太陽光発電は売電できなくなる?11年目以降の運用について解説

太陽光発電は売電できなくなる?11年目以降の運用について解説

住宅用太陽光発電は、FIT制度の認可を受けられますし、10年間固定買取価格で売電可能です。しかし、11年目以降、売電を継続できるのか疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、住宅用太陽光発電の売電ができなくなるのか、11年目以降の運用について詳しくご紹介します。長期的に太陽光発電を運用したい方や売電の可否についてよく分からない方などは、参考にしてみてください。

太陽光発電は売電できなくなる?

太陽光発電は売電できなくなる?

太陽光発電で発電した電気を売電するには、電力会社と系統連系します。さらに固定買取価格で売電するには、FIT制度の認定を経済産業局より受ける必要があります。
太陽光発電で売電できなくなるという噂は、上記のいずれかに関する情報ということですが、2021年時点で系統連系ともFIT制度も廃止されていません。
まずは、住宅用太陽光発電の売電に関する正しい情報を確認していきます。

2021年時点でもFIT制度の申請は可能

前述でも軽く触れていますが、2021年でもFIT制度の認定申請や電力会社との系統連系(売電に必要な接続)の契約は、可能な状況です。2021年度中に住宅用太陽光発電のFIT認定を受けた場合は、19円/kWhにて売電できるようになっています。また、買取方式で余剰買取、10年間の固定買取期間です。
余剰買取とは、発電した電気を自家消費し、その後余った電気のみ売電可能な方式のことです。
なお、売電を一切行わない方法は、自家消費型太陽光発電と呼びます。自家消費型太陽光発電は、系統連系において逆潮流(売電可能な配線回路)を遮断させたり専用のパワーコンディショナを取り付けたりする必要があります。
このように住宅用太陽光発電は、2021年でも新規にFIT制度の申請が可能ですし、自家消費と売電どちらも選択可能です。

11年目以降も売電は可能な状況

「太陽光発電で発電した電気を売電できなくなる」という噂は、2019年問題および11年目以降の運用方法と関係しています。
出力10kW未満の住宅用太陽光発電は、10年間固定買取価格で売電可能なルールです。固定買取価格制度は、旧制度を含めると2009年からスタートしています。2009年に固定買取価格制度を利用し始めた方は2019年に満期を迎えるため、2020年以降売電できるのか・できないのか、条件付きなのかなど、不安を覚える側面もありました。
実際は、FIT制度の適用終了後も発電した電気を電力会社へ売電できるようになっています。
ただし、買取価格に関しては、電力会社から提示される価格で契約する必要があります。1kWhあたりの価格は、7~10円の間で設定されています。
太陽光発電で売電できなくなるという噂は誤った認識なので、惑わされないよう気を付ける必要があります。

太陽光発電で売電し続けても黒字化が難しい場合

太陽光発電で売電し続けても黒字化が難しい場合

「太陽光発電で売電できなくなる」という噂は、誤った内容です。しかし、住宅用太陽光発電で11年目以降も売電で黒字化を目指すには、買取価格の下落という点で厳しい状況です。
続いては、住宅用太陽光発電の売電で黒字化を目指すのが難しい場合の対処法を紹介します。

11年目から自家消費型へ切り替える

住宅用太陽光発電の場合は、自家消費型太陽光発電へ切り替えることも可能です。前半でも紹介した通り自家消費型太陽光発電は、逆潮流の回路を遮断し、発電した電気を全て自宅のあらゆる電気機器やコンセントへ供給可能なシステムを指します。
自家消費型太陽光発電は電気代削減効果を見込めるため、家計負担の軽減および毎月の電気料金0円を目指すことも可能です。さらに蓄電池を併用することで、消費電力の多い時間帯に自家消費し、買電量を削減できます。

