huawei(ファーウェイ)といえば、中国の通信機器大手メーカーで、5G関連事業やスマートフォンなども有名です。最近では、太陽光発電向けの機器に関する設計開発・製造も手掛けています。これまで日本などが製造してきたパワーコンディショナとは異なり、単層と三相どちらにも対応しているのが特長です。他にも機能面で強化された部分があり、これから自家消費型太陽光発電を検討している個人や法人にとって注目のメーカーといえます。
そこで今回は、huawei(ファーウェイ)の自家消費向けパワコンや周辺機器の特徴について詳しくご紹介します。自家消費型太陽光発電を検討している方やパワーコンディショナの性能を比較している方は、参考にしてみてください。
huawei(ファーウェイ)が取り扱っている自家消費機器
中国の大手通信機器企業huawei(ファーウェイ)では、太陽光発電関連の開発・製造・販売を行っています。さらに最近では、自家消費型太陽光発電向けのシステムを製造販売しています。
それでは、huawei(ファーウェイ)製の主な自家消費機器について確認していきましょう。
自家消費用パワーコンディショナ
huawei(ファーウェイ)では、自家消費型太陽光発電向けのパワーコンディショナを販売しています。
自家消費型太陽光発電向けのパワーコンディショナは、太陽光パネルから発電された直流電気を交流へ変換し、住宅や自社のオフィス・工場へ送電するための設備です。また、huawei(ファーウェイ)で販売しているのは、単相向けと三相向けのパワーコンディショナです。
単相向けパワーコンディショナは、住宅内に設置されている家電製品など、小型の電気機器へ対応しています。一方、三相向けの自家消費用パワーコンディショナは、工場など企業で用いられている産業用機器に対応しているのが特徴です。
huawei(ファーウェイ)の単相向けパワーコンディショナは、冷却用ファンレス(ファンのない)型でなおかつ約10.4kgの薄型軽量設計です。また、最大変換効率98.5%と、高い効率を実現しているのがメリットといえます。
三相向けパワーコンディショナは、単相向けと同じく冷却用ファンレスながら最大変換効率98.9%の性能を持っています。さらにマルチストリング方式が採用されているので、集中型と異なり太陽光パネルの枚数に合わせて回路をそろえる必要がありません。(マルチストリング方式:太陽光パネルの枚数にかかわらず制御可能なシステム)、(集中型:太陽光パネルの枚数に合わせて制御回路の設置が必要なシステム)
遠隔出力制御対応型の監視装置
huawei(ファーウェイ)では、SmartLogger(スマートロガー)と呼ばれる自家消費型太陽光発電対応の遠隔監視装置を販売しています。
主な機能は、データロガー(観測機能)やインターネット接続、遠隔出力制御機能です。SmartLogger 1000Aの場合は、最大80台のパワーコンディショナと接続できます。また、自社の敷地外に自家消費型太陽光発電を設置していても、自社オフィスのパソコンから設備状況をすぐに確認することが可能です。
自家消費型太陽光発電の遠隔監視装置を探している方は、huawei(ファーウェイ)のデータロガーを調べてみるのも大切です。
太陽光発電向け蓄電池
huawei(ファーウェイ)は、太陽光発電向けの蓄電池も設計・販売しています。
蓄電容量は5kWh・10kWh・15kWhの3種類に分かれていて、白を基調としたデザインです。対応設備は住宅用太陽光発電なので、出力10kW未満の太陽光発電を設置している企業におすすめです。
一般的な蓄電と異なるポイントは、1つの蓄電池にモジュールを追加できるのが特徴です。つまり蓄電池を設置後に容量を増やしたい時は、既存の設備へ追加できます。設備を交換せずに済むのは、huawei(ファーウェイ)製のメリットです。なお、最大30kWhまで追加できるため、ライフスタイルに合わせて調整しやすい状況といえます。
蓄電池の管理は専用アプリから行えるため、簡単に蓄電容量や設備状況を確認したり機能を操作したりできるのも強みです。
huawei(ファーウェイ)の自家消費型パワーコンディショナを取り付けるメリット
huawei(ファーウェイ)には、単相や三相向けのパワーコンディショナ、遠隔監視制御装置、交流集電箱(各パネルから送電された電気を1つにまとめる装置)、USBタイプのデータ収集装置などがあります。
中でもパワーコンディショナは、産業用と住宅用から選べるのが特長です。
そこでここからは、huawei(ファーウェイ)の自家消費用パワーコンディショナを取り付けるメリットについて紹介します。
軽量で設置場所の負担を抑えながら運用できる
huawei(ファーウェイ)の自家消費用パワーコンディショナは、軽量薄型設計なので、設置場所のスペースや耐荷重に悩んでいる方にも設置しやすいといえます。
たとえば、「SUN2000-20KTL-M3」は、681 x 530 x 270 mmと小型ながら三相200V対応の産業用向けパワーコンディショナで、自家消費に対応しています。また、小型というだけでなく自然空冷型なので、一般的なパワーコンディショナと異なりファンやフィルターの交換不要です。限られたスペースにパワーコンディショナを設置したい企業は、huawei(ファーウェイ)製を含めて検討してみるのがおすすめです。
変換ロスが少ない
huawei(ファーウェイ)の自家消費用パワーコンディショナは、高効率で変換ロスの少ない強みを持っています。
一般的なパワーコンディショナの変換効率は、95~96%程度です。一方、huawei(ファーウェイ)の自家消費用パワーコンディショナは、最大変換効率98%以上の性能を持っています。
パワーコンディショナの変換効率は、自家消費率に大きくかかわるポイントです。
つまり、変換効率が高ければ高いほど、その分電力の損失を抑えられます。電力の損失を抑えられれば、効率的に自家消費できますし、電気料金の削減効果を伸ばせます。
