2020年度の電気を自給自足率から考える

2020年度の電気を自給自足率から考える

24時間365日、私たちの生活に欠かせないエネルギーとなるのが『電気』です。最近では、家庭で使用するエネルギーを全て電気でまかなうオール電化住宅も増えており、今や電気のない暮らしなど想像できないような時代となっています。

しかし、近年では、この電気を取り巻く状況が劇的に変化してきており、将来の家計やライフスタイルのことも考えた『電気の使い方』について、各家庭で真剣に考えなければいけないと言われています。例えば、ここ数年間の事を考えてみても、世界中でエネルギー資源の高騰が問題視されていますし、日本国内だけでも固定価格買取制度(FIT)の満了による売電価格の下落、頻発する自然災害による停電などと、さまざまな電気に関連するリスクが表面化してきています。

それでは、このようなエネルギーリスクに備えるためにはどうすれば良いのでしょうか?実は、その答えと言われているのが、各家庭でエネルギーの『自給自足』を考えた家づくりを進めていくことです。そこで今回は、目まぐるしく変化している電気を取り巻く環境を考えて、電力の自給自足を目指すにはどうすれば良いのか?について簡単にご紹介していきます。

電気に関するリスクはどんなものがある?

それではまず、私たちの生活に欠かせないエネルギーとなっている『電気』には、今後どのようなリスクが存在しているのか考えてみましょう。

私たちの普段の生活を考えてみても、明るさを確保するための照明、快適な室温や湿度を保つための空調、調理や洗濯などに使用するさまざまな家電製品など、便利で快適な暮らしを送るために『電気』は必要不可欠な物です。しかし、これほどまで生活に密接に関係する『電気』について、家づくりの時から『住まいで使用するエネルギー』を「しっかりと計画している」という人は、意外に少ないのではないでしょうか。
特にここ数年、電力会社による電気料金の値上げやFIT期間の満了による売電価格の大幅な下落、自然災害などによる停電の増加など、電気エネルギーを取り巻く環境は劇的に変化しており、それに伴うリスクがたくさん想定されると言われているのです。特に、一般住宅のことを考えた場合、以下のようなリスクを無視することはできないのではないでしょうか。

光熱費上昇のリスク

引用:経済産業省資料より

2016年4月には、一般家庭でも電力自由化がスタートしたため、電力事業に新規参入する企業と既存電力企業との価格競争が起こり、電気料金は値下がりするものだと期待していた人は多いでしょう。しかし、現実には電気料金が大幅に値下げされるようなことはなく、2014年以降下落傾向にあった電気代は2016年にふたたび上昇に転じているのです。実は、日本よりも先に電力自由化を導入していた諸外国の場合でも、電力自由化後に電気料金が値上がりしてしまったというケースは少なくないのです。なぜこのような状況になるのかというと、日本では、発電に使用する燃料のほとんどを海外からの輸入に依存しているためで、石油やLNGなどを輸入するコストが年々高騰しているのが原因と言われています。したがって、発電にかかるコストが下がらないため、各電力会社も電気料金の大幅な値下げができていないのが現状なのです。それどころか、今後輸入するエネルギーコストはさらに高騰する可能性があると予想されているのです。
また2019年以降には、一般家庭で発電した電力を電力会社に一定期間変わらない価格で買い取ってもらえる固定価格買取制度が終了するご家庭が続出します。卒FITを迎えた場合には、電力会社から買電する価格よりも大幅に安い売電価格となってしまうため、自家発電した電気を売電することで光熱費の負担を減らすという手法が難しくなってしまうのです。
今後の日本では、このようなエネルギーコストに関する非常に大きなリスクが存在すると言えます。

停電のリスク

日本に住んでいる限り、自然災害などによる停電のリスクは常に存在すると考えておかなければいけません。古くから地震や台風が非常に多い日本は『災害大国』などと呼ばれることがあるように、毎年何らかの自然災害によって甚大な住宅被害が出ています。
特に近年では、地球温暖化などの影響か、夏場のゲリラ豪雨や集中豪雨による水害が毎年のように発生しており、いつどこで長期的な大規模停電が発生してもおかしくないと言えるのです。上で紹介しているように、今や私たちの生活に『電気』は必要不可欠なものとなっていますので、いつどこで起こるか分からない自然災害による停電リスクを考えておかなければならないでしょう。

エネルギーリスクに備えるためには?

