レジリエンス住宅とは何?太陽光発電との関連性についても

レジリエンス住宅とは何?太陽光発電との関連性についても

台風や豪雨、地震による停電などの被害を少しでも軽減するには、備蓄やエネルギーの確保、住宅設備や住宅の構造について考えておく必要もあります。中でもレジリエンス住宅は最近注目されつつある用語で、災害に強い家といった意味も含まれています。

そこで今回は、レジリエンス住宅の概要や特徴、太陽光発電との関係性について詳しくご紹介します。災害に強い家づくりを目指す方やレジリエンス住宅について気になっている方は、参考にしてみてください。

レジリエンス住宅とはいったい何?

レジリエンス住宅とはいったい何?

まずは、レジリエンス住宅とはどのような住宅を指しているのか、わかりやすく解説していきます。

自然災害に強い家を表した用語

レジリエンスは物理学の用語で、抵抗力や復元力、耐久力、再起力といった意味が含まれています。つまり、レジリエンス住宅は「自然災害」に強い家ということです。

レジリエンス住宅について考えるときは、高性能住宅の1つとして捉えておくとわかりやすいかもしれません。

平時に求められる性能

レジリエンス住宅には、日常(=平時)生活を快適に暮らすための機能や性能が求められています。

一般的な住宅には、以下のようなリスクがあります。

  • 段差や狭い空間におけるケガのリスク
  • 夏は暑く、冬は寒い
  • 外部からの侵入

そこでレジリエンス住宅は、上記のリスクに対応しているのが特長です。

  • 年中快適に過ごせる高い断熱性能
  • 段差などを減らしたバリアフリー
  • 不審者の侵入を防ぐ構造や機能

また、光熱費などのエネルギー負担を減らせるように太陽光発電や蓄電池を設置した住宅も、レジリエンスという点で優れた住宅と言えます。

災害発生や発生後に求められる性能

レジリエンス住宅は、災害に対して強い性能が求められています。

以下の4種類の性能や機能を持つ住宅は、レジリエンス住宅の要素を満たしています。

  • 新耐震基準を超える耐震性
  • 燃焼器具の自動停止機能など、延焼を防ぐための機能搭載
  • 住宅が建てられている地域の災害リスクに合わせた住宅設計
  • 防災グッズや非常食の装備

レジリエンス住宅に求められているのは、上記だけではありません。災害発生後の在宅避難生活を続けるための機能や設備が搭載されていなければ、レジリエンス住宅としてみなされません。

  • 太陽光発電をはじめとした電気を使用するための設備
  • エコキュートの貯湯タンクなど、生活用水を貯めておける設備
  • 非常食や飲料水などの収納スペース

大規模災害の発生後は、自治体や国による復旧活動が優先で、復興作業が進まないため、しばらくの間は在宅避難生活を続けなければいけません。さらに電気やガス、水道が復旧するまでには、数日以上かかる可能性もあります。

レジリエンス住宅を基準として家づくりやリフォームを行えば、災害発生後の生活を少しでも楽にすることが可能です。

レジリエンス性の高い住宅かどうかを確認するには?

レジリエンス性の高い住宅かどうかを確認するには?

レジリエンス性のある住宅かどうかを確認したい時は、前段で紹介した平時と災害発生時・発生後の住宅性能をベースに整理してみるとわかりやすいでしょう。

以下に、一例を紹介します。

項目 必要な機能や設備
平時に必要な設備や機能 ・寝室やリビングにエアコンを設置
・断熱材が劣化していない、断熱性能が高い
・防犯カメラやセンサーを設置
災害発生時に必要な設備や機能 ・新耐震基準に沿った耐震性能
・地震などの際にガスが自動停止する
・ガラスの飛散防止フィルムを貼っている
・暴風や台風対策としてシャッターや雨戸を設置
在宅避難地に必要な設備や機能 ・非常用電源を取り入れて非常時でも電気を使用できる状況
・非常食や生活用水を1~2週間分用意している

一般社団法人日本サステナブル建築協会では、レジリエンス住宅チェックリストを作成しているので、簡単に自宅がレジリエンス性のある状態かどうかを確認できます。

チェックリストは、Webサイト上でチェックできるタイプとPDFファイルの2タイプがあります。

レジリエンス住宅のメリット

レジリエンス住宅のメリット

ここからは、レジリエンス住宅に住むメリットについて紹介します。

快適に暮らしやすい

レジリエンス住宅に住んだ場合、快適な環境で暮らすことが可能です。

レジリエンス性のある住宅は、断熱性の高い空間でかつバリアフリー化の進んだ状況です。そのため、高齢者や障がいのある方も暮らしやすいのはもちろん、ヒートショックや急激な気温変化による体調不良を避けたい場合にもメリットがあります。

災害による被害を軽減できる

災害による被害軽減を期待できるのは、レジリエンス住宅のメリットです。耐震性の高い状態なら震度7クラスの地震でも倒壊リスクを抑えられますし、台風や豪雨による水害対策の進んだ住宅なら床上浸水のリスクを軽減できるでしょう。

地震や台風といった災害を防ぐことはできません。しかし、減災を行うことは可能です。これから防災対策を進める方や家づくり、リフォームを検討している方は、レジリエンス住宅に目を向けてみるのもおすすめです。

