太陽光発電やメガソーラー事業を考えている企業や関心を持っている企業の中には、エコじゃないという情報を確認したことで、導入をためらっていたり悩んでいたりしている企業も多いのではないでしょうか?太陽光発電がエコじゃないという話は、さまざまな媒体で取り上げられているテーマですが、誇張された内容で構成されています。
そこで今回は、太陽光発電はエコじゃないのか?という視点で太陽光発電の現状について詳しくご紹介します。メガソーラー事業について関心を持ち始めた方や太陽光発電事業で脱炭素経営を行いたい方は、参考にしてみてください。
太陽光発電はエコじゃない?
太陽光発電というと、巷で「エコのように見えてエコじゃない!」、「発電効率が悪いし役に立たない!」といった意見も散見されます。しかし、デメリットばかりではありません。まずは、太陽光発電がエコじゃないのかどうかについて確認していきましょう。
CO2の間接排出量削減という点でエコ
太陽光発電を導入した場合は、CO2の間接排出量を大幅に削減できます。
CO2の間接排出量というのは、発電設備の設計製造、材料調達などで発生したCO2を指しています。つまり、太陽光発電設備を設置する場合は、太陽電池や架台の材料調達や組み立て、現地への運搬、廃棄などの際に発生したCO2を間接排出量としてカウントされます。
太陽光発電の間接排出量は、火力発電や原子力発電と比較して数10分の1程度と抑えられています。そのため、間接排出量という点でもエコな設備といえるのではないでしょうか。
CO2の直接排出量はほぼ0
太陽光発電のCO2直接排出量は0に近い数値なので、エコな発電設備といえます。直接排出量とは、発電の際に発生しているCO2排出量のことです。火力発電の場合は、発電量1kWhあたり300~700g程度発生しています。また、石炭火力発電では、800g以上のCO2排出量を記録しているのが特徴です。
一方、太陽光発電は、発電量1kWhあたり0に近い数値で推移しています。
このように大幅なCO2削減を記録できるのは、太陽光発電ならではの強みでありエコな設備といえます。
原子力発電よりエコな設備
原子力発電と比較した場合は、太陽光発電の方がエコですしなおかつ廃棄費用を抑えやすい状況です。
原子力発電には、以下のようなメリットがあります。
- 発電コストが安い(少量の核燃料で莫大発電を行える)
- 発電効率が高い
- 安定的に電力供給可能
- CO2排出量が少ない
しかし、廃炉に数10年以上の期間が必要なこと、廃炉技術が確立していないこと、放射能漏れによる汚染リスクなど、環境や生物にとってハイリスクな側面もあります。太陽光発電の廃棄方法は確立されていますし、放射能汚染のような大規模な汚染リスクもありません。
火力発電や原子力発電と比較すると発電効率で課題がある
太陽光発電はエコな設備ではあるものの、発電効率という点で課題があります。
以下に一般的な発電効率を紹介します。
発電設備 | 発電効率 |
---|---|
火力発電 | 50%台 |
原子力発電 | 30%台 |
太陽光発電 | 20%前後 |
太陽光発電で莫大な発電量を確保するには、さまざまな土地に多数の太陽光パネルを設置しなければいけません。さらに火力発電や原子力発電とは異なり、24時間365日一定の電力を供給できないというデメリットがあります。
現時点では、主力電源として活用することは難しい状況ですが、補助電源として電力会社は活用していますし、個人や企業単位でも扱いやすい規模の発電設備です。
太陽光発電で環境破壊は起きている?
