太陽光発電の出口戦略とは何?具体的な方法と注意点について解説

太陽光発電の出口戦略とは何?具体的な方法と注意点について解説

太陽光発電投資を考える時は、出口戦略を含めて計画を立てておくことが大切です。しかし、太陽光発電における出口戦略の種類について分からず、計画が進んでいない方も多いのではないでしょうか。太陽光発電投資の出口戦略は、主に5種類存在します。

そこで今回は、太陽光発電投資で出口戦略を早期に決める必要性や種類について詳しくご紹介します。太陽光発電投資を検討している方や太陽光発電における出口戦略とは何か気になっている方は、参考にしてみてください。

太陽光発電における出口戦略とは何を指す?

太陽光発電における出口戦略は、FIT期間終了後に損失を抑えながら設備の維持もしくは撤退を行うための具体的な方法やロードマップを指しています。

一般的に太陽光発電投資とは、出力10kW以上の産業用太陽光発電および野立て太陽光発電を活用した投資のことです。FIT制度の固定買取期間は、出力10kW以上なら20年間適用されます。

さらに固定買取期間終了後に電力会社から適用される買取単価は、一般的に固定買取単価から数円安くなってしまいます。また、設備が老朽化していくため、発電効率という点でも気を付ける必要があります。

太陽光発電投資を行う時は、出口戦略を考慮しながら進めていきましょう。

太陽光発電の出口戦略

続いては、太陽光発電の具体的な出口戦略について紹介していきます。

太陽光発電設備を撤去

FIT終了後、太陽光発電投資にかかる維持費用の負担に困っている時や設備の老朽化などから手放したい時は、解体撤去という方法も検討できます。土地を取得している時は、設備の撤去後に駐車場経営や不動産投資を始めることができますし、土地の売却によって撤去費用をカバーできます。

なお、太陽光発電設備の廃棄費用については、FIT制度の固定買取期間中に売電収入から差し引かれてかつ積み立てられています。2022年7月1日からスタートした制度なので、これから太陽光発電を始める方も売電収入から廃棄費用を自動で確保することが可能です。

FIT終了前にセカンダリー市場へ売却

FIT終了前に太陽光発電を手放したい時は、セカンダリー市場へ売却を検討してみるのもおすすめです。セカンダリー市場では、1度以上稼働された中古太陽光発電所が売買されています。また、FIT認定を残したまま設備を売却できるため、多くの太陽光発電投資家や企業に需要があります。

たとえば、残りの固定買取期間10年、2013年にFIT認定済みの設備を2022年に購入した場合は、2022年から10年間、2013年の固定買取価格で売電できます。

設備状況や固定買取期間、FIT認定年によっては高く売却できるため、次の投資や事業のために資金調達したい方にとってもメリットのある出口戦略です。

FIT終了後に設備を売却

FIT認定から20年経過したあとに太陽光発電を手放す際、売却という手段を検討することも可能です。太陽光発電設備の売却に関するタイミングは、固定買取期間中や卒FIT後でも問題ありません。そのため、FIT認定のない太陽光発電でも需要があれば、売却益を得られる可能性はあります。

しかし、一般的に太陽光発電の売却収入を狙っている買い手は、FIT認定済みの中古太陽光発電所を探しています。卒FIT後の太陽光発電の買い手がつかない事態に備えて、廃棄の準備を同時に進めておくのも大切です。

FIT終了後に太陽光発電投資から自家消費へ切り替える

FIT制度の固定買取期間終了後、引き続き太陽光発電の電気を活用していきたい時は、自家消費について検討してみてはいかがでしょうか。

自家消費とは、太陽光発電で発電した電気を自社の設備で消費していく運用方法のことです。主なメリットは、卒FIT後の安い買取単価に左右されることなく、電気料金削減効果を伸ばせるところです。

発電した電気を自家消費した場合、電力会社からの買電量を直接削減でき、なおかつ再エネ賦課金や燃料費調整額の負担も抑えられます。

FIT終了後も電力会社と契約して売電を続ける

卒FIT後も太陽光発電の売電収入を得たい時は、電力会社と個別に契約を結び、電力買取サービスを利用することが可能です。

固定買取期間が終了したあとは、任意で電力会社と買取プランを選び、契約を交わします。あとは、引き続き太陽光発電の発電を再開すれば、売電収入を得られる仕組みです。

買取プランの内容は、電力会社によって異なります。中には、平均的な買取単価を上回る単価で買取を行ってもらえるプランもあり、効率的に売電収入を得られる可能性があります。

ただし、2022年時点で電力会社から提供されている卒FIT向け電力買取プランの対象設備は、出力10kW未満の住宅用太陽光発電です。なぜなら、2022年時点で固定買取期間20年間を終えた設備はないためです。

今後、住宅用太陽光発電と同じく卒FIT向けの電力買取プランが作られるかどうかは、予測の難しい状況です。

なぜ太陽光発電投資を始める際に出口戦略まで考えるのか?