災害発生後も電気や水を確保できる

レジリエンス住宅を意識した家づくりや生活を心がけておくと、災害発生後の在宅避難生活における負担を少しでも軽減できます。

レジリエンス住宅に求められる性能を満たしている場合、耐震性や浸水被害の低減、浸水した場合でも水の排出を行いやすいなど、災害発生後の回復力を高められます。

他にも、非常電源で照明やIHクッキングヒーターへ電力を供給することが可能です。また、エコキュートなどの貯湯タンクから生活用水を確保できます。

災害発生後も衛生環境を保ちながら暮らせるのは、レジリエンス住宅の大きなメリットといえるのではないでしょうか。

レジリエンス住宅のデメリット

レジリエンス住宅のデメリット

続いては、レジリエンス住宅のデメリットについて確認していきます。

一般的な住宅より建築コストが高い傾向

レジリエンス住宅をベースとした新築住宅は、一般的な住宅より建築コストが高い傾向があります。また、レジリエンス性を高めるためにさまざまな設備を導入したりリフォームしたりするには、100万円以上の費用が必要です。

レジリエンス住宅では、耐震性や断熱性、断熱サッシなどの構造部分に加えて、非常用電源設備、備蓄用の収納スペースなど、あらゆる要素が求められます。

そのため、リフォームだけでなく蓄電池といった導入費用がかかります。レジリエンス住宅を目指す時は、予算や家計負担とのバランスを考慮しながら慎重に判断するのが大切です。

太陽光発電など設備に合わせた設計が必要

レジリエンス住宅を建てる、またはリフォームする場合、太陽光発電設備やエコキュート、非常食の備蓄スペースなど、各種設備に合わせた設計もしくはスペースの確保が必要です。

既に家を建てた・購入した方は、あとから住宅設備を交換する手間や費用負担という点でデメリットといえます。

ただし、長期的には環境、過ごしやすさ、防災などのメリットが多いので、少しずつレジリエンス性を高めていくのもいいかもしれません。

レジリエンス対応のハウスメーカーは少ない

レジリエンス住宅という考え方は、近年作り出されたものです。そのため、レジリエンスを理解・対応しているメーカーは少ないのが現状です。最寄りのハウスメーカーや工務店では対応できない可能性があります。

レジリエンス住宅を目指す上で太陽光発電や蓄電池は重要!

レジリエンス住宅を目指す上で太陽光発電や蓄電池は重要!

レジリエンス住宅の定義や良さについて把握したあとは、特におすすめの設備について確認していきましょう。レジリエンス住宅を目指すのに際し、先に太陽光発電や蓄電池を検討してみるのがおすすめです。

光熱費の大幅な削減を期待できる

太陽光発電や蓄電池を導入した場合、光熱費の大幅な削減が期待できます。

太陽光発電で発電した電気は、電力会社から購入した電気と異なり0円で利用できます。2022年から高騰している燃料費調整額の負担軽減にもつながるため、電気料金の大幅な削減につながります。

さらに太陽光発電で余った電気を蓄電池へ貯めておき、発電できない夜間や早朝、消費電力の多い時間帯に消費すれば、より効率よく電気料金を削減することが可能です。

レジリエンス住宅の求められる、平時のエネルギーの負担軽減/0(ゼロ)という目標にも適合しているので、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

蓄電池と併用すれば平時や非常時も継続的に電気を使用できる

太陽光発電と蓄電池を併用すれば、平時はもちろん非常時も継続的に電気を使用することが可能です。

停電時でも夜間に電気を使用することができれば、防犯対策につながります。また、夜間に移動する際、照明があればつまずいてしまうリスクを抑えられます。

さらにハイブリッド型の蓄電池なら停電時の出力をアップさせることができるため、同時に使用できる家電製品や電子機器を増やせます。

このように太陽光発電と蓄電池は、災害発生後の在宅避難生活を支える重要なインフラです。

レジリエンス住宅は快適な暮らしに加えて災害に強く在宅避難の負担を軽減できる!

レジリエンス住宅は快適な暮らしに加えて災害に強く在宅避難の負担を軽減できる!

レジリエンス住宅は近年生み出された新しい高機能住宅を指していて、災害時に強い家といった意味が含まれています。また、レジリエンス性を高めるには、まずインフラとして役立つ太陽光発電と蓄電池の導入が重要です。

災害に強い家づくりを目指している方や住宅用太陽光発電の有効活用を考えている方は、今回の記事を参考に自家消費型太陽光発電を検討してみてはいかがでしょうか?

弊社和上ホールディングスは、自家消費型太陽光発電の企画設計、施工、運用保守まで一括サポートしています。

FIT制度の固定買取価格は年々下落傾向で更新されています。そのため、これから太陽光発電投資を始める時は、自家消費型太陽光発電を前提として準備を進めた方がメリットが多いと言えます。

和上ホールディングスの自家消費型太陽光発電サービスには自己託送型もあるので、自宅や店舗から離れた場所に設置した太陽光発電から電気を送電し、電気料金削減効果や非常用電源として活用できます。

太陽光発電投資を検討している方の中で自家消費型太陽光発電について気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

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