太陽光発電の導入は、CO2削減という点でエコなことが分かります。しかし、中には「土砂災害発生時に太陽光発電のせいで二次災害が発生している」、「森林伐採を繰り返していて良い印象がない」という方もいるのではないでしょうか。
ここからは、太陽光発電で環境破壊および地域の環境保全という点で問題があるのか確認していきましょう。
同意を得ない森林伐採という問題はある
一部の悪質な業者は、さまざまな山林の伐採を行ったり土地開発を進めたりしています。しかし、このような無駄な土地開発は、CO2削減どころか植物や木々の削減による環境破壊につながりますし、太陽光発電投資そのものの大幅な規制強化につながる恐れもあります。
他には地元住民からの反発を招き、太陽光発電投資のイメージ悪化および設置の妨害などといったリスクにつながります。太陽光発電やメガソーラー投資を検討している企業は、環境負荷の少ない土地(空き地など)を探すようにしましょう。
不法投棄問題がある
太陽光発電の廃棄方法は確立しているものの、一部の悪質な業者によって不法投棄されている現状もあります。
太陽光パネルに組み込まれている太陽電池には、鉛やセレン、カドミウムなどの有害物質が含まれています。そのため、有害物質が不法投棄によって土壌へ流出してしまうと、土壌汚染につながります。
CO2削減効果という点でエコな太陽光発電ですが、違法な方法で廃棄してしまうと環境汚染という重大な問題に発展します。太陽光発電事業を行う企業は、出口戦略および環境保護という点で廃棄方法や費用について確認しておくのが大切です。
災害リスクの高い場所へ設置する悪質な業者もある
一部の業者は、利益を追求するために災害リスクを考慮せず太陽光発電を設置しています。
たとえば、以下のような場所に太陽光発電を設置してしまうと、二次被害および被害拡大につながり大変危険です。
- 台風被害の多い地域
- 崖でなおかつ地盤の弱い場所
- 地盤の弱い土地
- 浸水しやすい地域
太陽光発電用地を調べるときは、日照時間だけでなく地盤の状態や二次被害のリスク、台風や地震被害の多い地域かどうかなど、さまざまな観点から災害リスクについて確認しておく必要があります。
また、自然災害リスクの低い地域でも豪雨などの被害を受ける可能性があるので、動産総合保険や火災保険などへの加入を検討しておくのも重要です。
太陽光発電ならではの強みとは?
太陽光発電は、さまざまな課題があるものの、エコであると同時に売電収益という点でも強みのある設備です。最後は、太陽光発電ならではの強みについて紹介していきます。
メガソーラーから住宅用まで幅広いラインナップ
太陽光発電の強みといえば、幅広いラインナップという点でしょう。個人から個人投資家、中小企業、大企業とそれぞれの予算や状況に合わせた設備を検討できるのは、太陽光発電の強みであり特徴でもあります。
たとえば、出力10kW未満の住宅用太陽光発電は、初期費用200万円~と個人でも導入しやすい価格帯です。太陽光パネルは自宅の屋根に設置できるため、別途土地を選定することなく発電を始められます。
個人投資家や中小企業は、出力10kW以上1,000kW未満の産業用太陽光発電で収益を確保したり自家消費によって電気代を大幅に削減したりできます。年間の売電収入は、100万円以上見込めます。また、年間1,000万円単位の売電収入を得たい場合は、メガソーラーによって実現することが可能です。
このように予算や目標の収益に合わせて設備を比較検討できるのは、太陽光発電のメリットといえます。
エネルギーが枯渇しない
太陽光発電に必要な太陽は、永久的に存在するエネルギーといえます。太陽の寿命は約100億年なので、数10年程度であればエネルギー枯渇に関して心配無用です。
化石燃料の場合は、長くても約50~100年で枯渇すると言われています。そのため、エネルギーの使い過ぎに気を付けなければいけませんし、枯渇したあとにどのようなエネルギーで発電を行っていくべきか考える必要があります。
そこで太陽光発電を導入しておけば、少なくとも補助電源として活用できますし、エネルギーの枯渇について気にせず利用し続けられます。また、CO2削減効果という点でエコな設備で、核燃料と異なり放射能汚染のリスクがありません。
枯渇しないエネルギーを電気へ変換できるのは、太陽光発電の主な強みです。
個人でも導入しやすい初期費用