太陽光発電投資のリスクの1つが、設置から20年後の収支に関して予測しにくい部分もあるためです。

冒頭でも触れたようにFIT制度の中で出力10kW以上の産業用太陽光発電は、FIT認定を受けた年から20年間、固定の単価で電気を買い取ってもらえます。しかし、21年目からは、固定単価で電気を買い取ってもらえませんし、そもそも電力の買取に関するサービスが継続するかどうかも分かりません。

さらに太陽光発電設備の寿命は、一般的に30年程度と予測されています。

出口戦略を考えなければリスクに対応できないため、設置前からどのような方法で太陽光発電投資を継続・撤退するか決めておく必要があります。

太陽光発電ビジネスに将来性はある

太陽光発電投資の出口戦略に関するリスクについて触れたため、「じゃあ太陽光発電投資を今から始めるメリットはあるの?」、「将来性のある設備なのか?」といった不安や疑問をいただいている方も多いかと思います。

続いては、太陽光発電を活用した事業を行うメリットと将来性について解説していきます。

売電価格は下がっているが初期費用回収が可能

太陽光発電の固定買取価格は毎年下落傾向ですが、初期費用や維持費用に充てられる収益を確保可能な状況です。

固定買取価格は、太陽光発電の普及状況や設備の導入費用に合わせて調整されています。さらに太陽光発電の初期費用は年々安くなっているので、導入しやすい環境へ変わりつつあります。

なお、産業用太陽光発電の初期費用回収期間は、15年~18年程度です。少なくとも固定買取期間中には回収可能なので、収支を予測しやすいといえます。

国が再生可能エネルギーを推進している

国では、2050年のカーボンニュートラル達成を目指して太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーを推進しています。

再生可能エネルギー設備に関する補助金制度、支援制度などは、継続されていますし、今後新しい制度が創設される可能性もあります。

さらにFIT制度は2022年以降も継続される予定で、2022年度から新規で始められる状況です。太陽光発電投資や発電事業は、新規参入者にとってもメリットの多い環境といえます。

世界的な脱炭素の流れに沿って環境経営を始める際に役立つ

近年、世界的に気候変動対策として脱炭素や環境経営が、注目されています。太陽光発電は、他の再生可能エネルギーと同じくCO2削減効果の高い設備で、環境経営に役立ちます。

一般的に脱炭素経営で難しいポイントは、CO2削減量をどのように伸ばしていくかという点です。

太陽光発電事業を展開すれば売電で利益を得られるのはもちろん、自家消費によって火力発電などの買電量を減らすことが可能です。また、電気料金を年間数10%以上削減できるため、一石二鳥といえます。

脱炭素経営や環境経営へ向けた準備を進めている企業は、太陽光発電の導入を検討してみるのがおすすめです。

太陽光発電のFIT終了前に出口戦略を検討する際に売却がおすすめの理由

太陽光発電の出口戦略を考える必要性や太陽光発電事業の将来性について把握したあとは、FIT終了前の出口戦略として売却がおすすめできる理由について確認していきましょう。

廃棄と異なり売却益を得られる

太陽光発電の固定買取期間が終了する前に売却した場合、廃棄と異なり利益を得られます。

太陽光発電の廃棄費用は、出力50kWで100万円程度かかります。太陽光パネルの枚数やその他要素からさらに費用がかかるので、コスト重視の場合にデメリットの多い出口戦略です。

一方、FIT終了前に太陽光発電を売却した場合は、出力50kWでも1,000万円以上の売却益を得ることが可能です。

なお、弊社とくとくファームで取り扱っている中古太陽光物件の中には、出力73kWで売却価格1,500万円台、出力551kWで1億円台の物件もあります。このようにまとまった資金を確保できるので、別の事業や投資のために資金調達を検討している方にもおすすめです。

廃棄にかかる手続きよりシンプル

FIT認定を受けている時期に太陽光発電を廃棄したい時は、FIT認定の廃止届や撤去の依頼など、さまざまな準備と手続きが必要です。

一方、太陽光発電を売却する場合は、太陽光発電の売買仲介会社側で、物件情報の作成と売り手との交渉、さらにFIT制度の所有者に関する変更手続き、所有権移転登記など、諸々の手続きを代行してくれます。

面倒な手続きを避けながら設備を手放したい方は、太陽光発電の売却を検討してみてください。

弊社とくとくファームでは、専任の担当者が物件情報の作成から売買契約手続き、所有権移転登記の他、査定額アップに向けた洗浄や点検といったサービスも提供しています。

太陽光発電の出口戦略は複数あるので参入しやすいビジネス!

太陽光発電の出口戦略には、売電と自家消費の他、廃棄や売却などといった方法もあります。特に固定買取期間中、設備を手放したい時は、廃棄ではなく売却を検討するのがおすすめです。売却の場合は、手続きを仲介会社へ代行してもらえますし、廃棄と異なり利益を得られます。

太陽光発電投資を始めたもののFIT終了前に手放したい方やFIT終了前に新しい太陽光発電設備を取得したい方は、今回の記事を参考に太陽光発電の売却を検討してみてはいかがでしょうか?

弊社とくとくファームは、FIT認定済み中古太陽光発電所の売買仲介サービスに関するあらゆるサポートを提供しております。

売却をご希望の方には、専任の担当者がヒアリングの上、物件の現地調査と物件情報の作成、買い手との交渉と契約手続きを進めてまいります。さらにFIT制度の変更手続きや所有権移転登記、売却後の税務処理まで代行いたしますので、売却に伴うあらゆる手間をかけずに設備を手放せます。

弊社サービスおよび売却について気になる方は、この機会にぜひご相談ください。簡単査定では30秒で必要事項の入力を済ませられます。約30項目の内容を入力すれば、より正確な査定額を確認いただけます。

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