パワコンの寿命は何年?劣化の原因や長持ちさせる方法について紹介!

パワコンの寿命は何年?劣化の原因や長持ちさせる方法について紹介!

太陽光発電を運用する際は、発電量や収益だけでなく太陽光パネルやパワコンの寿命についても把握しておく必要があります。特にパワコンは太陽光パネルより寿命が短い傾向にあるので、長持ちさせるための対策も重要です。

そこで今回は、パワコンの寿命や劣化の原因、法定耐用年数との違いについて詳しくご紹介します。太陽光発電設備の維持管理について調べている方や、パワコンを長持ちさせたい方などは参考にしてみてください。

パワコンの寿命は何年?

パワコン(パワーコンディショナ)の寿命は、一般的に10~15年とされています。

パワコンの内部には、太陽光パネルから流れてきた直流電力を交流電力へ変換するための回路のほか、電圧・電流調整の回路、電気機器の保護といったさまざまな機能が搭載されています。また、各回路に組み込まれている半導体は精密部品なので、温度や湿度などによる影響を受けやすく、太陽光パネルより劣化しやすい側面もあります。

ちなみに、太陽光パネルの寿命は30年程度もしくはそれ以上で、パワコンより長持ちです。

パワコンの寿命と法定耐用年数の違い

パワコンの寿命(耐用年数)は、何年間使用できるのかを示したものです。一方、法定耐用年数は、減価償却が可能な期間を指しています。

減価償却とは、事業活動に必要な設備や機器を導入した際、購入費用を分割しながら計上していく経理関連の専門用語です。法定耐用年数は、設備や機器の種類によって異なります。また、法律で各設備や機器の法定耐用年数が定められていて、太陽光発電については17年です。

パワコンの寿命と法定耐用年数とを混同しないよう注意しましょう。

パワコンの主な故障原因

パワコンの一般的な寿命を把握したあとは、主な故障原因について確認していきましょう。

経年劣化が進んでいる

パワコンの経年劣化が進むと、故障や性能低下といった事象につながります。特に10年や15年経過したパワコンに関しては、すみやかに点検や修理を実施する必要があります。

たとえ正しい使い方をしていても、パワコン内部の回路や部品は少しずつ劣化していきます。そのため定期的に点検を行い、故障や性能低下などのリスクを回避することが大切です。

保守点検を怠っている

保守点検を怠ると、パワコンの部分的な劣化や異常などに気付かず使用を続けてしまい、故障につながることもあります。また寿命が短くなってしまう原因にもなるため、点検は必要です。

保守点検の目安は、一般的に4年に1回程度とされています。ただし、必ず4年に1回というわけではないので、いつもと稼働音が異なる、発電量が減少しているなど、気になる点が出てきたら、施工業者やO&Mサービスへ速やかに相談してください。(O&Mサービス:太陽光発電のメンテナンスを専門に行っているサービス)

塩害による影響

塩害地域に太陽光発電所を設置している場合は、パワコンも塩害の影響を受けます。

塩害とは、大量の塩分が含まれている大気や水による、金属や設備機器の腐食・破損といった事象のことです。一般的に海岸から1~7km以内の地域は、塩害の影響を受けやすい傾向にあります。

塩害地域で太陽光発電を運用する際は、重塩害対策の施されているパワコンを比較検討するのが大切です。たとえば、オムロンのパワコンには重塩害対応タイプがあり、防錆性や防水性なども強化されています。

高温多湿の環境で稼働

高温多湿の環境におけるパワコンの稼働は、劣化しやすく、なおかつ故障する可能性が高くなります。

パワコンは、基本的に気温の高い場所や湿度の多い環境に弱い傾向にあります。また機器内部に水分が侵入してしまうと、基盤のショートや破損につながるおそれがあります。パワコンの故障頻度が高い場合は、設置場所の気温や湿度、雨水の侵入しやすさなどについても専門業者に調べてもらうようにしてください。

フィルターの目詰まりを放置

パワコンのフィルター清掃を怠っていると、目詰まりによる基盤のショートや性能低下、劣化、故障につながることがあります。

パワコンの排気口には、外部からのホコリやごみなどを防ぐためのフィルターがセッティングされています。そのため、フィルターが目詰まりしてしまうと内部の熱を排気しにくくなります。さらにフィルターへ付着したホコリが原因で、基盤のショートにつながる可能性もあります。

劣化や故障を防ぐには、定期的にパワコンのフィルターを清掃するのが重要です。

災害による故障

太陽光発電設備は災害によって故障してしまう場合もあるため、注意が必要です。

パワコンをはじめとした各機器や部材は、強い衝撃や振動、冠水、落雷、高熱などさまざまな事象に弱い側面があります。そのため、災害や飛来物によって故障した場合は、迅速に施工業者やO&Mサービスに連絡し、破損した機器の撤去や修理交換作業を進めてもらいましょう。

また火災保険などに加入しておけば、災害や盗難などによる損害のほか、修理交換費用を補償してもらえます。

パワコンを長持ちさせるには?