太陽光発電は、誰でも導入しやすく、なおかつ自家消費や売電どちらにも対応しているのが特長です。
当たり前ですが火力発電や原子力発電は、個人や中小企業で導入できるような規模の設備ではありません。また、再生可能エネルギーの風力発電や水力発電、地熱発電などは、太陽光発電より費用がかかります。
発電 | 初期費用(出力100kW程度) |
---|---|
太陽光発電 | 2,500万円程度 |
風力発電 | 3,800円程度 |
水力発電 | 2億円程度 |
地熱発電 | 2億円程度 |
バイオマス発電 | 2億円程度 |
これから発電関連の投資を行う方にとって億単位の資金調達は、ハードルの高い内容です。また、多くの個人は現実的に導入できない水準です。
太陽光発電であれば、住宅の屋根に設置できますし、数100万円の初期費用で産業用太陽光発電による売電や自家消費も可能です。
セカンダリー市場にも需要がある
太陽光発電のセカンダリー市場は、個人や企業も注目しています。セカンダリー市場とは稼働済み中古太陽光発電市場のことで、売却や購入などの取引が日々交わされています。中古太陽光発電が注目されている理由は、以下の通りです。
- 新規認定より高い固定買取価格で売電できる
- 自家消費要件の実施前に認定を受けた10kW以上50kW未満の設備は全量買取可能
- すぐに稼働できる
- 過去の発電実績から正確な発電量や売電収入を計算できる
国は太陽光発電事業の自立へ向けて、自家消費に関する支援制度やFIP制度の立ち上げなど、FIT制度からの転換に関する動きを見せています。そのため、売電収入を得るために太陽光発電投資を行う場合は、セカンダリー市場で販売されている中古太陽光発電を購入するのがおすすめです。
弊社とくとくファームでは、出力10kW台の小規模な中古太陽光発電からメガソーラーまで幅広く取り扱っています。さらに物件情報の調査や現地調査、売買契約手続きなどは、専任担当者が全て対応いたします。ですので、お客様は負担をかけることなく、中古太陽光発電を取得することが可能です。
少しでも関心を持っている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
初期費用回収までの見通しを立てやすい
太陽光発電は、不動産投資より初期費用の回収期間や年間の収支を予測しやすい特徴を持っています。
不動産投資は、毎月一定の家賃収入を得られるのが強みです。しかし、入居者の退去や資産価値下落などによる家賃収入の低下リスクがあり、10年・20年後にどのような状況へ変化するのか分からない部分もあります。
太陽光発電投資は、1年間や毎月の日照時間および立地条件、設備の出力などで年間の発電量や売電収入を予測できます。また、冬でも晴れの日があるので、一定の売電収入を見込めます。
そのため、初期費用の回収期間は、おおよそ15年~20年です。融資の頭金を増やせば、さらに回収期間を短縮できます。
なお、故障リスクや経年劣化による発電量低下は、定期的な保守点検を行っていれば抑えられます。万が一災害などで破損した場合は、保険で損害をカバーすることが可能です。
太陽光発電はエコじゃないという意見は極端な内容!持続可能な社会に重要な設備!
太陽光発電はエコじゃない!という意見は、極端な主張ですし不正確な表現です。太陽光発電はCO2の間接・直接排出量を大幅に削減できますし、半永久的なエネルギー「太陽」で継続的に発電することが可能です。
森林伐採や不法投棄問題は、太陽光発電そのものの問題ではなく人の問題といえます。
土地開発せずにメガソーラーを始めたい方や売電収益を伸ばせる太陽光発電の運用方法を探している方は、今回の記事を参考に中古メガソーラーを検討してみてはいかがでしょうか?
弊社とくとくファームでは、中古メガソーラーなど稼働済み中古太陽光発電所を多数取り扱っています。ご相談の際は、専任の担当者がヒアリングを実施したのち、お客様に合った物件の選定と現地調査、ご提案や売主との交渉や契約まで一括対応いたします。
さらにとくとくファームで取り扱っている中古太陽光発電物件は、清掃や保守点検が施されています。設備状態に関してもご安心ください。
中古太陽光発電物件の詳細について気になる方は、お電話やメール、無料の個人セミナーからぜひご相談ください。無料の個人セミナーでは、物件情報や太陽光発電投資の基礎までご丁寧に説明いたします。