日本では電気料金の高騰が続いているため、高効率な自家消費可能なシステムの比較検討も固定費削減に重要です。huawei(ファーウェイ)のパワーコンディショナは、自家消費型太陽光発電による固定費削減に役立ちます。
高い密閉性で防塵性にも優れている
高い密閉という点は、主なメリットの1つです。
huawei(ファーウェイ)のパワーコンディショナは、IP65保護等級という性能を持ち合わせています。IP65保護等級というのは防水・防塵性の高さを示す等級で、塵やホコリの侵入を防げますし、ノズルによる放水の影響を受けずに機器を稼働させられます。
さらに重塩害地域にも対応しているので、海の近くに自家消費型太陽光発電を設置している方にもメリットの多いパワーコンディショナです。
一般的なパワーコンディショナは、ファンを使って冷却するため、ファンの隙間からほこりなどが侵入してしまう場合もあります。一方、huawei(ファーウェイ)のパワーコンディショナは放熱板によるファンレス構造なので、密閉性の高い状態を維持しています。
huawei(ファーウェイ)の自家消費用パワーコンディショナを取り付けるデメリット
続いては、huawei(ファーウェイ)の自家消費用パワーコンディショナを取り付けるデメリットについて確認していきます。
不具合発生時の対応が他メーカーと異なる
huawei(ファーウェイ)のアフターフォローサービスは、センドバック方式です。センドバック方式は、機器の故障時にメーカー担当者による対応や分析、現地派遣などのサービスが含まれていません。
つまりコールセンターによる対応以外のサービスがないため、自家消費機器の交換や修理を直接依頼できません。
トラブルが発生した場合は、販売・施工業者へ対応してもらう必要があります。
huawei(ファーウェイ)製のパワーコンディショナや制御機器に関する技術や知識を持つ施工業者や販売店の場合は、特に問題ありません。しかし、施工担当者でも分からないトラブルが発生している場合は、修理や部品交換できず、機器本体を丸ごと買い替えなければいけません。
huawei(ファーウェイ)製の自家消費機器を導入する時は、販売店や施工業者へ修理・交換対応可能かどうか確認するのが重要です。
各メーカーの太陽光パネルと対応しているか分かりにくい
各メーカーの太陽光パネルやその他周辺機器と連携可能かどうかは、分かりにくく販売店や施工業者へ1つずつ確認しておく必要があります。
国内メーカーの太陽光発電設備は、多くの販売店や施工業者で対応していて、なおかつ互換性についても比較的確認しやすい状況です。しかし、huawei(ファーウェイ)は中国の企業なので、国内の太陽光パネルや周辺設備・ソフトウェアとどれだけ連携できるか分かりにくい部分もあります。
互換性を重視している時は、国内メーカーを中心に比較検討するのがおすすめです。
世界的な対立による不安要素の拡大
特にデメリットといえるポイントは、今後安定的にhuawei(ファーウェイ)を利用したりサービスを受けたりできるか不透明というところです。
2022年時点で中国製の機器は、政治・安全保障上の理由から世界的に排除されつつあります。特にアメリカは、huawei(ファーウェイ)製の機器を含む中国製製品の排除・サービスの取り締まりを強化している状況です。
日本の場合は、huawei(ファーウェイ)製の機器に関する取り締まりは限定的です。そのため、2022年時点で個人や企業が、huawei(ファーウェイ)の自家消費機器を導入しても問題ありません。
しかし、米中および民主主義国と専制主義国の対立が激化していくと、状況は大きく変わる可能性があります。
huawei(ファーウェイ)の自家消費機器を導入する時は、5年・10年後のリスクを考えながら検討・対策しておく必要があります。
huawei(ファーウェイ)の自家消費機器を導入する方法
ファーウェイ・ジャパンで販売されている自家消費用パワーコンディショナや蓄電池などは、国内の代理店から購入できます。
また、太陽光発電の相見積もりサイトを利用した場合は、huawei(ファーウェイ)の自家消費機器を含めてさまざまなメーカーの自家消費用パワーコンディショナや集電箱、遠隔監視装置などの見積もりを比較しながら検討することが可能です。
なお、弊社和上ホールディングスの自家消費型太陽光発電サービスは、自家消費型太陽光発電設備の設計や企画から対応しております。また、huawei(ファーウェイ)製機器も含めてさまざまなメーカーの機器からお客様のご要望に合った設備をご提案いたします。
huawei(ファーウェイ)の自家消費機器は一般的な機器と異なるポイントが多い!
huawei(ファーウェイ)の自家消費用パワーコンディショナは、一般的なパワーコンディショナより最大98%台の変換効率を誇ります。また、日本でも販売開始された家庭用蓄電池は、最大30kWhまでモジュールを追加できるため、ライフスタイルに合わせてあとから簡単に調整できます。
自家消費用機器の種類を調べている方やどのメーカーが自家消費に適しているのか分からない方は、企画から対応可能な自家消費型太陽光発電サービスを検討してみてはいかがでしょうか?
弊社和上ホールディングスは、創業から28年、累計15,000棟もの太陽光発電案件を取り扱ってきました。自家消費型太陽光発電サービスは、お客様のご要望や悩みを汲み取った上で企画作成や設備の設計、設置工事から施工後の保守点検サービスまでワンストップで対応しております。
自家消費型太陽光発電を設置可能な土地や屋根がないという場合は、自己託送型太陽光発電(遠隔地に設置および送電)プランをご提案できます。また、初期費用負担が気になる時は、PPA型太陽光発電プランで初期費用を抑えながら設備を導入いただけます。
脱炭素経営や固定費削減を目指している時は、ぜひ1度お問い合わせください。