続いては、パワコンを長持ちさせるために押さえておくべきポイントをわかりやすく紹介していきます。

パワコンの設置場所を見直す

高温多湿・ホコリが溜まりやすい・水分が入りやすいといった場合は、パワコンの設置場所を見直してみましょう。

パワコンの設置場所を検討する際は、以下のような点を軸に選ぶのが大切です。

  • 湿度の低い場所
  • 温度変化の少ない場所
  • 直射日光の当たらない場所
  • 風通しのいい場所

なお、設置場所の変更作業などを自力で行ってはいけません。パワコンに限らず太陽光発電システムの調整や設置工事などは、専門資格を持つ施工販売業者やO&M業者のみ対応可能です。また稼働中の設備に触れてしまうと感電事故につながる危険性もあるので、必ず専門業者へ相談しましょう。

遠隔監視システムを導入しておく

太陽光発電向けの遠隔監視システムがあれば、発電量や設備の異常を検知して通知してくれますし、モニターで簡単に状況を把握できます。

またO&Mサービスによっては、遠隔監視システムを活用した24時間監視対応サービスも提供しています。

自社でエラーの内容を確認する時間がない場合や、通知を受けた際にどう対処すればいいのかわからない場合は、遠隔監視サービスに対応しているO&Mサービスを利用するのがおすすめです。

O&Mサービスへ定期点検を依頼する

O&Mサービスに定期点検を依頼しておけば、パワコンを含む各機器の点検から修理交換、改善案の提示などさまざまなサポートを受けられます。

弊社とくとくサービスの場合は、太陽光パネルの割れや汚れ、架台接続部のゆるみ・腐食、パワコンやブレーカーといった機器類の腐食および電流計測など、10種類以上の点検項目を用意しています。またサーモカメラ付きドローンを活用した点検では、スピーディに太陽光パネルのホットスポット現象を確認することが可能です。

さらにパワコンの修理交換および交換に伴う各種手続きもサポートしているので、お気軽にご相談ください。

O&Mサービスを選ぶ際のポイント

パワコンの寿命を延ばすには、O&Mサービスにメンテナンスおよび修理交換を依頼するのも有効な方法です。しかし、どのサービスを選べばよいのかわからないことも多いかと思います。

最後は、O&Mサービスの比較検討で大切なポイントを紹介していきます。

メンテナンス費用とサービス内容を比較

O&Mサービスを選ぶ際は、メンテナンスサービスの費用とプランを確認しましょう。メンテナンス費用およびプランはO&Mサービスによって異なるため、相見積もりや提示されたプランから比較検討する必要があります。

一般的にメンテナンス費用は、安いもので8,000円前後、点検回数や内容の充実したプランで2万円前後が相場です。またメンテナンスサービスの内容は、電圧や電流の計測をはじめ、目視点検、遠隔監視やドローンによる空撮、除草作業など多岐にわたります。

実績や評判を確認する

O&Mサービスの品質を比較する際は、実績や評判も確認するようにしましょう。

具体的には、O&MサービスHPに掲載されている対応件数、取得している資格、提供しているサービス内容の確認のほかにも、口コミサイトなどに投稿されている実際に利用した人の感想も参考になります。ただしSNSや口コミサイトに掲載されている情報は、すべてが事実とは限りません。

そこで注目すべきポイントが、無料の体験サービスです。無料の体験サービスを提供しているO&Mサービスを利用すれば、費用負担を抑えながら担当者の対応やサービス品質を実際に確認できます。

なお、弊社とくとくサービスの無料おためし点検プランでは、点検サービスや発電量の計測、報告書作成などのサービスを提供しています。

メンテナンス以外のサポートがあるか確認

O&Mサービスを比較検討する時は、メンテナンス以外のサポートについても確認しましょう。

O&Mサービスの中には、定期メンテナンスのほかにも突発的な異常発生時のサポート対応、破損した機器や部材の撤去から修理交換、リパワリング、防災対策までサポートしてくれることもあります。

たとえば災害発生時や経年劣化による発電量低下、寿命によるパワコンの故障などのケースでは、点検と破損した機器の撤去、修理交換を迅速に進めなかった場合は、稼働停止による損失も拡大するおそれがあります。(リパワリング:新型のパワコンへ交換)

そのため、メンテナンスプランに加えて、災害発生時の復旧作業、防災対策、リパワリングなど、包括的にサポートしてくれるサービスを選ぶのが、リスクや損失の軽減という点で重要です。

パワコンを長持ちさせるには適切なメンテナンスが重要!

パワコンの寿命は、一般的に10~15年程度とされています。ただし、メンテナンスせずに使用したり高温多湿といった環境で稼働したりしていると、10年未満で故障してしまう可能性もあります。

パワコンを長持ちさせたい方や最近パワコンの調子が悪いという方は、今回の記事を参考にしながらO&Mサービスを検討したり変更したりしてみてはいかがでしょうか。

弊社とくとくサービスは、産業用太陽光発電のメンテナンスおよび修理交換をはじめ、災害発生時の復旧や防災対策、リパワリングなど幅広くサポートしています。

また、費用負担を抑えたい方に向けた月額4,166円からのシンプルプランの他、遠隔監視やドローン空撮、巡回目視なども含めた月額10,833円からのスーパーラティブプランなど、10種類以上のプランをご用意しています。

無料のおためしプランもあるので、ぜひお気軽にご相談ください。

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