠「V2H」とは?

ここでは、太陽光発電で生成した電気を電気自動車に充電するためのシステムである「V2H」という仕組みについて詳しく解説していきます。

「V2H」の仕組みだけでなく、設備導入に必要な費用や「V2H」導入の際の注意点まで解説していきますので、是非確認してみてください。

V2Hの仕組み

まず、「V2H」とはどのような仕組みなのかについて解説していきます。

「V2H」とは、「Vehicle to Home」(車から家へ)の略語で、太陽光発電で発電した電気を電気自動車に充電するために必要な仕組みのことです。通常、家庭で電気自動車を充電する際は専用の充電スタンドが必要で、家庭から車への充電という一方向の電気の流れしか行うことはできません。

しかし「V2H」と言う仕組みを導入すれば、電気自動車から家庭への電気供給が可能になります。

すなわち、家庭に電気を供給するための蓄電池として電気自動車を利用できるようになるのです。「V2H」導入のみでもメリットは大きいですが、太陽光発電と組み合わせる事でさらに価値が増大します。

「V2H」だけでは電気自動車に充電してある分だけしか家庭に電力供給できませんが、太陽光発電設備を導入していれば、停電時でも太陽光発電で発電できるため、電力の供給量は増大します。

このように、太陽光発電、家庭、電気自動車の間を繋ぎ、それぞれのメリットを最大限利用できるのが「V2H」という仕組みと考えていいでしょう。

V2Hは「系統連携タイプ」を選ぶべし

V2H機器には「非系統連携タイプ」と「系統連携タイプ」の2通りがあり、太陽光発電システムの設置の有無や、発電した電力の使い道によって選ぶことができます。

「非系統連系タイプ」は、太陽光発電を未設置または設置済みであっても、太陽光発電を「売電」にのみ利用しているケースに適しています。

EV自動車からの給電中は、電力会社からの電気を利用する事ができません。そのためEV自動車からの給電量が足りなくなると、電力会社に切り替える際に一時的に停電が起こってしまうデメリットもあります。

一方の「系統連系タイプ」は、太陽光発電を既に設置済みで、発電した電気を自家消費している家庭に適しています。

太陽光発電の電力、EVから給電した電力、電力会社からの電力を同時に使用することができるので、一時停電が起こる心配もなく安心です。

太陽光発電で発電した電力を家庭内の消費に利用したいと考えている家庭は、「系統連携タイプ」を選択すると良いでしょう。

V2Hの価格相場

V2H設置にあたっては、「V2H機器本体価格」と「設置工事費」がかかります。

V2H機器本体の購入金額は、販売メーカーや機器性能に加え、ケーブルの長さ、太陽光パネルの有無によっても異なります。

国内ナンバーワンのシェア数を誇るニチコン「EVパワー・ステーション」は、同じスタンダードモデルでもケーブルの長さによって以下のような価格設定になっています。

ニチコン EVパワー・ステーション

  • スタンダードモデル ケーブル(約3.7m) 398,000円(税抜)
  • スタンダードモデル ケーブル(約7.5m) 448,000円(税抜)

V2H機器の「設置工事費用」は、設置場所の状況、V2Hの機種や配線の長さなどによって異なります。先程のニチコン「EVパワー・ステーション」のスタンダードモデルの設置工事費は約30〜40万円ほど。

一番お手頃なV2H機器の本体価格と設置工事費用を合わせると、80万円前後と考えていいでしょう。

電気自動車・太陽光発電・V2Hに関する注意点

電気自動車・太陽光発電・V2Hに関する注意点

ここでは、電気自動車・太陽光発電・V2H導入に関する注意点を解説していきます。

導入には初期費用・工事費用がかかる

太陽光発電にかかる初期費用は4.5kWシステムで約123万円(工事費用含む)、V2Hにかかる初期費用は約80万円(工事費用含む)なので、それぞれ導入するとなると合計約203万円かかることになります。