太陽光発電設備を売却する

住宅の屋根に取り付けた太陽光発電が不要になった場合は、原則撤去、もしくは太陽光パネルを別途売却することが可能です。また、引越しで住宅を売りに出す時は、住宅用太陽光発電も含めて売却できます。
さらに自宅以外の土地で太陽光発電設備を設置している時は、設備と土地をまとめて売却できます。太陽光発電設備の売却後は、売却益を元手に新たな投資やサイドビジネスを始められますし、貯蓄へ回せます。
住宅用太陽光発電を設置する予定のある方は、撤去や売却、自家消費など出口戦略を決めておくのも重要です。
より長期間FIT制度を受けたい場合は、固定買取期間20年間、全量買取可能な出力50kW以上の太陽光発電を新規設置もしくは中古設備を購入してみてはいかがでしょうか。
弊社とくとくファームは、低圧から特別高圧の中古太陽光発電所を多数掲載しています。また、個別セミナーなどで太陽光発電の基礎に関する相談や疑問も受け付けています。

売電以外のメリットはあるのか

売電以外のメリットはあるのか

住宅用太陽光発電の設置から11年目以降は、売電から自家消費へ切り替えたいという方に向けて、売電以外のメリットを詳しく紹介します。

災害時に非常用電源として活用できる

住宅用太陽光発電は、売電収入だけでなく災害時に非常用電源として役立ちます。
出力10kW未満の住宅用太陽光発電では、非常時の出力(自立運転時)上限1.5kWです。出力上限に近い出力では、電子レンジや炊飯器、テレビ、冷蔵庫などを1つもしくは2~3つ程度まで同時に稼働させることができます。
非常時に稼働させたい機器は、消費電力を確認してみるのが大切です。合計の消費電力1.5kW以内であれば同時に使用できます。
さらに家庭用蓄電池を併用することで、日中に電気を貯めて夜間に照明などへ活用することが可能です。このように比較的出力の小さい住宅用太陽光発電でも、生活家電や電気機器を利用できるのが強みです。

電気代削減効果を見込める

住宅用太陽光発電をFIT制度終了の11年目以降に自家消費型へ切り替えた場合は、より電気代の削減効果を見込めます。
自家消費型は、余剰買取方式と異なり、発電した電気を全て売電せず自宅内で消費できます。
家庭の消費電力量や発電量によっては、1ヶ月の電気代を0円にすることも可能です。そして、電気代の削減によって手元に残った収入は、貯蓄や太陽光発電の維持管理費用、その他用途へ活用できます。
電気代は、資源価格の高騰などによって2021年も値上がりしています。そのため、太陽光発電の運用年11年目以降は、売電収入より自家消費型の方が経済的メリットを得られる可能性もあります。
家計負担の軽減を目指して住宅用太陽光発電を導入する方は、自家消費型を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

電気自動車の充電などに活用できる

住宅用太陽光発電の自家消費型は、電気自動車の充電など次世代の住宅およびライフスタイルに合った運用方式です。近年、国内でもIOT社会や脱炭素化への動きが加速しており、住宅や自動車も大きく変化しています。

  • 住宅のIOT化
  • 自動運転車
  • 電気自動車

電気自動車の充電は、専用ステーションもしくは自宅で行えます。
さらに住宅用太陽光発電を組み合わせた場合は、発電した電気を電気自動車へ供給できます。また、V2Hは、電気自動車に貯めた電気を自宅へ供給できるため、蓄電池として活用することも可能です。
このように次世代の機器と住宅用太陽光発電は、相性の良い組み合わせです。

今後太陽光発電で売電できなくなる可能性は?

今後太陽光発電で売電できなくなる可能性は?

太陽光発電に関する各種制度や環境は、日々変わっています。そのため、状況によっては、住宅用太陽光発電に影響を与える可能性もあります。最後に、太陽光発電の売電に関する今後の展開について確認していきます。

2021年時点で売電廃止はない

まず、FIT制度および電力会社の電力買取状況ですが、2021年度時点で引き続き制度実施および買取対応しています。
さらに2022年度の固定買取価格は、経済産業省の資源エネルギー庁HPで公開されています。FIT制度に関しては、2022年1月以降もFIT認定を受けられる状況ということが分かります。
大手電力会社や新電力では、FIT制度の適用終了者向けに各社独自のサービスを提供しています。ただし、買取価格は7円~10円/kWh程度なので、FIT制度の19円/kWHと比較して半額以下です。
2021年以降もFIT制度適用・FIT制度適用終了者は、住宅用太陽光発電で売電可能な状況です。