それでは、今後考えられる『電気』を取り巻くリスクに備えるためにはどうすれば良いのでしょうか?家庭のエネルギーリスクを回避するためには、従来のように「電力を売って儲ける!」という考えではなく、『電気を作って自分で使う!』という、電力の自給自足率を高めていくことが重要と考えられているのです。

太陽光発電システムなど、自家発電が可能な住宅設備は、光熱費の値上がりや停電のリスクを下げるためにとても有効といわれています。太陽光発電は、日射のある時間帯に、自家発電した電気を利用することで大幅な電気代削減ができるというメリットのほか、FITを利用して作った電力を「売って儲ける」ことができ、光熱費収支をゼロ以下にすることができるというのが最大のメリットとして捉えられています。しかし、2020年以降は、高額な価格で売電ができるFITが期間満了で終了してしまうご家庭が続出し、今までのような売電収入を得ることができなくなってしまうのです。

そこで2018年終わりごろから注目されているのが、『電気を作って自分で使う!』という電力の自給自足体制を作るということです。家庭で使用する電気の自給自足率が高くなれば、その分外部のエネルギーへの依存度が下がりますので、光熱費の上昇などのエネルギーリスクを下げることが可能なのです。

「自給自足率」を高めるには蓄電池が必要!

それでは、家庭のエネルギー「自給自足率」を高めるためには何が必要になるのかもご紹介しておきましょう。太陽光発電システムに関しては、既に広く普及していますが、エネルギーの自給自足率を高めることを考えた場合、電気を発電できる設備だけでは不十分なのです。太陽光発電とは、その名称通り太陽光エネルギーを電気に変換する設備となるのですが、逆に言うと「日射が無ければ発電できない」設備となるのです。つまり、日射のない夜間はもちろん、天候条件などによっても十分な発電量が得られなくなってしまうなど、これだけで電気の自給自足を目指すのは不可能なわけです。

そこで注目されているのが家庭用蓄電池です。蓄電池は、「電気を蓄えておくことができる設備」で、『太陽光発電+蓄電池』という体制を作ることで、日中の生活に必要な電気を消費しながら余剰分の電気を蓄電池に蓄えるということが可能になります。そして太陽光発電では電気を作ることができない夜間は、蓄電池に充電した電気で生活するなどと言ったサイクルを作ることができるのです。つまり、従来は「売って儲ける」という考えだった太陽光発電の余剰電力を、自家消費に回すことで極限まで電気の自給自足率を高めることができるのです。

こういった体制を作ると、万一の自然災害で大規模停電が発生したとしても、生活に必要な電気を確保することができるようになるため、災害による停電リスクにも備えることができるようになります。2020年以降、さらに電気を取り巻く環境が複雑化していくと予想されている中、「家庭で使用するエネルギーを自分で作ってそれを消費する」という視点がより重要になっていくと考えられるのではないでしょうか。

まとめ

今回は、電気を取り巻く環境がどんどん複雑化している近年、さまざまな場所で耳にするようになってきた『電力の自給自足』についてご紹介してきました。本稿でもご紹介したように、私たちの普段の生活を考えてみた場合、『電気』は必要不可欠なものであり、電気が無くなってしまえば『普通』の生活ですら困難な状況に陥ってしまうと考えられます。しかし、当たり前のようにある電気ですが、実はさまざまなリスクが存在していると言われているのです。

2019年で考えても、9月に関東地方を襲った台風では、千葉県全域に停電被害が発生しており、1カ月近く電気のない生活を強いられてしまったなんてことが発生しているのです。日本は『災害大国』と呼ばれるように、諸外国と比較しても台風や地震などの災害が非常に多い国というのを忘れてはいけません。こういったリスクに備えるためには、外部のエネルギーへの依存度を下げ、電気の自給自足率を高めていくことがとても重要になるのではないかと考えます。

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