それぞれの工事を同時に行えば費用を節減できる場合もあるため、設置プランの確認が必要です。

電気自動車を購入する場合、さらに初期費用は高まりますので、国や、各自治体の補助金を利用して少しでも初期費用が下げられないかを検討してみてください。

電気自動車の容量にあわせた充電時間が必要

日中に電気自動車を家に置いておくと、太陽光発電を有効利用できます。

例えば日産リーフ40kWh搭載車の場合、普通充電(200V 3kW)で、フル充電するのに約16時間かかります。

急速充電機能が搭載されているH2V機器を使用していれば、通常充電と比べて半分の時間で充電が可能なため、日産リーフ40kWh搭載車の場合は約8時間でフル充電できます。

例えば50%の充電残量の場合、日中4時間の間家に置いておけばフル充電できるので、太陽光発電による経済的メリットが得られるでしょう。

電気自動車の太陽光発電の充電にはV2Hは必須

太陽光発電で発電した電気を使って電気自動車を充電するには、電気自動車がV2H機器と接続され、充電するように設定されている必要があります。

通常、太陽光発電で発電した電気は、家庭内で家電などの電力として自家消費されるため、電気自動車に優先的に電気を回すにはV2H機器が必要です。

このように、V2Hシステムは「家」と「電気自動車」で相互に電気を融通し合えるような仕組みになっています。

【2022年】太陽光発電や電気自動車に関する補助金制度

【2022年】太陽光発電や電気自動車に関する補助金制度

ここでは、太陽光発電設備や電気自動車の導入に関する補助金制度について詳しく解説していきます。

国や、地方自治体によっては導入の際に大きな補助金を受け取る事ができるため、ぜひ確認してほしい内容です。

太陽光発電に関する補助金

太陽光発電導入に関する令和4年度の東京都の補助金を例に挙げると、新築住宅と既存住宅の場合で金額は大きく異なります。

  • 新築住宅の場合、1kwあたり12万円の補助金額で、最大36万円
  • 既存住宅の場合1kwあたり15万円の補助金額で、最大45万円

ただし条件として、蓄電池と同時に購入する場合に限ります。(太陽光発電を導入するなら蓄電池もつけて下さいということです。)

既存住宅で蓄電池と太陽光発電を同時に設置すると、最大で105万円を受け取る事ができます。

蓄電池のみの導入の場合、1kwhあたり10万円の補助金が受けられるので、6kwhの蓄電池を導入すれば最大60万円という計算になります。。

電気自動車に関する補助金

現在申請可能なのは、経済産業省が発表している「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」で、最新の情報では、10月11日時点で予算残高:約65億円 、終了見込み時期は10月末が目処 となっています。

補助金の金額は、電気自動車(軽自動車を除く):上限65万円、軽電気自動車:上限45万円、プラグインハイブリッド車:上限45万円です。

また、外部給電器やV2H 充放電設備を経由して電力を取り出すことができる車両の場合は上限額が増え、電気自動車(軽自動車を除く):上限85万円、軽電気自動車:上限55万円、プラグインハイブリッド車:上限55万円となります。

また、一般社団法人次世代自動車振興センターのホームページには、各地方自治体が実施している補助金制度が一覧でまとめられていますので、お住まいの地域の補助金をぜひ確認してください。

V2Hに関する補助金

V2Hに関する補助金は東京都の場合を例に挙げると、1件あたり50万円を受け取る事ができます。

条件があり、太陽光発電とEV、PHVなどの電気自動車を合わせて購入した場合に限ります。

電気自動車は太陽光発電を利用して便利に使うべし

電気自動車は太陽光発電を利用して便利に使うべし

今回は、電気自動車は太陽光発電を利用して便利に使うべしというテーマで解説させていただきました。

太陽光発電を利用して電気自動車を充電する事は、さまざまなメリットがあります。日々の燃料代を大幅に節約できるだけでなく、災害時に電気自動車を蓄電池として利用できたり、クリーンなエネルギー利用できたりすることで、環境保全にも貢献できます。

太陽光発電で発電した電気を、電気自動車に充電するにはH2V機器が必要で、導入には、機器代や工事代などの初期費用がかかります。

初期費用の負担を軽減するために、補助金の制度を賢く利用して快適なエコライフを実現させましょう。

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