売電のルール変更については想定する必要がある

住宅用太陽光発電は、引き続き売電することは可能です。ただし、FIT制度の売電に関するルール変更については、注目してみるのが大切です。

FIT制度発足当初は、出力10kW未満・以上で買取方式と固定買取期間を区分されていました。

旧ルール

  • 出力10kW未満:余剰買取、10年間
  • 出力10kW以上:全量買取、20年間

しかし、2020年度より出力と買取方式に関するルールが、以下のように変更されました。

  • 出力10kW未満:余剰買取、10年間
  • 出力10kW以上50kW未満:余剰買取、20年間
  • 出力50kW以上:全量買取、20年間

このように出力10kW以上50kW未満の産業用太陽光発電は、一定程度自家消費しなければいけないため、全量買取を選択できない状況です。
具体的には、自家消費比率30%の維持、自家消費計画という計画書類の提出、1.5kW以上の自立運転出力が可能、自立運転機能付きパワーコンディショナ付きなどの条件が定められています。
住宅用太陽光発電を検討している方も、FIT制度に関する最新情報を定期的にチェックしてみるのが大切です。

40年、50年後の状況は分からない

太陽光発電のFIT制度は、2021年度時点で実施中です。しかし、10年・20年・50年後と、FIT制度もしくは似た制度で売電し続けられるかは分かりません。
FIT制度は、再生可能エネルギーの普及促進、再生可能エネルギー設備機器のコストダウンといった目的で創設されました。さらに政府では、FIT制度からの自立、さらなる固定買取価格のコストダウン、市場価格制度の導入予定など、さまざまな議論が交わされています。
また、FIT制度に頼らない再生可能エネルギービジネスへ向けた準備が行われていて、自家消費型太陽光発電や今後新たに構築される制度やビジネスモデルに着目してみてはいかがでしょうか。

一部FIP制度へ移行予定

政府では、2022年4月より実施予定の新制度「FIP」について情報公開しました。
FIP制度は、市場価格に連動した参考価格にプレミアム価格という補助収入を上乗せした、新しい買取制度です。2022年4月以降に出力1MW以上のメガソーラーを設置した場合は、FIP制度の申請のみ可能となります。出力50kW以上1MW未満の太陽光発電は、FIP制度とFIT制度を選択できます。
出力50kW未満の太陽光発電は、余剰買取のFIT制度や自家消費型を選択することが可能です。
他の出力もFIP制度や他の制度へ移行する可能性はあるので、自家消費型やFIT制度以外の運用方法へ切り替えられる準備を進めていくのも重要です。また、売電収入を伸ばしたい場合は、中古太陽光発電所の購入がおすすめです。
中古太陽光発電所は、2012年や2013年など高い固定買取価格でFIT申請された設備も販売されていて、高利回りを期待できます。
弊社サービスとくとくファームでは、全国の中古太陽光発電物件を取り扱っています。また、売電価格や利回り、周辺環境、設備状況など、各種情報を開示しております。

太陽光発電は11年目以降も売電できるが状況の変化に注意

太陽光発電は11年目以降も売電できるが状況の変化に注意

住宅用太陽光発電は、2021年・2022年時点で稼働から11年目以降でも売電することが可能です。また、FIT制度の適用期間終了後は、引き続き電力会社から電気を買い取ってもらったり自家消費型へ切り替えたり、売却などさまざまな方法を選択できます。
太陽光発電で今すぐ売電できなくなるという状況はありません。しかし、今後FIT制度の廃止や変更、新制度の構築などさまざまな変更が加わる可能性はあります。
住宅用太陽光発電で売電収入を得たい方や太陽光発電投資に関心を持っている方などは、今回の記事を参考にFIT制度だけでなく自家消費や中古太陽光発電なども検討してみてはいかがでしょうか。
弊社とくとくファームでは、仲介手数料0円、専任の税理士による無償サポートなど、太陽光発電所購入に関するあらゆる手続きをサポートいたします。また、太陽光発電や関連機器の基礎知識や疑問点に関する相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。

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